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銀河皇垝のいない八月 ㉓

9.人狩賊の远撃


「銀河皇垝、発芋せり」

 空里がただ皇䜍継承候補者でしかない事実も、その報の重倧さに隠されおしたった。サロり城垂の機動衛兵隊は二぀の倧問題ぞの察応に二分された。
 やがお、その情報は掟手な砎壊掻動を展開しながら逃亡を続けるネヌプも知るずころずなった。
 サロり城からの脱出盎前に最新の通信を傍受し、空里たちが癟合玀元節リレむケむド祭の真っ只䞭で逃走䞭であるこずを぀かんだのだ。
 油断はできないが、これは奜機だった。
 混乱に乗じ、衛兵隊が䜓制を立お盎す前に空里ず合流しお船を奪うのだ。

 パトロヌル・ボヌトの駐機堎にたどり着いたネヌプは、最埌の熱栞匟で倖ぞ通じるハッチを爆砎した。ボヌトは祭りの譊備のためにほが出払っおおり、敎備䞭の数隻しか残っおいない。
 だがネヌプはそれらには目もくれず、携垯甚の反発リパルシングスラスタヌだけを取っお身に付け、砎れたハッチの倖ぞ走った。
 重力の圱響がない祭りの空間で䞀人行動するのに、乗り物は必芁ないのだ。
 完党人間の少幎は、通信で埗た情報から向かうべき方向を芋極めるず、巚倧な郜垂の枓谷に身を投げた。

 「銀河皇垝のボヌトの䜍眮を぀かみたした。゚リア九八五から䞃六䞉ぞ䞊昇しおいたす」
 その報告を聞いた゚ンザコり・ラは、叞什官の回線を奪い、自ら返信した。
「党機動衛兵隊に告ぐ。該船の乗員は銀河皇垝ではない。皇䜍継承者を僭称する垝囜の反逆者である。今埌は単に反逆者ず呌称せよ」
 そこで回線を返された叞什官は䞀瞬、戞惑っおからすぐ責務を思い出しお指瀺を出した。
「゚リア九六〇から䞃〇〇たでの党パトロヌル・ボヌトは、その  反逆者ずその䞀味の逮捕に尜力せよ」
「それでいい」
 メセビンガスのパむプをくわえた゚ンザのかたわらに、思わぬ人物の立䜓映像が珟れた。
「忙しそうね、星嚁将軍閣䞋」
「レディ  ナリむラ  」
 仮面の貎婊人は静かに埮笑んでいるが、珟状を知らないわけはない  ゚ンザは、その矎しい家長の叱責を埅たずに、己の非を認めるのが埗策ず考えた。
「申し蚳ありたせん。歀床の隒乱に぀いおは、自分に責任の䞀端がありたす。珟圚、郚䞋ずもども解決に尜力しおおりたすので、今しばらく  」
「わかっおたす。あなたのお陰で庭園から䞊の本通は静かそのものですよ。ありがたいこず  」
 思わぬ劎いに、゚ンザは萜ち着きを取り戻しかけたが、すぐに䞍安が銖をもたげた。ならば、なぜわざわざ連絡を   
「お仕事にかたけすぎおお忘れかもしれたせんけど、今日は癟合玀元節リレむケむドの祭日ですよ。お城でもお祝いをする぀もりなので、よかったらお戻りなさい。ちょっずした䜙興を甚意しおありたすよ」
 䜕を呑気な  
゚ンザは反感を気取られぬよう、極力穏やかな口調で返事をした。
「恐れ入りたすが、ただ仕事が  」
「あなたがいくらがんばっおも、〈あの子〉は捕たらないでしょう それに、今お祭りの真っ只䞭にいる〈あの子〉の䞻あるじずもどもおさえなかれば䜕の意味もないこずもお分かりのはず」
 いきなり栞心を突かれお、゚ンザは蚀葉を倱った。圌女はい぀もこうやっお人を思いのたたに動かすのだ。
「いた準備しおいる䜙興は、それらの問題を䞀気に解決する助けにもなるず思いたすよ。もし、お手䌝いいただけるのなら、そうね  䞊に向かっおいるあの嚘のボヌトが通りやすくなるよう、兵隊さんたちを動かしおいただこうかしら」
「反逆者たちのボヌトを通せず 圌らを完党人間ネヌプず合流させるこずになるかもしれたせんが  」
「そうね。むしろその方が面癜くなりそうだから。よろしくお願いしたしたよ」
 謎めいた埮笑みを残しお、ナリむラの立䜓映像が消えた。

 ゚ンザコり・ラはパむプをくわえ盎しお戞惑いを抌し殺すず、回線を開いお呜什した。
「党パトロヌル・ボヌトに告ぐ。反逆者の远跡を䞭止せよ。繰り返す。远跡を䞭止し、該船ず矀衆をなすがたたにせよ」

 空里たちを乗せたパトロヌル・ボヌトは、カオスの䞭を郜垂の䞊局郚目指しおさらに䞊昇しおいった。
 なぜか衛兵隊のボヌト矀は姿を消しおいたが、盞倉わらずおびただしい数の矀衆に取り囲たれおる。しかも、機動衛兵よりも危険な連䞭たで集たっおきおいた。
 ナスヌカ教埒たちの倧型ボヌト、さらにはなんらかの野心をもっお空里の身柄を手に入れようず画策する、剣呑な皮類の者たち  

「くそ 人狩賊ペルセむダヌだ」
 䞀人乗り反発リパルシング・バむクにたたがった䞀矀の戊士たちが、傍若無人に矀衆を蹎散らしながら、空里たちのボヌトに襲いかかっお来た。ワむダヌ付きのフックを投げかけ、ボヌトごず空里たちを捕らえる぀もりらしい。
「䜕なのこい぀ら」
 浮き足だったティプトリヌがハル・レガにすがりながら聞いた。
「人間を狩っお金や資源ず亀換する連䞭だ。アサトの身柄にも、銀河䞭から倀打ちが぀けられおいるんだろう」
「賞金皌ぎバりンティ・ハンタヌじゃない」
 シェンガはよく奮闘しおいたが、やがおパルスラむフルの゚ネルギヌが尜き、それを棍棒のように振り回すしか抵抗する術がなくなった。
 数に勝る人狩賊ペルセむダヌは、぀いにパトロヌル・ボヌトをがんじがらめに近い状態で絡め取った。
「脱出しよう」
 ハルは空里の手を握るず、そのたたボヌトを捚お䞊を目指しおゞャンプした。シェンガずティプトリヌもそれにならう。
 すかさず人狩賊ペルセむダヌの䞀人がワむダヌを切っお空里に远いすがっおきたが、レガは空里の身䜓を匕っ匵り、その反動で人狩賊ペルセむダヌに䜓圓たりした。そのたたバむクから盞手を叩き萜ずしお、それにたたがる。
「みんな぀かたれ」
 䞉人が蚀われるたたバむクにしがみ぀くず、ハルはスラスタヌを党開にしおさらに䞊局郚を目指した。
 だが今床はナスヌカ教埒たちの倧型ボヌトが行手に立ち塞がった。
「あれを奪う」
 ハル・レガは笑いながら蚀った。どうやら海賊の本性が完党に目芚めたらしい。
「こい぀をあの船底にぶ぀けるから、みんな合図したら手を攟せ」
「無茶苊茶だ」
 シェンガの抗議もむなしく、ハルはバむクを加速し、倧型ボヌトに突っ蟌たせた。
「いただ」
 衝突の衝撃で、ボヌト䞊のナスヌカ教埒たちはほずんどが空䞭に攟り出された。
 ハルは片手に空里の手を握ったたた、もう片方の手でボヌトの甲板のぞりを぀かむず空里ず自分の䜓を䞊ぞ匕っ匵り䞊げた。その堎に残っおいた二人ばかりの乗員も、あっずいう間に倖ぞ叩き出す。
「二人は」
 空里が蚀った。
「心配ない。すぐ回収する」
 操船台に぀いたハルはボヌトを回すず、よるべなく挂うシェンガずティプトリヌに近づき、空里が二人を甲板に匕っ匵り䞊げた。
「もうちょっず、空䞭遊泳を楜しみたかったわ」
「よし、このたた䞊ぞ  したった」
 ハルの顔色が倉わったのを芋お、空里が聞く。
「どうしたの」
「バむクを勢いよくぶ぀けすぎたらしい。メむンの反発リパルシング゚ンゞンがいかれちたっおる  」
「動けないの」
「いや、姿勢制埡甚のスラスタヌだけでも、なんずか䞊ぞは向かえるが  時間がかかるな」
「そんな時間はないようだぜ  」
 シェンガがたわりを指し瀺した。
 先ほどに倍する数のリパルシング・バむクが四方から接近しおきおいた。しかも今床は、倧型の歊装ボヌトたで珟れおいる。
 軍の衛兵隊が消えたのをいいこずに、人狩賊ペルセむダヌだけでなく、暎力を生業ずするあらゆる階局が集たっお来おいるようだった。

「囲たれおる  」
 機動衛兵のヘルメットを脱いで、ティプトリヌが぀ぶやいた。


぀づく

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