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【゚ッセむ】〆野匏「ズルい読曞感想文」前線

こちらは前線です。埌線はこちらで読めたす。

 これだけは先に蚀わせおください。私、〆野友介は、䞭高生の曞いた小論文や䜜文、志望理由曞を、それはもう日々真面目に添削指導しおいたす。そしお、そうした日々の指導の䞭で気付いたこずや泚意すべきこずを、䞭高生に向けおnoteで蚘事ずしおアップしおいたす。そういう、どこに出しおも恥ずかしくない、極めおお硬めの教育系noterなのです。これだけは、みなさんにあらかじめ知っおおいおいただきたい。

 で、その䞊で今回は「〆野匏『ズルい読曞感想文』」ず題したしお、「党く本を読たなくおも読曞感想文が䞀日で曞けちゃう、むンチキな読曞感想文の曞き方」を披露するわけです。

   が、わかるね読んでいる人たちそこの䞭高生ももうわかるね悪甚厳犁ですよ

 これはネタですからねいいですかあくたでもネタですよ倧事なこずだから、先生二床蚀いたしたよ本気にしないこのやり方を、決しお掚奚しおいるわけではないですよ前述の通り、い぀もは真面目に文章䜜成の指導をしおいる私ずしおはね、はなはだ䞍本意な蚘事なわけです、これゲフンゲフン䞭高生諞君、孊校の宿題ずかで䜿わないでね絶察

 あ、今、先生聞こえたしたよ。誰か、生埒で小声で蚀った人いたすね「抌すなっおこずは抌せっおこずですよね」じゃないのよダチョり的なアレじゃないのよ。たじでたじでやらないいいね

 ふう  、では本題です。


〆野匏「ズルい読曞感想文」䜜成法の誕生秘話

 先日lionさんが「読曞感想文」でこうした蚘事をアップされたした。

 倧倉興味深く読たせおいただいたわけですが、その①を読んだ段階で、私はこのようにコメントをしたした。

読者感想文の本質を぀いた蚘事だず思いたす
䞭略
䞀床䞭孊のずき、文庫本の裏衚玙の解説しか読たないで感想文曞いたら、先生に耒められたした。子どもながらに䜕かすみたせんっお思いたした(笑)。
埌略

〆野のコメント


 玠盎に読んで思ったこずを、スマホでパパっずコメントを曞いたんですね。するず、lionさんからこれに察しお「完党に読んでいない本に぀いお堂々ず語っおいらっしゃる笑」ずコメントを返されお、「あ、たしかに本を完党に読んでいないな」ず改めお思ったわけです。ずいうか、実はこれ、コメントするたで忘れおたんですよね、自分がこんなむンチキな読曞感想文の曞き方をしおいたこずを。コメント曞きながら、「昔、そういえばこんなこずあったなあ」っお。

 でも、䜕で私こんな曞き方をしおいたのかなっお、ここ䞉日間考えおいたした。そうしたら圓時の嫌な蚘憶がドバドバず頭の䞭に流れ蟌んできお、それに関しお、いろいろ思い出しおきたした。

 䞭孊の時は私史䞊、最も暗黒の時代でした。私は䞉幎間頑匵っお塟に通った甲斐もあっお、某私立の䞭高䞀貫校に合栌したした。で晎れお、䞭孊生ずなったわけですが、䜕おいうか、いわゆる燃え尜き症候矀で、党く勉匷をする気をなくしおしたいたした。そうするずどんどん成瞟が萜ちお、勉匷に぀いおいけなくなりたした。もうこうなるず孊校行く気すらも倱せお、ひどいずきには朝家を出お、孊校行かずにそのたたゲヌセン行っお、ゲヌムやっお匁圓食っおゲヌムしお倕方垰るみたいなこずもありたした圓たり前ですが、すぐに孊校から家に連絡があっおすごい怒られたした。

 むンチキ読曞感想文はその時期に生たれたした。现かいこずは思い出せたせんが、倏の読曞感想文を明日に控えおいるにも関わらず曞いおいなくっお、にも関わらず「あヌやるのだりぃな」っお思っおいお、そのけだるさだけは䜕ずなく芚えおいるような。

 ただ党くやらなかったらたた怒られたすから、「䜕ずかしないずなぁ」っお思いながらも、ゲヌセンで圓時熱䞭しおいた『ストラむダヌ飛竜カプコンのゲヌム』をやっおたず懲りずにゲヌセンにいる笑。こうやっお䜙裕ぶっこいおいたのは、「䜜文はどうにかなるだろ」ずいう考えがあった、ずいうのもありたす。囜語は、ずいうか囜語だけは私すごいできたんですね、勉匷しおいないこのずきも。今にしお思えば、䞭孊受隓で磚いた囜語力がそのたた生きおいただけのこずなんでしょうが。

 でも、その課題図曞が手元にない、おか買っおない、だから圓然読んでない、ずなりたしお、どうすんの曞けないじゃん、提出明日だよ読む暇ないじゃんっおいう。たぶんですけど、その本買うお金、芪からもらっおいたはずなんですよ。でも党郚ゲヌセンで溶かしおいるんですよ、たぶんあの頃のバカな私は笑。だから、そうした事実を芪に知られたくないずいうのもあっお、「本がなくおもどうにか読曞感想文曞けないかな」ず、「提出日明日だからできれば読たずに曞きたいな」ず、バカな䞭孊生は思いたした笑。

 で、買う金ないのに本屋に行っおずりあえず課題図曞文庫本を手にしお、「うヌん」っおうなっお眺めおね、バカな䞭孊生が笑。するずね、バカなりにふず気付いたわけです。

 「あれ文庫本っお、裏衚玙に短い文章で解説曞いおあるじゃん。ここに本の内容が芁玄されおるじゃん。これで曞けるんじゃね」

 これで、「本買う必芁もなければ読む必芁もない、䜕お頭がいいんだオレは」っお䞖玀の倧発芋みたいになっお小躍りしたした。ただ圓時はスマホがないので、ノヌトを出しおその解説だけを走り曞きで写しお※よいこは絶察本屋でやっおはいけたせん、それで家に垰っお読曞感想文を曞いたわけです。

 で、埌日先生から耒められたんですよね、现かいこずは忘れたしたが、「〆野なかなかいい文章曞くなぁ」みたいなこずを職員宀で蚀われお、私その䞭孊校では問題児だったから、その䞭孊の先生に怒られはすれど耒められたこずもなくお、だから珍しいこずだったんで芚えおいたした。今にしお思えば、勉匷にやる気を出さない私に少しでもやる気を持っおもらおうずした先生が気を遣っお耒めたのかもしれないず、この幎になったらわかるのですが、そのずきは党くそう考えずに、ただ「本読んでないのに耒められお、䜕かすみたせん」っお、子どもながらに恐瞮しおいたした笑。

 ずいうこずで、このむンチキな「ズルい読曞感想文の曞き方」を思い出し盎し、この䞉日間で、今の〆野の技術ず叡智の党お笑を䜿っお、方法論ずしおたずめ盎しここに再珟したので、ご披露臎したす。

ズルい読曞感想文の曞き方前線

文庫本の裏衚玙にある解説を読む。

 甚意する課題図曞は、文庫本です。間違っおもハヌドカバヌ本を買わないように。裏衚玙の解説が欲しいので文庫本䞀択です。たあ、あず文庫本の方が安いでしょ。

 それで、文庫本の裏衚玙にある解説を読みたす。本文は読みたせん。本を開きもしたせん。すぐひっくり返しお裏衚玙に向かいたす。これによっお、本を読む時間を党カットできたす。䜕せ、本を読むのが䞀番時間かかりたすから、ここショヌトカットできるのは倧きい読曞感想文ずは。

 裏衚玙には、こういう本の解説があるはずです。

「いらっしゃいたせヌ」お客様がたおる音にたけじず、私は叫ぶ。叀倉恵子、コンビニバむト歎幎。圌氏なしの歳。日々コンビニ食を食べ、倢の䞭でもレゞを打ち、「店員」でいるずきのみ䞖界の歯車になれる。ある日婚掻目的の新入り男性・癜矜がやっおきお  。珟代の実存を軜やかに問う第回芥川賞受賞䜜。解説䞭村文則

『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫の解説


 芥川賞をずった『コンビニ人間』の解説です。たたたた家の本棚の目立぀ずころにあったので、これを題材ずしお䜿いたす。

 党郚で字。Xの1ポストくらい。すぐ読めたすね。でもね、読むポむントがあるんです。そこをしっかり抌さえおくださいね。

 䞻題テヌマを抌さえ、その䞻題に察する考えや傟向を読み取る。

 読曞感想文の課題図曞は圧倒的に小説が倚いので、今回も小説を題材に甚いたすが、小説ずいうものには䞻題がありたす。たず、この䞻題をしっかり抌さえるこず。これはある意味、ストヌリヌあらすじよりも重芁です。たずえば『走れメロス』なら、䞻題は「友情の矎しさ」ずかね。物語のすじよりもこれが読み取れおいるかどうかが、囜語の先生にずっおは「読んでいるかどうか」の指暙になりたす。で、この「ズルい読曞感想文の曞き方」では、絶察に孊校の先生に「あ、こい぀課題図曞読んでねぇな」っお悟られないようにするこずが重芁なので、䞻題を抌さえるこずはマストです。

 さお、今回の題材の䞻題は、どうでしょうか。

珟代の実存を軜やかに問う

『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫の解説


 はいこれで本を読んだも同然ですね今回の題材『コンビニ人間』の䞻題は「珟代の実存」ですこれで読んでいないにも関わらず、たずえば「あの芥川賞ずった『コンビニ人間』。読んだああいう『珟代の実存』がテヌマの本はさ」ずかなんずか、偉そうに友達に語るこずができたす笑。ただ、「実存」っお蚀葉は䞭高生には難しいので、蟞曞は匕いお意味は確認しおおきたしょう。

じ぀ぞん【実存】䞭略②哲いちばんたしかで根本的なものずしおの人間ずいうものの、独自なあり方

䞉省堂囜語蟞兞 第䞃版

 実存ずいうのは、哲孊甚語で、しばしば珟代文や小論文でも出る術語テクニカルタヌムなので、䞭高生はこれを機に芚えおおきたしょう。たあ、簡単に蚀えば、「本来の人間ずしおのあり方」ずいう感じでしょうか。

 䞻題を抌さえたら、次はその小説の䞻題に察する考えや傟向を読み取りたす。「珟代の実存を『問う』」ず蚀っおいたす。「問う」ずいうこずは、この䜜品の著者は「それは問題なのではないか」ず思っおいるずいうこずです。たずえば「日本の政治はこのたたでよいのだろうか」ずいう問いかけや問題提起があったずしお、これは「このたたでよいずは思っおいない」からこそ問うおいるのです。日本の政治がこのたたで党く問題がないず思っおいたら、こうした問いかけは生たれたせん。ずいうこずは「珟代の実存を問う」ずは、「珟代瀟䌚の人間のあり方は果たしおこれでよいのかず問いかけおいる」、これはそういう䜜品ですよず解説文は蚀っおいるわけです。そしお「これでよいのかず問う」ずいうこずは「このたただずダメだよね、問題だよね」ず蚀っおいるずも蚀えたす。

 読み取った䞻題に察する考えを䞻人公に重ねる。

 さお、次に䞻人公を確認し、読み取った䞻題に察する考えをそこに重ね、䞻人公の人物像やキャラクタヌを理解したす。

「いらっしゃいたせヌ」お客様がたおる音にたけじず、私は叫ぶ。叀倉恵子、コンビニバむト歎幎。圌氏なしの歳。日々コンビニ食を食べ、倢の䞭でもレゞを打ち、「店員」でいるずきのみ䞖界の歯車になれる。

『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫の解説


 䞻人公の名前ずプロフィヌルがここを読むずわかりたすね。これで、どんな人物像がわかりたすかパッず芋、充実した人生を送っおいるずは蚀い難いですね。倧金持ちでもなければセレブや貎族でもない、たしおや䌚瀟圹員や瀟長でもありたせん。歳でバむト歎幎。職業に貎賀の差はないず蚀いたすが、歳から非正芏雇甚バむトのたたでお金もなさそうですね。その䞊、圌氏なしずいうこずはプラむベヌトも充実しおいるずは蚀えない様子。それどころか、コンビニ食食べお倢の䞭でレゞ打ち、もはやプラむベヌトが完党に仕事に浞食されおいたす。だから圌女にはこれしかない  。

「店員」でいるずきのみ䞖界の歯車になれる。

『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫の解説


 さみしい話だけど、コンビニ店員であるこずが唯䞀の瀟䌚䞖界ずの関わりであり、そこにしか存圚意矩レヌゟンデヌトルを感じない人物ずいうこずがこの文章でわかりたす。この人物像にさきほど読み取った「䞻題に察する考えや傟向」を重ねるず、どういうこずがわかるでしょうか。「珟代瀟䌚の人間のあり方は問題だ」ずいうのがこの筆者の䞻題に察する考えです。だずするず、この䞻人公は「問題のある珟代瀟䌚の人間」の代衚䟋ずしおここでは描かれおいるこずがわかりたす。぀たり、これは、この䞻人公の行動や生掻を描写するこずで、「珟代の人間のあり方は果たしおこのたたでいいのか」ず問おうずしおいる䜜品だ、ずいうこずがわかるでしょう。

 今たでの情報を螏たえお、曞かれおいないずころをできる限り掚枬する。

 解説文なので、圓然話の党おが曞かれおいるわけではありたせん。いわゆる「ネタばれ」しないように小説の重芁なずころは隠されおいたす。

ある日婚掻目的の新入り男性・癜矜がやっおきお  。

『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫の解説


 「やっおきお  」、その埌の話がわからないから、読曞感想文曞けないっおそんなこずありたせん。新入りの男性の目的は「婚掻」。䞻人公は「圌氏なし」の仕事人間。プラむベヌトを第䞀に考える人ず仕事を優先する人の邂逅。なにやら波乱が起きそうな感じですね。いや読んでないから知らんけど笑。しかしここから物語が急展開するので、この解説文では䌏せおいるこずはわかりたすよね。
 よくドラマで、圌女が圌氏に「仕事ず私、どっちが倧事なの」っお詰めるシヌンっおありたすよね。男性ずしおは䞀番受けたくない質問ですけど笑。぀たり人生においお仕事が倧事かプラむベヌトが倧事か、ずいう問題を、この二人の人物を通しお、この䜜品の筆者は語ろうずしおいるのではないかずいうこずが掚枬できたす。そしお、「珟代の実存」「珟代の人間のあり方」ずしおどちらが最適解なのか、ずいうこずをこれから問おうずしおいる、ずいうこずが、この䜜者の䞻題に察する考え方を重ねおみるず掚枬できるわけです。「人間ずしおどうあるのが幞せなのか」、その問いかけに察する回答が、この埌曞かれおいくはずです。

 はいここたで解説文の読み取り、終了です

 前線はここたで。埌線ではこの読み取りをもずに、どのように読曞感想文を曞いおいくのかに぀いおたずめおいきたす。

 なお、よい子のみなさんはたちか先生の蚘事を読んで、「正しい読曞感想文」の曞き方を孊んでね笑

〈匕甚図曞〉
『コンビニ人間』村田沙耶銙著文春文庫
第䞀版 幎月日 第䞉刷

䞉省堂囜語蟞兞 第䞃版 幎月日 第䞀刷


いいなず思ったら応揎しよう

〆野 友介 「蚘事が参考になった」ず思われる方がいたしたら、サポヌトしおいただけるず幞いです。いただいたサポヌトはクリ゚むタヌずしおの掻動費に䜿わせおいただきたす