【第2弾】89歳の精神科医に教わった、「他人のものさし」を捨てて心をラクにする生き方の極意
「なんであの人はいつもあんなに適当なんだろう…」
「私はこんなに我慢して頑張っているのに、ちっとも報われない…」
職場や日常の人間関係で、そんなイライラや理不尽さに心が押し潰されそうになっていませんか?
特に介護や福祉の現場など、人と深く関わる仕事に携わっている真面目な人ほど、「自分が耐えればいい」「もっと周りもこうあるべきだ」と、気づかないうちに重いストレスを抱え込んでしまいがちです。
自分の悲鳴を押し殺していませんか?
実は私自身、長年介護の現場で働きながら、まさにこの「自分を追い詰める悪循環」に苦しんできた一人です。
心(本音)の声:
「もう体力も限界。この言い分は理不尽だし、本当はすごく嫌だ!休みたい、助けてほしい!」「こうあるべき」の思考:
「いやいや、プロなんだからこれくらい耐えなきゃ。自分が我慢すればこの場は収まる」
こうやって自分の悲鳴を無理やり押し殺し、「こうあるべき」で自分をおどして無理を重ねた結果、どうなったか。
巡り巡って「なんであの人はあんなに適当なんだ!私はこんなに我慢しているのに!」という、他人への強い不満や怒りとなって爆発してしまっていたのです。
「自分が我慢すればいい」と頑張っている時ほど、実は自分自身の「助けて」「辛い」という声を一番無視してしまっているのかもしれません。
心の肩の荷を降ろす「3つの極意」
そんな私に「心の肩の荷の降ろし方」を教えてくれたのが、車を走らせながらオーディオブックで聴いた、89歳の精神科医・中村常子先生の著書『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』でした。
常子先生の飾らない温かい言葉には、人間関係の不満や生きづらさから解放されるための「3つの極意」が詰まっていました。
① 「こうあるべき」という重い荷物を降ろす
「『こうでないといけない』というのは、自分で自分に課している重い荷物みたいなもんです。
他人のあれこれを基準にすると、重くて仕方がない。
ストレスでしかありません」「頑張りすぎて『こうあるべき』と強く思っている時は、本当は欲求不満なことが多いんですわ。
『頑張っていてすごいね』と誰かに褒められたい、我慢しているんだからもっと良い思いをしたい。
原因はちょっとしたことだったりします」
「頑張っていてすごいね」と褒められたい、認めてほしい。
その欲求不満の裏返しが「こうあるべき」という執着です。
他人の基準で背負った荷物は、もうそっと降ろしていいのです。
② 相手を変えようとせず、「明らめる(諦める)」
「人の性格っていうのは、ちょっとやそっとでは変わらない。
『なんでここまで言っても変わらんのや』とイライラしていたけど、
もうこの人を変えるのは無理やとアホらしくなってやめました」
「諦める」の本来の意味は、事情をはっきりと見極める「明らめる」こと。
「人は変えられない」と温かく諦めた瞬間、相手へのイライラや期待という無駄なエネルギーを使わずに済むようになります。
③ 「もっと」を捨てて、「これで上々」と笑う
「他人さんと比べて幸せかどうか、そこに自分が本当に求めている答えなんてありません。
徐々に年を取ったら、ちゃんと己を知って『もっと』を一つずつ捨てていった方が楽やと思います。
『これで上々やろ』と」
他人との比較レースからはさっさと降りる。
何かを足していくのではなく、余計な欲望や比較を削ぎ落としていくことこそが、心を安定させる秘訣です。
今日からできる、小さな心の習慣
心が軽くなる生き方を手に入れるために、今日からできるアプローチはとてもシンプルです。
他人のものさしを捨てる :
「自分が好きでやっているか?」を軸にし、他人基準の「こうあるべき」を手放す。相手への期待を手放す:
「あの人を変えるのは無理」と明らめて、自分の機嫌を自分で取る。「これで上々」と呟いてみる:
朝起きて、ご飯を食べて、今日一日を自分らしく過ごせたら「うん、これで上々やな」と自分を褒める。
真面目すぎて自分を責めてしまうあなたへ
この生き方は、決して「投げやりになる」ということではありません。
「いつも誰かのために無理をしてしまう人」
「真面目すぎて自分を責めてしまう人」
「人間関係の摩擦で心が疲れ切っている人」
そんな方にこそ、試してほしい心の処方箋です。
完璧な場所も、完璧な人間もどこにもいません。
だからこそ、誰かの期待に応えようと自分を犠牲にする必要はないのです。
おわりに
今年で61歳になる私は、今年6月、長年勤めた特養から身体負荷の少ない新しい現場(障がい者支援施設)へと異動し、再スタートを切っていました。
しかし、よしここから!と思った矢先の8月、腰のヘルニアが再発し、現在は思いがけず休職期間を過ごしています。
「順調に進んでいたのに……」と肩を落としそうになりましたが、恒子先生の言葉を聴きながら、ふと気づきました。
「早く治して復職しなければ」「周囲に迷惑をかけて申し訳ない」と焦る気持ちこそが、まさに『他人のものさし』で自分を縛り、重い荷物を背負い込もうとしていた証拠だったのだと。
もし今、職場の人間関係や「こうあるべき」という思い込みに苦しんでいるなら、まずは深呼吸をして、自分にこう声をかけてあげてください。
「もう重い荷物は降ろしてええよ。今日一日無事に過ごせたら、それで上々やな」と。
今日という日を、あなた自身の足で「うまいこと」折り合いをつけながら歩んでいきましょう。
