先週からのお魚晩酌振り返り(そして日本の水産物が世界中から求められている事実を、データを添えて)
ここ最近、Xのアカウントでお弁当写真や晩酌風景を投稿するのが日課になっているのだが、その一方でnoteで地元の魚の紹介や水産業について丁寧に書くことが激減していることに気が付いた。
Xに日々の食卓をアップするだけで、なんとなく書いた気になって満足してしまっている。
反省。
「ちゃんと毎晩お魚を食べてますよ」というアピールも兼ねて、ここ一週間ほどの晩酌を振り返りつつ、最後にここ数日のニュースに対して思うところをちょっと書いておこうと思う。
11月12日(水) 宮城・気仙沼のメカジキ

宮城・気仙沼産のメカジキのお刺身
三陸産の鯵のお刺身
宮城県産の小松菜と宮城・南三陸産のシイタケの中華風炒め
青森県産のこんにゃくの炒め煮
塩釜の揚げ蒲鉾
ガトーめぐろのケーキ
(夫の誕生日だったので、夫の好きなチョコレートケーキを用意しました)
この日の魚は、宮城・気仙沼産のメカジキと、三陸産の鯵のお刺身二種盛り。

キラキラ光る新鮮なアジのお刺身も美味しかったが、なんといってもメカジキの美味しさに感激した。
宮城県が漁獲高日本一を誇るメカジキ。その漁獲高の9割が、気仙沼漁港で水揚げされたものである。
気仙沼といえばカツオやマンボウが有名だけれど、メカジキもまた、特産品のひとつ。
このメカジキという魚、北海道で生まれ育った私にとっては「カジキマグロ」という呼び名のほうが馴染みがある。
けれど、実際にはマグロの仲間ではない。分類的にはアジ目メカジキ科に分類される魚であると知ったのは、宮城に移住してきてからのことだった。
メカジキの切り身のバター焼きは、これまでにも度々美味しく食べている。近所のスーパーマーケットでも、厚さ1センチ以上の立派な切り身が割と手頃な価格で販売されていたりする。
けれど、新鮮なメカジキのお刺身となると、気仙沼に行かない限り、そうそう滅多に食べられるものではない。お値段的にも。
この日は、夫の誕生日。
いつもよりちょっと贅沢して買ってきたメカジキは、柔らかで旨味たっぷり。口の中でとろけるような極上の美味しさだった。
11月13日(木) 北海道のアサリ

北海道産のアサリの酒蒸し
宮城・石巻産のしめ鯖
福島県産のミズガレイの塩焼き
宮城県産のキャベツと北海道産タマネギ、豚肉の回鍋肉
この日は冷凍しておいた福島県産のミズガレイを焼いて食べると決めていたのだが、そういえば納豆がそろそろ切れる頃だと仕事帰りにいつものスーパーマーケット「生鮮館むらぬし」さんに立ち寄ったところ、北海道産のアサリと宮城・石巻産のシメサバがお買い得になっていた。特に、アサリはパックの中でみよーんと呼吸器官を貝のすき間から出して、ごとごと動いている状態。見るからに新鮮である。にもかかわらず、半額。
帰宅して、まずは塩水につけて砂出し。買い物袋の中でもカチャリカチャリと音を立てるほど元気だったアサリは、塩水に漬けるとそろって口をしっかり閉じたものの、やがて安心したように管をのぞかせた。
可愛い。
でも食べる。
夫の帰宅に合わせてアサリを取り出して水を切り、電子レンジ用のタジン鍋に入れて料理酒をさっと回しかけ、刻みネギをのせて加熱すること3分。
「いただきます」という言葉の意味を噛み締めて味わうアサリの酒蒸し。
美味しかった。
11月14日(金) 気仙沼のカツオのたたき

宮城・気仙沼産のカツオのたたき
宮城県産のマイタケのポン酢炒め
宮城・蔵王町のミルクを使ったカニクリームコロッケ(西友のお惣菜)
宮城県産の大豆ミヤギシロメのおからを使った炒め煮(西友のお惣菜)
和歌山の柿
この日は仕事で帰宅が遅くなったので、帰りに長町のモールに寄ってお惣菜など購入。鮮魚コーナーでお買い得になっていたのは気仙沼産のカツオのたたき。もちもちっとした食感と濃厚な旨味の生カツオも美味しいけれど、昔ながらのカツオのたたきの香ばしさもまた美味しい。
一緒に買ってきた蔵王のカニクリームコロッケとミヤギシロメのおから煮も美味しかった。
11月15日(土) 三陸産のサバと千葉県産のメヒカリ

三陸産のマサバの塩焼き
千葉県産のメヒカリの唐揚げ
宮城県産のキャベツの胡麻ドレッシング和え
ポテトサラダ(市販のお惣菜)

ノンアルコールのバドワイザーを初めて飲んだ
昔のバービカンを思い出す味だった(美味しかったです)
この日のお魚は、三陸産のマサバと千葉県産のメヒカリ。
マサバは以前、近所のスーパーマーケットで半額になっていた際にまとめ買いして冷凍しておいたもの。生サバというと味噌煮が定番だけれど、水道水でドリップを丁寧に洗い流してから水気をふき取った後、塩を振って冷凍しておけば美味しく保存出来る上に臭みも出ない。凍ったままグリルに入れて両面をじっくり焼いたマサバは旨味がぎゅっと詰まってとても美味しかった。
メヒカリは前日買っておいたもの。こちらも半額になっていたのだが、唐揚げにしたところとても美味しかった。
過去のnoteにも度々書いているけれど、メヒカリの唐揚げは美味しい上に、小鍋に1センチほどの深さの油で揚げられるので経済的なのもありがたい。今回も、ウロコとワタをとって洗って水気をふき取り、大さじ2杯程度の片栗粉と一緒にビニール袋に入れてカシャカシャと粉をまとわせてから唐揚げにした。塩やコショウなどの下味も不要。
小ぶりなので火の通りも早く、サクサクとしてとても美味しかった。
11月16日(日) 宮城・塩竈ひがしもののメバチマグロと北海道のカスベ

宮城・塩釜ひがしもののメバチマグロのお刺身二種(赤身・中トロ)
北海道産のカスベの煮付
青森県産のごぼうと宮城県産のにんじんのきんぴら
宮城県産の蒸しキャベツ

この日は試験。
試験後は何もする気が起きないだろうと、前夜のうちに北海道産のカスベを煮付にしておいた。
深めのフライパンにカップ1杯強の水と酒、醤油、みりん、三温糖を適量入れて温め、沸騰したらカスベの切り身を加え、アルミホイルで落し蓋をして煮込むこと10分程。カスベがほんのり色付いたら刻み生姜を加えて火を止め、冷めたら冷蔵庫へ。
北海道の郷土料理とも言われるカスベの煮付。けれど実は、自分で作るのは今回が初めてだった。ちゃんと煮凝りになるか心配だったのだが、帰宅後、冷蔵庫に入れておいたカスベを見たところ、しっかりプルプルの煮凝りになっていて感激した。
お刺身は、試験を頑張ったご褒美にと夫が買ってくれた塩竃ひがしもののメバチマグロ。しかも、赤身と中トロの二種盛。
しみじみと幸せを噛みしめる晩酌になった。
11月17日(月) 宮城県産のイシモチと石巻のメダイ

宮城・石巻産のメダイのお刺身
宮城県産のイシモチの塩焼き
石川・能登の干し椎茸で出汁を取ったうま煮
宮城県産のふきの土佐煮(むらぬしさんのお惣菜)



干し椎茸で前夜からとった出汁に酒と醤油、みりんを加え、
ごぼうと鶏肉、下茹でしたコンニャク、にんじん、サトイモの順に加えてじっくり煮込む
お正月用はレンコンとタケノコ、紅白のナルトも加えるのが実家流
この日の魚はイシモチとメダイ。
土曜日に食べたメヒカリもそうだけれど、イシモチもまた、北海道にいた頃には馴染みが無かった魚。
宮城県内ではイシモチと呼ばれているが、正式名称はグチ(シログチ)。スズキ目ニベ科の海水魚で、宮城県内では特産の笹かまぼこをはじめとした蒲鉾の原料としてもお馴染みの白身魚である。
そのまま焼いて食べても美味しく、開きにして干物にしたものもまた美味しい。今では大好きな魚の仲間入りをしている。
この日のイシモチも、ふっくらとした柔らかな身と香ばしい皮の旨味とが美味しかった。
そして、メダイのお刺身。
塩焼きでいただくことは多いが、メダイのお刺身は珍しい。
魚というよりイカのようなしっかりとした食感。それでいて噛めば口の中で溶けてゆく。その味は、上品。
予想外の美味しさに夫婦で驚きながら晩酌を楽しんだ。
11月18日(火) 福島県産のノドグロ

福島県産のノドグロの塩焼き
うま煮(二日目)
宮城県産の小松菜の胡麻ドレッシングがけ
明太子スパゲティサラダ(市販のお惣菜)

脂のノリがよく、小ぶりながらふっくら肉厚で美味しかった

前日よりさらに美味 里芋トロトロ
この日の魚は、福島県産のノドグロ。
小ぶりながら、肉厚。にもかかわらず、閉店間際の鮮魚売り場で4枚100円という驚きの価格で販売されていたものである。売れずに捨てるよりは、ということなのだろうが、さすがに申し訳なく思えてくる。魚の美味しさをもっとたくさんの人に知って欲しいと強く思うのは、こんな時である。
ノドグロは煮付にしても美味しい魚だけれど、この日買ってきたのは開いた状態のものだったので、塩を振って焼いていただいた。焼いている時からグリルの中でジュウジュウと音がするほど脂がのっていた。焼きあがっても、その身はふっくらジューシー。旨味たっぷりの脂に嬉しくなる。骨を外す指まで美味しいと感じるレベル。
美味しい魚を毎日食べられるのは、幸せだと思う。
11月19日(水)・20日(木) 岩手県産のサンマ

岩手県産のサンマ焼き
宮城県産のナスの味噌炒め
青森県産のカブと豚小間肉の小鍋
ニッポンハムのシャウエッセン「夜味」

岩手県産のサンマ焼き
宮城県産のワカメの胡麻ドレッシングあえ
宮城県産のハヤトウリと豚小間肉の中華風炒め
宮城県産の焼きナスの石巻産かつお節がけ
宮城県産のナスの味噌炒め
丹波の黒豆
そして一昨日と昨日は、岩手県産のサンマ。
とれたての生サンマが4匹398円という驚きの価格で販売されていたので即購入。二日続けてサンマ晩酌を楽しんだ。
すでにニュース等でも報じられているけれど、今年のサンマは本当に美味しい。
いや、もちろん、旬のサンマは毎年美味しいのだ。去年も一昨年も。
けれど、今シーズンのサンマの大きさと脂のノリは、ちょっと別格である。
漁獲量的には、ここ数年の減少と比較すれば多いという程度で、これでも最盛期の漁獲高にまだまだ程遠いとの報道もあったようだ。
けれど、家計に無理のない範囲で、旬のサンマを日々の食卓で味わえるというのは、本当にありがたい。
感謝して、美味しくいただこうと思う。
さいごに~無理強いしてまで食べさせて差し上げる必要など、どこにも無い
幸せ晩酌報告の後に苦言を呈すようなことを書くのも野暮ではあるけれど、以下は、あくまで参考として、多くの方々にさらりと読んでいただければありがたい。
中国が、また性懲りもなく処理水云々と難癖をつけ始めたとの報道を目にした。
すでに周知されている情報ではあるが、再確認のために、ここであらためて「処理水」について解説させていただく。
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、発電所建屋内には放射性物質を含む水が滞留している。
この水を、国際的な安全基準を満たす数値よりもさらに下回るレベルまで十分に浄化したものが、「ALPS処理水」である。
一部野党や左派活動家たちの中には、いまだ執拗に「汚染水」との呼称を使っている者も存在する。しかし、あくまで処理済であり、汚染水との呼称にはまったくあたらない安全な水である。
この処理水の海洋放出が開始されたのは、2023年8月である。
先の説明のとおり、安全なものである。それでも万が一に備え、この放出に伴う海水中の放射性物質濃度に大きな変化が発生していないかどうかの確認は、日本のみならず第三者機関を交えた上で現在も継続されている。
なお、放出開始以降、海水中の様々な数値が基準値を超えたことは、これまでに一度も無い。
処理水放出の安全性に、問題は生じていない。
これは、事実である。
そして、中国もその安全性を認めた上で、日本産の食品などの輸入(日本からの輸出)を再開した。
にもかかわらず、今回の件である。
個人的には、「勝手にすれば?」と思う。
処理水に関する丁寧な説明の必要性云々の時期は、もうとっくに過ぎているのだ。
そもそも、本当に安全性への不安があるのなら、その国から大勢の観光客が日本を訪れているという今の現状はあり得ないだろう。
さらに、今回の中国の決定に関して、輸出先を失うことの危機感を過剰に煽る報道にも、私は正直、疑問を抱いている。
何故なら、処理水の放出が始まった2023年、日本の農林水産物(食品)の海外への輸出実績は、1兆4,541億円(対前年同期比+2.8%)と過去最高を更新しているのだ。
同年8月の処理水放出以降、中国向けの輸出が大幅に落ち込んだのは、事実である。
しかしその一方で、米国向けの輸出が大きく増加した。
結果として、日本産の農林水産物の輸出額は、過去最高を更新するものとなった。
農林水産省ではその要因として高インフレの落ち着き等を上げている。
上記にリンクを貼った農林水産省のデータは、農林水産物・食品の合計額であり、水産業だけではない。
しかし、水産物だけに限っても、前年実績を上回る「過去最高」を更新する輸出額だった。
この件については、東京海洋大学特任教授である片野歩氏が東洋経済に詳しい解説を寄せている。
さらに、農林水産省が公表している統計情報データによれば、処理水放出の翌年、2024年の輸出実績は、2023年よりもさらに増えている。
1兆5,071億円という輸出総額は、対前年比+3.6%の増加である。
この件については、ビジネスコンサルタントの新田龍氏もXにおいて解説していた。
中国は2023年8月に日本産水産物の全面禁輸措置をとっていて、以降は日本側も輸出先の分散化を図り、2024年の日本の食料品輸出は「12年連続過去最高」を記録してるんですよね。
— 新田 龍 (@nittaryo) November 20, 2025
なので、共同通信はいつものように過度に煽って支持率を下げようとするんじゃなくて、… https://t.co/FdpeQhpY0d pic.twitter.com/DLoyIfpODO
新田氏のポストにもあるが、各メディアには、正しいデータを添えての前向きな報道をお願いしたい。
高品質で美味しい日本産の食品を求める人は、世界中にいる。
日本の海の安全性も、国際的に確かめられている。
それでも食べたくないという人に、無理強いしてまで食べさせて差し上げる必要など、どこにも無い。
美味しく食べたいという人に食べてもらったほうが、食べ物も生産者も幸せだろう。まして、きちんとお金を払ってくれる人・買って食べたいという人が、世界中にいるのだ。
私も美味しく食べて、元気に暮らし、幸せに生きてゆこうと思う。
今夜も魚を美味しく食べよう。ホタテもいいな。
日本全国、海の幸は、美味しい。
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