政治学の視点から見るスターリン(4月21日)はじめて学ぶ政治学入門
前回は、政治学が勝利連合のような概念を用いることで、政治指導者の意思決定を説明可能な現象として描き出すことを説明しました。政治指導者は、その権力を自分一人の努力で維持できるわけではなく、その政治制度において重要な権限を持つ個人や集団を自分の味方に引き入れるように利益を配分します。
ドイツのアドルフ・ヒトラーが、パウル・フォン・ヒンデンブルクに国税や地方税の免除、国有地の贈与などの利益を供与した事例から分かるように、政治指導者は勝利連合のメンバーに対する分配を最適化する必要があります。民主主義という政治システムでは、政治指導者がこのような行動をとることを事前に織り込んだ上で、政権維持に必須となる勝利連合の規模を可能な限り大きく保ち、政策の受益者と国民全体が可能な限り一致するように誘導しているのです(政治学の視点から見るヒトラー(3月17日)はじめて学ぶ政治学入門)。
今回は、このような視点から政治的暴力の使用に基づく恐怖政治がどのように説明できるのかを考えてみましょう。一般に恐怖政治は、金権政治と同じく勝利連合を管理する手法の一つとして理解可能です。それはコストがかかり、リスクも大きな手法ですが、政治史では繰り返し用いられてきた実績があります。なぜ政治指導者がそれを選択するのでしょうか。
支持基盤理論における財政の重要性
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