「ちょっと遅れるだけ」が銀行不信に変わる前に
数日の遅れでも、説明がなければ銀行からの見え方は変わります。
支払いが数日遅れるだけだと思い、社長が銀行への連絡を後回しにしている。
その場面を見た時に、外からはまだ普通の会社に見えることがあります。社員は出勤している。取引先とのやり取りも続いている。銀行から強いことを言われていない。だからこそ、社長は危険を自分の中だけで処理しようとします。
社長は、毎日会社を動かしています。だからこそ、危ない場面でも、自分だけで何とかしようとしてしまいます。
ただ、会社が苦しくなる時に必要なのは、気合いよりも順番です。何を見て、何を分けて、誰に何を伝えるか。この順番を間違えないことが、会社を守る入口になります。
この記事では、今すぐ結論を出すためではなく、次に何を見るべきかを整理します。読み終わったら、まず紙を一枚出してください。そこに書けるものだけで、会社の危険度はかなり見えます。
大事なのは、きれいな答えではありません。社長が今の状況を、自分の言葉で説明できるところまで戻すことです。そのために、読むだけで終わらせず、数字や事実を一つずつ外に出していきます。
まず紙に出してみないと、社長自身もどこが苦しいのか説明できません。
(この記事は約7分で読めます)
焦っている時ほど、順番を紙に出してください
違和感の正体
支払いが数日遅れるだけだと思い、社長が銀行への連絡を後回しにしている。社長の頭の中は、目の前の支払いでいっぱいになります。
数日の遅れでも、説明がなければ銀行からの見え方は変わります。
この時に怖いのは、焦ること自体ではありません。焦ったまま、支払いと連絡の順番を決めてしまうことです。
この場面で社長が一番やりがちなのは、早く資金を作ることだけに意識が向くことです。けれど、遅延額、遅延理由、入金日、支払先、そして銀行連絡を見ずに動くと、今日の支払いは越えても翌月の穴が深くなります。
資金繰りが苦しい時ほど、社長は早い答えを欲しくなります。でも、早い答えが正しい答えとは限りません。まず、何を止めると会社が止まるのかを見てください。

全部を同じ重さで見ない
社長が見落とすところ
遅れる事実より、遅れる理由と次の見通しを伝えないこと。これが、資金繰りをさらに苦しくします。
強く催促された支払い。止めてはいけない支払い。相談すれば待ってもらえる支払い。銀行や専門家に先に共有すべき支払い。
これらを同じ箱に入れると、社長は判断できなくなります。
支払いには重さがあります。強く言われたから先に払う、古い取引先だから払う、銀行が怖いから払う。そういう決め方をすると、止めてはいけない支払いが後ろに回ります。遅れる事実より、遅れる理由と次の見通しを伝えないことは、会社の信用を一気に傷つけます。
支払い先に連絡する順番も、資金調達と同じくらい重要です。連絡が遅れた相手ほど不信感は強くなります。払えるかどうかだけでなく、いつ話すかを決めてください。

今月だけでなく、翌月を見る
外から見える数字
今月を越えることは大事です。ただ、今月だけを見て動くと、翌月の穴が大きくなることがあります。
早い資金調達、追加借入、ファクタリング。どれも使い方によっては必要です。でも、翌月の入金と支払いを見ずに使うと、不安は先送りされるだけです。
ファクタリングや追加借入が悪いという話ではありません。問題は、使う前に翌月の姿を見ていないことです。手数料、返済、次の入金、固定費を横に並べると、今月の安心が翌月の不足に変わっていないか見えます。
翌月の穴を見ないまま今月を越えると、社長はまた同じ不安に戻ります。同じ手段を繰り返しているなら、問題は資金調達ではなく構造にあります。

先に分ける支払い
今日の確認順
まず、支払いを分けてください。
遅延額
遅延理由
入金日
支払先
銀行連絡
ここで必要なのは、正解探しではありません。止めてはいけないもの、相談するもの、交渉するものを分けることです。
遅延理由、入金予定、支払い日、次の対策を先に共有すること。調達手段は、その後です。
まず紙に書くのは、遅延額、遅延理由、入金日、支払先、そして銀行連絡です。金額だけでなく、期限、相手、止めた時の影響、相談できる余地まで書いてください。支払い表は、経理資料ではなく社長の判断表です。
支払い表には、金額だけでなく相手の反応もメモしてください。待ってくれる相手、待ってくれない相手、説明すれば相談できる相手。この違いが、順番を決める材料になります。
今日やってはいけないこと
今夜の一手
今日やってはいけないのは、ひとりで画面を見ながら決めることです。
申込ボタンを押す前に、紙に書いてください。何が足りないのか。いつ足りないのか。誰に何を払うのか。翌月に何が残るのか。
この4つが出ていない資金調達は、今月の安心と引き換えに、翌月の穴を大きくすることがあります。
今日やってはいけないのは、不安なまま画面だけで決めることです。申込画面、振込画面、銀行への電話。その前に一度止まってください。足りない金額より、足りない理由が見えているかを確認します。
画面を閉じるだけでも判断は変わります。申込や振込の前に、紙に書く時間を10分だけ作ってください。その10分で、翌月に残る穴が見えることがあります。
相談するときに見たいもの
相談前に揃えるもの
相談では、社長を責めることはしません。資金繰りが苦しい時に焦るのは当然です。
焦っている時ほど、早い資金調達ではなく、見える順番が必要です。
まず、今月だけの不足なのか、翌月も続く不足なのかを分けましょう。
相談では、社長の判断を責めません。むしろ、焦る場面で一人で決め続けることの方が危ないです。今月だけの不足なのか、翌月も続く不足なのか。ここを分けるだけで、打ち手は変わります。
相談で最初に見るのは、手段ではありません。ファクタリングか借入かではなく、今月の不足が一度きりなのか、毎月続くのかを先に分けます。
ここまで読んで、いまの会社の状態を自分だけで整理できるなら、まずはそこからで十分です。
ただし、読んで終わりにしないでください。頭の中で分かった気になることと、紙に書いて説明できることは違います。社長が自分の言葉で説明できる状態まで持っていくことが、次の相談や銀行対応の土台になります。
迷ったら、今日の時点で分かる数字だけで構いません。未確定の数字は未確定のまま書いてください。空欄を残した方が、次に何を集めるべきかが見えます。
今日の順番は、この3つです。
通帳、借入返済予定、支払い予定を机に出す
今月末と来月末の残高をざっくり書く
説明できない空欄だけを相談に持っていく
ただ、数字や保証、支払い予定を並べても判断がつかない場合は、早めに外から見た方が早いです。預金残高、入金予定、支払い予定、借入返済、ファクタリング利用状況を見ながら、今月だけの不足なのか、翌月も続く不足なのかを一緒に分けます。↓
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預金残高、入金予定、支払い予定、借入返済、ファクタリング利用状況を見ながら、今月だけの不足なのか、翌月も続く不足なのかを一緒に分けます。↓
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