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禁漁期間明けのメヒカリ晩酌と、「復興再生土」をめぐる論争への思い

 昨夜の晩酌風景。

2026.9.8.晩酌風景

 福島県産のメヒカリの唐揚げ
 福島県産のイシモチの塩焼き
 宮城県産の空心菜のニンニク炒め
 仙台の朝採れ枝豆の塩茹で
 北海道産の白菜と宮城県産のシメジの酒蒸し


 9月に入り、資源保護のための底引き網漁禁止期間が終了したのを受けて、スーパーマーケットの鮮魚売り場にメヒカリやイシモチが戻って来た。
 仕事帰りに立ち寄った生鮮館むらぬしさんに並んでいたのは、福島県産のメヒカリとイシモチ。
 どちらも、半額シールが貼られていた。
 メヒカリ2パックとイシモチ1匹を迷うことなく購入。さらに宮城県産のカツオも加熱調理用の分厚い切り身が4切も入ったお得用パックに半額シールが貼られていたので、こちらも買い物かごへ。

 帰宅後、まずはカツオの下処理。
 下処理といっても、すでに切り身になっていたので、ドリップを洗い流してキッチンペーパーで水気をしっかりふき取るくらいのもの。あとは、塩を振ってジップロックに入れ、冷凍庫へ。
 こうしておけば、あとはグリルで焼くだけで美味しいし、さっと塩を洗い流してからフライパンで焼いて生姜醤油をからめても美味しい。
 明日以降の晩酌はこれで準備万端である。

 イシモチは、ウロコとワタを取った下処理済のものだった。
 カツオと同じくドリップをさっと洗い流してキッチンペーパーで拭いたら、こちらは火が通りやすいよう十字に切れ目を入れ、全体に塩を振ってグリルへ。
 身に厚みのあるイシモチだったので、じっくり中火で両面を焼くこと10分少々。
 久しぶりの、ふっくら新鮮なイシモチの塩焼きの出来上がり。

福島県産のイシモチの塩焼き

 そして、メヒカリ。

このお値段なら2パック買うよね


 メヒカリ唐揚げは、「頭を落とす派」と「頭ごと調理する派」がいるようだけれど、私は頭ごと調理する派である。
 1匹ずつ包丁の背で表面をこそげてウロコを取り、背中に包丁で切れ目を入れる。腹にも包丁を入れてワタを取る。
 ウロコとワタを取り終えたら、ザルに入れてさっと洗い流す。
 キッチンペーパーでしっかり水気を取ったらビニール袋に入れ、片栗粉を大さじ2、3杯ほど入れ、袋の口を押えてカシャカシャと振って全体に粉をまとわせる。
 下味は、一切不要。
 あとは、小鍋にサラダ油を1センチほど温めて揚げれば、メヒカリ唐揚げの出来上がり。


福島県産のメヒカリ唐揚げ


 干物や冷凍ものは一年を通して食べられる。それも、もちろん美味しい。
 けれど、獲れたてのメヒカリを自宅で揚げていただく美味しさは、格別である。
 ふっくらサクサク。
 塩も胡椒もいらない。メヒカリそのものの美味しさだけで、口の中が旨味天国。


 もちろん、イシモチも美味しかったし、宮城県内をはじめ各地の野菜もまた美味しかった。
 そして、お酒も。


青森県八戸市「陸奥八仙 特別純米火入れ」は冷で
鈴木酒造店さんの長井蔵で醸された「生酛純米 土耕ん醸」はぬる燗で
どちらも美味しかった!


 宮城と北海道の野菜に、福島の魚。
 そこに、青森と山形のお酒。
 全部美味しかった。
 仕事の後の、幸せなひととき。


 魚も野菜も、買えるのはお店があればこそ。
 自宅で自分の好きなように調理が出来るのは、電気やガス、水道があればこそ。
 この時期は、いつも以上に強くそう思う。
 北海道胆振東部地震から、9月6日で8年。


 忘れない。
 「忘れたくない」ではなく、あの時のことは一生忘れないと思う。


 昨夜も、日常に感謝しながら晩酌を楽しんだ。



 2011年、東日本大震災が発生した時、私は北海道にいた。
 けれど、あの日以降、北海道にいた頃から今に至るまでずっと、日本の魚を美味しくいただいている。
 もちろん、北海道にいた頃は北海道で獲れた魚を食べるのが日常だった。けれどその頃から、三陸産も、福島県産も、見つけた時には積極的に購入していた。その美味しさを知って、好きになった。
 北海道にいた頃から、ずっと。


 2021年春、宮城に移住してきた。
 それまでお取り寄せしていた宮城県産の魚は、地元のスーパーマーケットで手軽に買えるものになった。
 でも、店頭に並んでいるのは、宮城県産だけではなかった。
 北海道も、三陸沿岸の岩手や青森も、そして福島や茨城の常磐ものも。
 漁業が盛んな宮城県とあって、地元産のお魚中心にはなるけれど、今も東北各地のお魚を毎日美味しくいただいている。
 それは、今このnoteを読んでくださっている方々ならご存知だろうし、それ以前からSNSで繋がりのあった人たちも皆よくご存知と思う。


 これまでにも繰り返しnoteで書いてきているが、現在出荷されている日本の海産物や農産物は、すべて安全である。
 2023年8月、東京電力福島第一原子力発電所の事故からの廃炉作業に伴いALPS処理水の海洋放出が始まったが、その安全性は国際的に認められている。
 ALPS処理水は、安全に関する規制基準値を確実に下回るまで多核種除去設備等で浄化処理した水である。その測定は現在も続いているが、これまでに基準値を超える数値が検出されたことは一度も無い。
 現在では、処理水を「汚染水」と呼ぶのは、一部の愚かな左派活動家だけである。
 国内外問わず、多くの観光客が東北各地に足を運び、海の幸・山の幸の美味しさを堪能し楽しんでいる。


 その一方、SNSでは、福島県産を褒めようとするあまり、国内の他都道府県産の海産物が危険である・あるいは劣っているかのような発言をするアカウントが現在も存在する。
 「検査しているから福島県産が一番安全」という言葉を平然と発信し、その発言を批判されると逆上する者については、上にリンクを貼った記事でも触れた。


 そして、去る8月25日。
 環境省は、『福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に 向けた復興再生利用等の取組状況について』を発表した。
 この中には、昨年5月の「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生 利用等の推進に関する基本方針」に基づき、これまでは環境省や復興庁等の入居する庁舎など東京都内に限られていた「福島県内除去土壌等」の利用を「仙台合同庁舎・ さいたま新都心合同庁舎の花壇等」でも行うことが明記されていた。
 全文は、以下のPDFで読むことが出来る。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saisei_riyou/dai4/shiryou1.pdf

 上記資料内では一貫して「福島県内除去土壌等」と書かれているが、これは東京電力福島第一原子力発電所の事故によって除染が必要となった地域において、除染作業で発生した土(除去土壌)のことである。
 今回再利用されたものは、福島県内での異物除去や除染など、再生資材化する作業を終えた土である。上記リンク先にはカッコ書きで1箇所しか明記されていないが、環境省では2025年9月にその名称を「復興再生土」とすることを発表している。


 
上記リンク先にて詳しく説明されているとおり、その安全性に問題は無い。
 仙台市では、8月29日に搬入が実施された。

 しかし、この件について、福島県内の風評加害団体やメディアによる表現は意図的に無視しながら、仙台市やさいたま市(埼玉県)のメディアを批判する「福島応援側」のアカウントを多数目にすることとなった。


仙台のメディア関係者の「除染土」という言葉に噛みつく福島のジャーナリスト
なお、言うまでも無く仙台市は今回、福島県の復興再生土の受け入れを行った都市である
福島中央テレビも「除染土」との名称を使っている
もっと言えば、先述のとおり環境省が今回の仙台市とさいたま市での利用を説明する資料において一貫して用いている呼称は「福島県内除去土壌等」である


「なぜ被災地からの声を貶め、踏み躙るのですか?」と主語を大きくする福島のジャーナリスト
彼にとって「被災地」は福島県だけであり、宮城県の震災被害は全く存在しないのだろう


「除染土」という呼称を「福島を苦しめる卑劣さ」と呼ぶインフルエンサー
しかし、こちらの福島民友の記事も「除染土」である
福島応援インフルエンサーの言葉を借りれば、福島民友は
「福島を貶める」卑劣なメディアなのだろうか


仙台と同じく受け入れを行った埼玉のメディアを叩くインフルエンサー


同じインフルエンサーのテレビユー福島の記事への引用ポスト
「わざわざ報道するようなモンじゃない」ことを福島のテレビが報じていることについての言及は無い


西宮在住なら
「すべての市町村で再利用を進めて欲しい」などと他人事のように言っていないで
西宮市長に呼びかけてはどうか
受け入れたのにこんなアカウントにバッシングされては、さいたま市も迷惑だろう


 「除染土」vs「復興再生土」
 そして「復興再生土」と名付けたはずの環境省が、資料内で用いている語句は「福島県内除去土壌等」。


 呆れてしまう。


 言葉の揚げ足取りで、復興が進むのだろうか。
 「福島応援」を掲げる側や福島県のジャーナリストが、復興再生土の受け入れを行った仙台市やさいたま市をバッシングしているのを目にして「自分たちの街でも再生土の利用を進めたい」と思う人が、どれだけいるだろうか。

 福島県の内堀知事は、9月2日の記者会見において今回の記者からの質問を受け、今回の件について言及した。
 そこに「復興再生土」という言葉は無かった。
 また、風評問題については、あくまで「国及び東京電力に対して」求めるものであるとの回答が繰り返されていた。
 受け入れた側への感謝の言葉は、一言も無かった。

【記者】
 先日、仙台市とさいたま市で始まった除去土壌の再生利用についてお伺いします。
 当日、現地で反対する活動があったと聞いております。NHKで、それぞれの地域の街の人の声を聞いたところ、安全性を証明してほしいという声も聞かれました。
 この動きについて、受け止めをお聞かせください。
 また、改めて、理解醸成をどのようにしていく必要があるか、国に求めていくかをお聞かせください。

【知事】
 先日、仙台市とさいたま市にある国の合同庁舎において、除去土壌の再生利用が行われました。
 除去土壌の再生利用については、国が県外最終処分の実現に向けた取組を前進させるため、ロードマップに基づくプロセスを一つずつ進めているものと受け止めています。
 国においては、県外最終処分の確実な実施に向け、具体的な工程を速やかに明示し、国民の皆さんの理解醸成を図りながら、政府一丸となって最後まで責任を持って対応していただきたいと考えております。
 また、再生利用が行われる地域の方々の理解の問題でございますが、そのような報道を拝見しております。環境大臣の会見においても、この件について言及されておりますので、政府において、適切に対応されるものと考えております

【記者】
 知事は、国や政府に対し、国民の理解醸成に向けた取組をどのように求めていきたいか、何か具体的な考えはございますか。

【知事】
 これまでも、中間貯蔵施設の除去土壌等の県外最終処分の問題、ALPS処理水の問題、原発事故に基づく風評等の問題について、国内外に正確な理解をしていただけるよう、分かりやすい情報発信をしていくことが大切だということを国及び東京電力に対して、求めてきたところであります
 原発事故の問題、放射線、放射能、あるいはベクレル、シーベルト、グレイなど、非常に専門的な部分が多く、なかなか一般の方にはすぐに理解することが難しい側面があろうかと思います。
 福島県における過酷な原発事故からの復興を進めるに当たって、丁寧な分かりやすい情報発信をしていただくことが大切だと考えております。政府が一丸となって、その取組を継続していただきたいと考えております

知事記者会見 令和8年9月2日(水曜日) - 福島県ホームページ



 今回の一連の出来事をふまえて、私は昨夜、今の思いをSNSで発信した。


 これからも、私は地元・宮城県産や三陸産、そして故郷の北海道産の海の幸・山の幸を美味しくいただくのと同じく、福島の魚や野菜・果物も美味しくいただくだろう。
 浪江町の大堀相馬焼の器は毎日愛用しているし、能登の珠洲焼も、青森の津軽びいどろも同様。
 美味しいものをいただく。
 好きなものを買い求めて使う。
 そして、好きな場所に足を運び、楽しむ。


 けれど、復興を阻害する身内を擁護し、他県を罵りながら自分だけが被害者だと訴えようとするような人達と、関わりたいとは思わない。
 たとえそれが、思想的には自分と同じ人達や、あるいは被災地応援を掲げて活動する著名人であったとしても。

 そんなこともあらためて思った、久しぶりの福島メヒカリ晩酌だった。


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