AIイラストに文字を「載せる」のをやめた。絵の一部にしたら、画面が急に動き出した
AIでイラストを作っていると、ときどき不思議に思います。
きれいに描けている。
キャラクターもかわいい。
背景もちゃんとしている。
なのに、なぜか少し「止まっている」感じがする。
一枚絵なのだから、止まっているのは当たり前なんですけど。
アニメのPVやCMを見ていると、同じ静止した一瞬でも、
「この前にも、この後にも映像がありそう」
と感じる画面があります。
あれは何が違うんだろう。
今回、それをちょっと試してみました。
きっかけのひとつになったのが、noteに「文字が好き」だという方と出会えたことでした。有村りんさんです。
文章も柔らかいイメージで、一瞬ですごい惹かれてしまいました。
是非見に行っていただきたいです。
最初に読んだときは、
「文字が好きって、ステキだな」
くらいに思っていました。
でも、その言葉がなんとなく頭に残っていました。
普段、AIイラストを作るとき、私はどうしてもキャラクターや背景ばかり見ています。
文字は最後。
絵が完成してから、
「さて、タイトルをどこに置こう」
と考える。
でも、文字そのものが好きな人もいる。
だったら――
文字を後から載せるんじゃなくて、最初からイラストの一部として作ったらどうなるんだろう。
ちょっとやってみたくなりました。

文字を「載せる」のをやめてみた
最初に作ってみたのが、この一枚です。

かなり好きです。
あかりの顔を思い切って大きく切って、反対側にコバン。
中央には赤。さらに、文字や細い線、円、UIのようなグラフィックまで画面の中へ入れてみました。
ここで最初に感じたのが、文字そのものが、構図を作る材料になった。
ということでした。
これまでは、
イラストを作る
↓
文字を載せる
という順番で考えていました。
でも今回は違います。
キャラクターも文字も色も線も、最初から全部同じ画面の材料として扱う。すると、文字が「説明」ではなくなりました。
絵の中に入り込んでくる。
これが面白かった。
もっと文字を大きくしたらどうなる?
そこで次は、さらに振り切ってみました。

文字、大きすぎます。
でも、むしろこれくらいの方が面白い。
キャラクターの後ろに文字があったり、前に出てきたり。
全部をきれいに見せようとしない。
すると一枚のポスターというより、
アニメPVの途中を一瞬だけ止めたような画面
に見えてきました。
「この前にも、この後にも映像がありそう」
最初に感じていた違いは、もしかするとここにあるのかもしれません。
青と黄色にしたら、同じキャラなのに空気が変わった
次は文字だけではなく、色も変えてみました。

今度は一気に明るくなりました。
青い空。
黄色。
白。
同じあかりとコバンなのに、さっきまでとはまったく違います。
ここで気づいたのが、
色は「きれいにするもの」ではなく、場面の感情そのものなのかもしれない。
ということでした。
ピンクとシアンなら、元気でポップ。
青と黄色なら、爽やかで青春っぽい。
だったら、背景を描いてから色を決めるのではなく、
最初に「どんな気分の画面にしたいか」を決めて、そこから色を選ぶ
という作り方もできそうです。
黒とマゼンタにすると、今度は街のPVみたいになった
さらに雰囲気を変えてみました。

背景は夜の街。
服装も少し変えました。
黒とマゼンタを強くして、大きな英字や色の帯を入れています。
これも面白かったです。
背景そのものをものすごく細かく描かなくても、
文字、色面、小さな英字、光。
それだけで画面の雰囲気がかなり変わる。
今までは背景に情報を増やそうとしていました。
でも、情報量を増やす場所は背景だけじゃないんですね。
文字がキャラクターと同じくらい強くなった
次は赤と青。

これは今回の中でも、かなり強い一枚になりました。
中央を巨大な文字が走っています。
もはやタイトルというより、画面の中にある巨大な物体みたいです。
ここで、
読ませる文字と、見せる文字は別なのかもしれない。
と思いました。
記事タイトルなら、もちろん読めないと困ります。
でも、すべての文字を説明として読ませる必要はない。
一部は大きく。
一部は小さく。
一部は画面から切れていてもいい。
文字にも「演技」をさせる。
そんな感覚です。
ライムグリーンまで使ってみた
ここまで来たら、普段あまり選ばない色も試したくなりました。

かなり派手です。でも、体育館やスポーツっぽい場面と組み合わせると、不思議と成立しました。
これも今回の発見でした。
単純に、「この色がきれい」ではなく、
色とシチュエーションをセットで考える。
そうすると、普段なら避けそうな配色も使える。
AIイラストの色を考えるのが、急に楽しくなってきました。
派手にしない方が強くなる色もあった
最後は冬。

ここでは逆に、色を減らしました。
青。
白。
そして赤。
全部をビビッドにするのではなく、周囲を抑えて赤だけを強くする。
すると、自然にそこへ目が行きます。
強い色を一つだけ残す方法もある。
「派手な画面=色をたくさん使う」
ではなかったんですね。
むしろ、どの色に何をさせるか。
今回いろいろ作ってみて、そこがかなり重要なんだと感じました。
今回わかったことを、一枚にしてみた
ここまで7枚作ってみて、自分の中でもかなり発見がありました。
ただ、記事を読み終わったあとに、
「きれいな画像だったな」
だけで終わってしまうのは、ちょっともったいない。
そこで最後に、今回わかったことを4つだけに絞って、一枚にまとめてみました。
ただし、普通のインフォグラフィックにはしていません。
せっかく今回、
「文字まで、絵にする」
という作り方を試したので、まとめ画像そのものにも同じ方法を使ってみました。

今回、持ち帰ってもらいたいのはこの4つです。
01 文字を載せない。絵にする。
文字もキャラクターや背景と同じ、構図の材料として考える。
02 色には、役割を与える。
全部を派手にするのではなく、「何を感じてほしいか」で色を決める。
03 きれいに収めない。大胆に切る。
顔も、髪も、文字も、全部見せなくていい。
04 前後に重ねて、動きを作る。
文字、キャラクター、図形を前後に重ねると、静止画なのに時間が生まれる。
こうして並べてみると、今回やっていたことは、
「イラストを派手にする」というより、
画面の中に、次の一瞬を作ること
だったのかもしれません。
文字も、色も、絵だった
これまでAIイラストを作るとき、
キャラクター。
背景。
光。
カメラ。
そういうものを中心に考えてきました。
特にカメラを意識するようになってから、イラストはかなり変わりました。
でも今回、そこに新しく加わったものがあります。
文字。
色。
線。
数字。
図形。
UI。
余白。
全部、絵を作る材料でした。
文字は最後に載せるものだと思っていたのに、最初から構図に入れてみたら、画面そのものが変わった。
そして静止画なのに、「次のフレーム」が少し見えるようになった。
今回いちばん面白かったのは、そこでした。
きっかけになった「文字が好き」という言葉から、こんなところまで来るとは思っていませんでした。
まだ試してみたい組み合わせはたくさんあります。
雨の日。
夕暮れ。
文化祭。
夏休み。
服装や色を変えたら、また全然違う画面になりそうです。
しばらく、この作り方で遊んでみようと思います。
そして今回は7つの雰囲気で作ってみましたが、
みなさんは、どのイラストが一番好きでしたか?
「青と黄色の放課後が好き」
「黒とマゼンタが好き」
「最初の赤と青が好き」
みたいに、気に入った一枚があればコメントで教えてもらえるとうれしいです。
私は……かなり迷っています。
コバンも、いつの間にかPV出演者みたいになってきました。
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