芋出し画像

䞭原䞭也の汚れ぀ちた぀た写真疑惑 〜noteに投皿するこじらせ文士たち

このシリヌズは、文豪たちの実話や裏ネタをもずに、
もし圌らがnoteに投皿しおいたら  
そんな䞖界をフィクションずしお描いおいたす。


銀河の向こうに、䞍思議な枊巻きがあるず蚀われおいたす。
その枊を抜けた先には、
ただ䞖に出ぬ倪宰や芥川その他倧勢の文士らが、
noteで“スキ”の数に䞀喜䞀憂
しおいるもうひず぀の䞖界がありたした。

そう、ここはわたしたちが知らないパラレルワヌルドのnote界。
こじらせ文士たちの投皿が、今宵も静かに熱い火花を散らしおいたす。

さあ、䞀緒に芗いおみたせんか。


🪐noterファむル-4 䞭原䞭也



  アルチュヌルランボヌみたいな黒装束が基本


 䞭原䞭也は猛烈に可笑しかった。
 自分の写真が噂の的になっおいる。

 写真通で撮った1枚が、䞖間に出回り加工レタッチされ、目が倧きすぎだの、こっちの写真は癜目がちだの、なぜか男ばかりが隒いでいる。
 䞭也は今、それどころではなかった。同棲しおいた恋人を知人に奪われ、倜な倜な酒を煜り、誰圌なしに悪態を぀き、熱の冷めない詩ばかり曞き続ける孀独の日々。 

 これが生きるずいうこずか。
 この䞖に居れば、地獄の苊しみも銬鹿らしさもいっしょくたにやっおくる。少々悪挢めいた笑いを浮かべ、䞭也はキヌボヌドを叩き始めた。
 吹けば飛ぶよな噂であれど、おかしみを蟌めおnoteの海に攟流する。


★本日の投皿note★


「詩人未満sake」プロフィヌル画面


汚れ぀ちた぀たレタッチに  

♡ 56
🧑🏻‍🎀 詩人未満sake
2025幎7月9日 23:00

汚れ぀ちた぀たレタッチに
今日もディスが降りかかる
汚れ぀ちた぀たレタッチに
嘲笑あざわらうのは俺自身

汚れ぀ちた぀たレタッチは
たずぞば銀座の写真通
汚れ぀ちた぀たレタッチは
わずかに眩しい倢远う県差し

汚れ぀ちた぀たレタッチは
なにのぞむなくねがふなく
汚れ぀ちた぀たレタッチは
回収䞍胜デゞタルタトゥヌ

汚れ぀ちた぀たレタッチに
䜕を今さら望めよう
汚れ぀ちた぀たレタッチに
なすずころもなく日は暮れる  


汚れ぀ちた぀たシリヌズ 顔面詩孊2025 詩はスタむルから #泰子、読め 


★「汚れ぀ちた぀たレタッチに  」 
コメント欄★



🐜【恥の倚いMyLife】倪宰治
これだけは蚀っおおく。私は写真に手抜きはせぬ。修正加工などせずずも、窶や぀れた衚情、或いは芥川ポヌズで決めおいる。

🧑🏻‍🎀【詩人未満sake】
お前、たた来やがったか。井䌏鱒二先生から俺ずは距離を眮けっお蚀われおんだろ たあ、芥川ポヌズは決たっおる。それは認める。

🧑🏌‍🊲【修矅note道】宮沢賢治
わたくしずいう珟象は仮定された有機亀流電燈のひず぀の青い照明ですから、サムネヌルの矎化されすぎた詩人未満さんのむラストでさえ、やはりあなたに芋えるのです。詩魂が汚れおいないあなたには、レタッチ問題など些现すぎお宇宙塵のようです。

🧑🏻‍🎀【詩人未満sake】
修矅さん
、━(・∀・)━!!!! 『春ず修矅』「青」━・∀・━
哲孊的孊術的、涙涙。尊い。埩誊したす。

👹【䞍連続堕ち堕ちお】坂口安吟
写真もむラストも酔い朰れおるお前の顔ず党然違うじゃねぇか。だがお前の「汚れ」は本物だった。それで十分だ。文句があるなら俺を匵り倒しおからにしろ。それより飲もうぜ。

🧑🏻‍🎀【詩人未満sake】
䞍連続さん
、あんたの怪力には歯が立たない。もう飲んでるぜ。俺は女に逃げられた「口惜しき人」だからな。

👩🏻‍🊰【みだれ髪バナナ】䞎謝野晶子
詩人未満さん、レタッチ写真も蚘事むラストにも、闇から抜け出た霊ず肉を感じたす。でもすたしおないで、もっず汚れたみれで党裞になっお泰子さんを奪い返しお欲しかった。女は男の血朮に滟たぎるものなのです。

🧑🏻‍🎀【詩人未満sake】
みだれバナナさん
、倱敬、みだれ髪バナナさん💊その話はもう  



🪐解説線  äž­åŽŸäž­ä¹Ÿã®ã€Œçž³ã€ã¯æœ¬ç‰©ã‹


垜子をかぶっお぀ぶらな瞳がキラキラ。䞭原䞭也ずいえばあの写真  ですが、実はあの「瞳」、ちょっず盛られおいるのです。

そもそも䞭也が写真を撮ったのは、銀座の有賀ずいう写真通。芞術的なお芋合い写真で有名な写真通です。そこでの1枚が䞖に出回る際、曞籍や新聞などの媒䜓ごずに、瞳を倧きくされたり、キラリず光るキャッチラむトを入れられたり、マントのひだを匷調されたりず、少女のようなレタッチが斜されおいきたした。


バックの7枚の写真は、
『生ず歌 䞭原䞭也その埌』から匕甚。
無垜のスヌツ写真は、瞁故でのNHK面接甚。
䞭也は働く意思なく、䞍採甚に。

曞籍内匕甚写真は若干がかしを入れおいたす


逆に元写真の芞術性を排陀するため、背景を真っ癜にしお瞳からキャッチラむトを取り陀いた写真もありたす巊䞊端・広陵時報掲茉。
新聞媒䜓で倚く䜿われたのは、瞳が暪向きの写真巊䞋端。これはキャッチラむトもなく癜県が匷調されおおり、䞭也の酷薄ささえ湛たたえおいたす。

この写真の倉遷に぀いお、倧岡昇平が『生ず歌 䞭原䞭也その埌』の䞭でこのように蚘述しおいたす。

そしお暪県䜿いのものも同時に撮るのは、おそらく䞭原の泚文だった。いいだ颚にいえば、「芳る者はそっぜを向かれ、完党に無芖されおいる」ずいうこずになろう。圌は「少女のような」写真を撮る぀もりではなかった。

『生ず歌 䞭原䞭也その埌』より
いいだ→ 瀟䌚・文孊批評家のいいだもも氏


🪐解説線  è©©äººã‚’熟成させた、同棲砎局


●幌少から神童ず呌ばれた䞭也ですが、16歳で故郷の山口から京郜ぞ転校させられたす。原因は「文孊に耜りお萜第す」  でした。
京郜でも孊校そっちのけで詩の䞖界に没頭し、17歳で倧郚屋女優・長谷川泰子20歳ず同棲を始めたす。

それでも䞭也は恋より詩䜜。文孊仲間を求めお出歩き、倜ごず議論に明け暮れおいたした。



●泰子ず東京に移り䜏んだ頃、䞭也の䞋宿に若き小林秀雄が出入りしおいたした。
同棲から1幎目、泰子は䞭也の元を去っお小林ず暮らし始めたす。
このずき䞭也18歳。

●泰子が忘れられない䞭也は、奇劙な䞉角関係を続けながら倱恋の痛みにもがき続けたした。そしお「いよいよ詩に専念しよう」ず決意したす。
その起点ずもいえる詩が「朝の歌」です巻末参照。

●同時に酒に溺れ、絡みグセが激しくなるのもこの頃。
詩䜜ず芞術を远究するストむックさの衚れでした。


🪐解説線  å€ªå®°ã€éœ‡ãˆã‚‹ã€‚
 䞭也の“ばヌか”襲撃事件


●䞭原䞭也27歳、倪宰治25æ­³
。ふたりが出䌚った圓時、䞭也は詩䜜の絶頂期。酒癖の悪さも定評でした。

おでん屋「おかめ」で草野心平、檀䞀雄、倪宰ず飲んでいた䞭也。
最初は熱い文孊論をかわしおいたのですが、酔いが回るず豹倉。倪宰に「青鯖アオサバが空に浮かんだような顔しやがっお」ず搊からみ、そこから堎は倧乱闘ぞず発展したした。

●倪宰は䞭也を尊敬しながらも避けるようになり、逃げ口䞊に「䞭原ず付き合うのは井䌏鱒二さんに止められおるんでね」ず蚀い蚳したそうです。

                  もうやめなはれ


●他日、倪宰は檀䞀雄ず䞀緒に飲んでいたした。そこぞ䞭也が珟れるず、倪宰は避難するよう即垰宅。䞭也は檀の抑止を振り切っお倪宰の家たで抌しかけ、「ばヌか、ばヌか」ず寝蟌みを襲撃。぀いには檀に投げ飛ばされおしたいたした。

●身長151センチの小柄ながら嚁勢だけはいい䞭也。ガタむのいい坂口安吟にも喧嘩を売りたすが、勝おないずわかるず遠くから喚くだけ。
「䞀緒に飲もうぜ」ず笑う安吟に窘たしなめられるたた、意気投合しお芪亀を深めたした。


銀河の裏アカのような、もうひず぀のnoteの䞖界。

わたしたちが知っおいる歎史的事実ずはちょっず違う、文士たちのこじれた投皿宇宙が展開しおいるようです。
さお、今床は誰が登堎するのでしょうか。
このシリヌズは䞍定期に、たたぜっず登堎する予定です。

それではたた。銀河の向こうで。


★noterファむル-1 宮沢賢治はこちらから↓

★noterファむル-2 谷厎最䞀郎はこちらから↓

★noterファむル-3 倪宰治はこちらから↓




欄倖補足

●恋人を倱った䞭原䞭也。孀独の䞭で詩人ずしお本栌的な䞀歩を螏み出す起点ずなる詩が「朝の歌」です。これたでのダダむズムから脱し、䞭也の心ず喪倱感を衚した初期の代衚䜜です。

垌望を蟌めた「朝」のむメヌゞずは反察に、絶望の䞭にいる䞭也。
ですが歩き出そうずする心も垣間芋られ、救いが芋いだせる䞭也独特のスタむルが構築されおいきたす。

朝の歌

倩井に 朱あかきいろいで
  戞の隙を 掩れ入る光、
鄙ひなびたる 軍楜の憶おもひ
  手におなす なにごずもなし。

小鳥らの うたはきこえず
  空は今日 はなだ色らし、
倊うんじおし 人のこころを
  諫いさめする なにものもなし。

暹脂じゅしの銙に 朝は悩たし
  うしなひし さたざたのゆめ、
森竝もりなみは 颚に鳎るかな

ひろごりお たひらかの空、
  土手づたひ きえおゆくかな
う぀くしき さたざたの倢。



「汚れ぀ちた぀たレタッチに  」は、もうひず぀のnote界の詩人未満sakeさんの投皿です。
䞭原䞭也の「汚れ぀ちた぀た悲しみに  」は、「山矊の歌」に収録されおいたす。青空文庫で無料で読めたすが、䞋にも匕甚したした。

汚れ぀ちた぀た悲しみに  

汚れ぀ちた぀た悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れ぀ちた぀た悲しみに
今日も颚さぞ吹きすぎる

汚れ぀ちた぀た悲しみは
たずぞば狐の革裘かわごろも
汚れ぀ちた぀た悲しみは
小雪のかか぀おちぢこたる

汚れ぀ちた぀た悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れ぀ちた぀た悲しみは
倊怠けだいのうちに死を倢む

汚れ぀ちた぀た悲しみに
いたいたしくも怖気おぢけづき
汚れ぀ちた぀た悲しみに
なすずころもなく日は暮れる  

青空文庫「山矊の歌」より匕甚


宮沢賢治 『春ず修矅』は青空文庫で読めたす。


●参考文献
・「文豪どうかしおる 逞話集」玳士玠䞞著 KADOAKAWA
・「こじらせ文孊史 文豪たちのコンプレックス」堀江宏暹著 ABCアヌク
・「生ず歌 䞭原䞭也その埌」 倧岡昇平著 角川曞店
・「䞭原䞭也」 倧岡昇平著 講談瀟
・「䞭原䞭也詩集」 倧岡昇平線 圌生曞房