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vol.10 「先生は授業をする人ではない。『学びを設計する人』である。」

【連載】『シン教育OS』が描く未来の教育 vol.10


<第2章> 学校を変える「シン教育OS」とは ⑤

「やっと今日も保護者の対応が終わったよ。」
 
「本当に毎日、対応に追われて授業の準備の時間がなかなか取れないね。」
「でも、丁寧に対応するのも大切だよね。」
 
「そうそう。我々は、子供のために仕事してるのだから。」
 
「それはそうだけど・・・」
 
「授業の準備をすることが、今の私たちの本当の仕事じゃないのかな?」
 
 
このような声に皆さんはどう、感じますか。
 
本日は、第4のGear「働き方改革(教師観)」の旅に誘います。
ずばり、教師とは何かに迫って参ります。

第4のGear

では、この旅を始めましょう。


積み重なる仕事の山

積み重なるほど出るのは、
ため息だけ。
 
理想と現実は違います。
 
教師しか抱くことができない、
理想の思いも
この仕事の山と天秤にかければ、
どうしても仕事の山に傾いてしまうのです。
 
そこで、私はこう考えるのです。
 
「これって、仕事なのか?」
 
教師が本当にやらなければならない、
「仕事」って何なのか?
 
するとこの目の前の山は、
本当の「仕事」ではない!
 
そう思えたのです。


この山を崩せば

まず、この山を崩す方法を考えるのではなく、
なぜ、この山ができたのかを考えた方が本質です。
 
この山は、物理的に仕事量が多いということは、
否めないことですが、
それは教師の仕事に限ったことではありません。
 
事務的な仕事には、ゴールが必ずあります。
校務分掌の仕事もいつかは終わります。
 
しかし、その仕事をこなしきれないのは、
予定していないことが必ず起こるからです。
 
それが、対応ですね。
 
教育現場は、人と人との関係が全てです。
ですから、そこで起きるトラブルはあっても
おかしくはありません。
そのトラブルが原因で対応に追われるのです。
 
「すると、トラブルの根本的な原因を探れば、
この仕事の山を崩せるのではないかな?」


働き方改革(教師観)のGearが回る

その対応を生み出す根本的な原因を考えると、
その中心にあるのは授業です。
 
授業は教師の本業です。
 
授業の質が上がることで、
子供の学びや学校生活への納得感が高まり、
結果として
不要なトラブルが減ることでしょう。
 
そして、対応の時間も減少します。
 
その結果、授業を設計し、授業準備の時間が生まれるのです。
 
教師は、ただ授業をする人ではないのです。
授業を設計し、授業をする人なのです。
しかし、
教師が本当に設計すべきなのは、授業そのものではなく、
子供がどう学ぶのかという「学びの環境」なのです。
だから、
教師は、「学びを設計する人」なのです。

 
その学びを設計する仕組みがこれです。
校内研究での共通言語のGearが駆動し、
連動するQLPロジックをもとにした授業設計のGearが動き出し、
評価・改善の学力観のGearが回り、
ここで、子供の学びが創造できるのです。
 
そして、そこにはもう1つのGearが駆動し始めています。

4つのGearが駆動する

大きく変わる教師観

ここまでを見ると、今までの教師の捉え方が変わってきます。
 
今までは、一人で授業を考え、一人で授業をする人でした。
だから、一人で仕事を抱え、一人の仕事が山積みになる。
 
中心にある共通言語のGearを回すことで、
組織的な授業設計が回り始めることで、
学力観だけではなく、教師観、
つまり、
教師の意義も変えてしまうのです。
 
組織全体として授業改善に取り組み、
共通言語で、互いの授業を語り合い、
その結果、学校としての個々の子供の学びを創造するのです。
 
そこには、もちろん教師一人一人の個性があり、
自分のよさを生かしながら授業を設計し、
子供の学びを育むことができるのです。
 
個々の教員の能力や努力だけに頼るのではありません。
みんなの力を結集して、学校全体を前進させるのです。
 
だから
これからの教師は、
みんなで授業を設計し、子どもの学びを設計する人。
みんなで授業を改善し、子どもの学びを創造する。
 
それが、シン教育OSです。


「このQLPロジックで設計した授業は、学年でやりましょう。」
 
「それはいいですね!」
 
「ではみんなで、分担して授業の準備をしませんか!」
 
「いいね! いいね!」
(ワイワイ・・・)
 

職員室に明るい声が飛び交うようになりました。
 
こうなると最後のGearが回り始めていることに、
皆さんお気づきでしょうか?
 
次回は、その5つ目の最後のGearである
「職場文化改善(協働観)」の旅をお楽しみいただきます。


🗣️ この連載について
元校長・山下による連載「シン教育OSが描く未来の教育」(全21回)は、毎週木曜に配信しています。
 
前の記事:(9)テストでは測れない学力を、学校はどう育てるのか。
次の記事:(11)学校が変わった日は、何が違っていたのか。

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