会社を辞めたいわけじゃなかった。24年勤めた会社を、辞めることにした。【山へ逃げる|第一部①】
第一部 26年越しの決断
第1章 会社を辞めたいわけじゃなかった
遡ること、今から20年以上前。私は21歳でした。
大学卒業と同時に入社した印刷会社では、営業に配属。
体育会系気質の職場で、激し目のパワハラ的な扱いを受け、わずか3か月で退職しました。
「やはり、自分のやりたい仕事にちゃんと向き合わねば。」
大学時代は文芸部に所属し、小説を書いたり雑誌を作っていました。
出版社への就職活動は、あまりの難関に諦めていたのですが、再度奮起。
グルメや旅を扱う、情報誌の編集者を目指すことに。
退職後の半年間、昼はライティングやMacの専門学校を2つ掛け持ちし、夜は漫画喫茶で朝まで働く生活を続けました。
専門学校へ通う昼。
漫画喫茶で働く夜。
帰宅して眠りにつく頃には、もう空が白み始めていました。
学校前のベンチで、母が作ってくれたお弁当を食べながらポツリ。
「こんな生活、いつまで続くんだろう。」
何度もそう思いました。
でも、もう一度だけ、自分の好きな仕事に挑戦したい。
その気持ちだけは、最後まで消えることはありませんでした。
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40代で早期退職を決めた男が、会社を辞めるまでの物語。
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