ITパスポート|BtoB・BtoC・CtoCの違いをやさしく解説
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BtoB・BtoC・CtoCの違いは、取引をする「相手」の違いです。企業どうしの取引がBtoB、企業と消費者の取引がBtoC、消費者どうしの取引がCtoCです。ITパスポートでは、この取引形態に加えて、POSやRFIDといった業種別のITシステムもよく問われます。この記事では、横文字だらけの用語を、身近なお店や買い物の例えで1つずつ整理していきます。
「BtoBにBtoC、POSにRFID…アルファベットが多すぎて頭に入らない…」と感じますよね。わかります。でも大丈夫。ここは計算のいらない、意味さえつかめば解ける分野です。メルカリやコンビニのレジなど、知っている場面に置きかえていくので、スマホでもスラスラ読めますよ。
この記事でわかること
BtoB・BtoC・CtoCなど「取引形態」の違い
POS・GPS・RFIDなど、お店や現場を支えるITシステムの役割
CAD・CAMやかんばん方式など、ものづくりを支えるITの言葉
この記事の要点(先に結論!)
BtoBは企業どうしの取引、BtoCは企業と消費者の取引、CtoCは消費者どうしの取引です。
EC(電子商取引)とは、インターネット上でおこなう商取引全般(ネット通販など)のことです。
POSシステムとは、商品が売れた瞬間に「いつ・何が・いくつ売れたか」を記録・集計する仕組みです。
RFIDとは、電波でICタグの情報を、触れずにまとめて読み取る技術です。
かんばん方式(ジャストインタイム)とは、必要なものを必要なときに必要なだけ作り、在庫のムダを減らす生産方式です。
1. 業種別ITシステム・取引形態ってなに?(全体像)
この記事で扱うのは、「ITが実際の商売や工場で、どう使われているか」という事例集です。大きく分けて、次の3つのグループを見ていきます。
取引形態(eビジネス)…BtoB・BtoC・CtoCなど「誰と誰の取引か」の分類
お店・現場のITシステム…POS・GPS・RFIDなど、販売や物流を支える仕組み
ものづくりのITシステム…組込みシステムや、CAD・かんばん方式など生産を支える仕組み
どれも「言葉の意味と、身近な例」をおさえれば得点できる分野です。計算はありません。名前が似た略語が多いので、「何の略で・何をするものか」をセットで覚えるのがコツですよ。
なお、この記事は本書『いちばんやさしいITパスポート』の第4章「技術戦略マネジメント」に対応しています。第4章は範囲が広いので3つに分けていて、この記事は業種別のITシステムと取引形態の担当です。技術経営MOTやイノベーションは別記事(B04a)、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)はまた別記事(B04b)で解説しています。この記事で、第4章は完結です!
2. 取引形態:BtoB・BtoC・CtoCの違い
まずは、いちばんよく問われる取引形態から見ていきましょう。取引形態とは、「誰と誰が取引をしているか」を表した分類のことです。
読み解くカギは、頭文字のBとCです。BはBusiness(ビジネス。企業)、CはConsumer(コンシューマ。消費者、つまり一般のお客さん)。この2文字の組み合わせで、相手が読み取れます。
BtoB(ビートゥービー。Business to Business)…企業と企業の取引
BtoC(ビートゥーシー。Business to Consumer)…企業と消費者の取引
CtoC(シートゥーシー。Consumer to Consumer)…消費者と消費者の取引
イメージは、卸売・お店・フリマの3つです。部品メーカーが自動車会社に部品を売るような、企業から企業への「卸売」がBtoB。お店(企業)がわたしたちお客さんに売る「小売」がBtoC。そして、個人どうしが売り買いする「フリマ」がCtoCです。

具体例で見ると、いっきに区別できますよ。
BtoBの例…部品メーカー → 自動車会社/システム会社 → 一般企業
BtoCの例…Amazonの直販、スーパー、家電量販店
CtoCの例…メルカリなどのフリマアプリ(個人が不要品を売買するスマホアプリ)、ネットオークション
試験では、「フリマアプリはどの取引形態か?」のように、具体例から選ばせる問題が定番です。「メルカリ=CtoC」「Amazon直販=BtoC」と、代表例で覚えておくと迷いません。
2.1 そのほかの取引形態(BtoE・GtoC)
BtoB・BtoC・CtoC以外にも、相手を変えた取引形態があります。名前だけおさえておきましょう。
BtoE(ビートゥーイー。Business to Employee)…企業と、その従業員(Employee)との取引。社員向けの割引販売など
GtoC(ジートゥーシー。Government to Citizen)…行政(Government)と国民(Citizen)のやりとり。電子申請など
BtoG(ビートゥージー。Business to Government)…企業と行政の取引。役所への納入など
これらは頭文字さえ分かれば意味が読めます。G=行政、E=従業員とおさえておけば十分です。
3. eビジネス(電子商取引)の用語
取引形態とセットで出てくるのが、eビジネスまわりの言葉です。eビジネスとは、インターネットを使った商売全般のことです。ここでは頻出の4つを見ていきます。
3.1 EC(電子商取引)とEDI
EC(イーシー。Electronic Commerce。電子商取引)とは、インターネット上でおこなう商取引全般のことです。ネット通販(ネットショッピング)が、いちばん身近な例ですね。
もう1つ、企業どうしの取引で使われるのがEDI(イーディーアイ。Electronic Data Interchange。電子データ交換)です。これは、注文書や請求書といった取引データを、紙ではなく電子的にやりとりする仕組みのこと。名前と「取引データを電子でやりとりする」意味をおさえれば十分です。
3.2 ロングテール
ネット販売ならではの現象が、ロングテールです。
イメージは、ネット書店だからこそ置ける「めったに売れない本」。実店舗(本物のお店)だと、棚に限りがあるので、売れ筋の商品しか置けません。でもネット通販なら、棚のスペースを気にせず何百万点でも並べられます。
ロングテールとは、こうした「あまり売れない多くの商品」の売上を合計すると、大きな割合を占めるという現象です。恐竜のしっぽ(テール)のように、細く長く伸びた部分の合計がバカにできない、というイメージから名づけられました。

3.3 シェアリングエコノミー・FinTech・オムニチャネル
新しいタイプのeビジネスも、名前程度でおさえておきましょう。
シェアリングエコノミー…モノ・場所・スキルなどを、個人どうしで貸し借り・共有する経済の仕組み。民泊(自宅の部屋を旅行者に貸す)やカーシェア(車を共同で使う)が代表例です
FinTech(フィンテック)…Finance(金融)+Technology(技術)を合わせた言葉。金融とITを組み合わせた新しいサービスのこと。スマホ決済・送金アプリ・家計簿アプリ・暗号資産(ネット上でやりとりされる財産的価値のデータ)などがふくまれます
オムニチャネル…実店舗・ネット通販・アプリなど、複数の販売経路(チャネル)をつなげて、どこからでも同じように買い物できるようにする販売のやり方
どれもニュースで見かける言葉ですね。「共有=シェアリング」「金融+IT=FinTech」と、キーワードで結びつけておきましょう。
4. お店・現場を支えるITシステム(POS・GPS・RFID)
ここからは、お店や物流の現場で活躍する、3つのシステムを見ていきます。POS・GPS・RFIDです。名前が似ていますが、役割はまったく違います。
4.1 POSシステム:売れた瞬間の「売上の日記」
POSシステム(ポス。Point of Sales。販売時点情報管理)とは、レジで商品が売れた瞬間に、「いつ・何が・いくつ売れたか」を記録・集計する仕組みです。
イメージは、レジが自動でつけてくれる「売上の日記」。バーコードを読み取って会計するたびに、その情報が記録されていきます。コンビニやスーパーが「どの商品が・何時ごろ売れるか」を細かくつかみ、品ぞろえや発注に活かせるのは、このPOSのおかげです。
4.2 GPS:衛星で「今どこにいるか」を測る
GPS(ジーピーエス。Global Positioning System。全地球測位システム)とは、人工衛星からの電波を使って、地球上の現在位置を測る仕組みです。
カーナビや、スマホの地図アプリで「今、自分がここにいる」と分かるのは、GPSのはたらきです。ひとことで言えば、衛星で位置を測るシステムですね。
4.3 RFID:電波でまとめて読み取るタグ
RFID(アールエフアイディー。Radio Frequency Identification)とは、電波を使って、ICタグの情報を触れずに読み取る技術です。ICタグとは、情報を記録した小さなチップのこと。
イメージは、カゴに入れたまま一瞬で会計できる電波タグ。よく比べられるのがバーコード(縞模様で商品情報を表す印)です。バーコードは1つずつ機械にかざして「ピッ」と読みます。いっぽうRFIDは、電波なので触れずに・複数まとめて読み取れます。

だから、洋服店のセルフレジ(商品をカゴごと置くだけで会計)、交通系ICカード、倉庫の在庫管理などで使われています。試験では「電波で非接触・複数まとめて=RFID」「1つずつ読み取り=バーコード」の区別が頻出です。
POS・GPS・RFIDの3つを、用途で並べて整理しておきましょう。

なお、商品が「いつ・どこで作られ・どう運ばれたか」の履歴をたどれるようにすることを、トレーサビリティ(追跡可能性)といいます。食品の産地表示などで使われる考え方です。RFIDなどの技術が、これを支えています。
5. 組込みシステムとスマートファクトリー
つづいて、機械や工場に組み込まれたITを見ていきます。
5.1 組込みシステム:機器の中の「専用コンピュータ」
組込みシステムとは、家電や車、機器の中に組み込まれ、決まった役割だけをこなす専用のコンピュータのことです。
パソコンやスマホは、いろいろなアプリを入れて何にでも使えますよね。それに対して組込みシステムは、「炊飯器はごはんを炊く」「エアコンは温度を保つ」など、1つの仕事に特化した縁の下のコンピュータです。ふだん意識しませんが、炊飯器・エアコン・車の制御・信号機など、身のまわりのあちこちで働いています。
組込みシステムの例…炊飯器・電子レンジ・エアコン・自動車の制御・デジタルカメラ・信号機
こうした機器の中では、決められた時間内に必ず処理を終えることを重視したリアルタイムOSが使われることがあります。OS(オーエス。オペレーティングシステム。機器やアプリを動かす土台のソフト)の一種で、名前をおさえておけば十分です。
5.2 スマートファクトリー:IoT・AIでつながる賢い工場
スマートファクトリーとは、工場の設備や工程をIoTやAIでつなぎ、自動化・効率化を進めた「賢い工場」のことです。
IoT(アイオーティー。モノをインターネットにつなぐ仕組み)で機械の状態データを集め、AI(人工知能)で分析して、生産を最適化します。人手だけに頼らず、機械どうしが連携して動く——それが目指す姿です。IoTやAIについてくわしくは、別記事(B04b)で解説しています。
6. エンジニアリングシステム(ものづくりを支えるIT)
最後は、工場での設計や生産を支えるエンジニアリングシステムです。ここは略語が5つ続きます。「何をするものか」を役割で分けて覚えましょう。
CAD(キャド。Computer Aided Design。コンピュータ支援設計)…コンピュータで設計・製図をする
CAM(キャム。Computer Aided Manufacturing。コンピュータ支援製造)…CADの設計データをもとに、製造機械を動かして加工する
FA(エフエー。Factory Automation。工場の自動化)…工場の生産工程を機械やコンピュータで自動化する
MRP(エムアールピー。Material Requirements Planning。資材所要量計画)…完成品の計画から、必要な部品・材料の量とタイミングを逆算して手配する
CIM(シム。Computer Integrated Manufacturing。コンピュータ統合生産)…設計から製造・管理までをコンピュータでまとめてつなぐ
イメージは、設計から製造へのバトンリレーです。パソコンで設計図を描くのがCAD、その図どおりに機械が削り出すのがCAM。CADとCAMは「設計 → 製造」のセットで覚えると忘れません。

6.1 かんばん方式(ジャストインタイム)
生産のムダを減らす有名な方式が、トヨタ発祥のかんばん方式です。別名をJIT(ジット。Just In Time。ジャストインタイム)といいます。
イメージは、スーパーの棚が減ったら、減った分だけ補充すること。作りすぎて在庫を山積みにするのではなく、「必要なものを・必要なときに・必要なだけ」作ります。JITは「ちょうど間に合うように」という意味です。
各工程のあいだで「かんばん」という指示票をやりとりして、前の工程に「これだけ使ったから、これだけ作って」と伝えます。これで在庫のムダを減らせるわけですね。試験では「必要なものを必要なとき必要なだけ=かんばん方式(JIT)」とおさえておきましょう。
7. まとめ:3行でふりかえり
取引形態は「誰と誰か」で読みます。BtoBは企業間、BtoCは企業と消費者、CtoCは消費者どうしの取引です。
POSは売れた瞬間の販売情報を記録、GPSは衛星で位置を測る、RFIDは電波でICタグを非接触で読む技術です。
ものづくりでは、CADで設計しCAMで製造し、かんばん方式(JIT)で在庫のムダを減らします。
いかがでしたか?似た略語も、「何をするものか」で並べれば区別できます。まずはBtoB・BtoC・CtoCの違いと、POS・RFIDの区別から覚えてみましょう!
8. よくある質問(FAQ)
Q1. BtoBとBtoCの違いは何ですか?
A. 違いは「取引の相手」です。BtoBは企業と企業の取引(例:部品メーカーから自動車会社への販売)、BtoCは企業と消費者の取引(例:Amazonの直販やスーパーでの買い物)です。もう1つのCtoCは、メルカリなどのフリマアプリのように、消費者どうしの取引を指します。頭文字のB=企業、C=消費者で読み解けます。
Q2. RFIDとは何ですか?バーコードとの違いは?
A. RFIDとは、電波でICタグ(情報を記録した小さなチップ)の情報を、触れずに読み取る技術です。バーコードは1つずつ機械にかざして読み取りますが、RFIDは触れずに複数をまとめて読み取れます。だから、洋服店のセルフレジや倉庫の在庫管理などで使われています。
Q3. POSシステムとは何ですか?
A. POSシステム(販売時点情報管理)とは、レジで商品が売れた瞬間に、「いつ・何が・いくつ売れたか」を記録・集計する仕組みです。コンビニやスーパーが、売れ筋の把握や発注に活用しています。「売れた瞬間に情報を記録する仕組み」とおさえましょう。
Q4. かんばん方式(ジャストインタイム)とは何ですか?
A. かんばん方式(JIT・ジャストインタイム)とは、「必要なものを・必要なときに・必要なだけ」作り、在庫のムダを減らす生産方式です。トヨタが発祥で、工程のあいだで「かんばん」という指示票をやりとりして生産量を連動させます。作りすぎによる在庫を減らせるのが特長です。
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業種別のITシステムと取引形態は、計算のいらない「用語と事例」の分野です。名前の似た略語が多いぶん、意味と具体例をセットで整理すれば、そのまま得点源になります。
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この記事を書いた人
simic(IT資格ノート)。文系・非エンジニアの視点で、つまずきやすいIT用語を「たとえ」でかみくだきながら、資格の勉強ノートを書いています。→ くわしい自己紹介:https://note.com/simic_0531/n/n5ed7f56f1ab9
最終更新:2026年7月
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