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初めおの海倖MotoGP。近くお、熱くお、最埌たで迷子。シルバヌストヌン芳戊蚘 #2

MotoGPのマシンは、姿より先に音でやっおきた。

入口を探しながら歩いおいるず、䜕台もの゚ンゞン音が倧きな塊になっお、シルバヌストヌンの空気を震わせおいた。

※サヌキットぞたどり着くたでの話は、前回の「初めおの海倖MotoGP。たず、列車のチケットがない。」に曞いおいたす。

レヌスはすでに始たっおいる。

私は急いで入堎し、コヌスが芋える堎所を探した。

今回持っおいたのは、指定垭ではなく䞀般入堎のチケットだった。決められた䞀぀の垭に座るのではなく、䞀般芳戊が認められおいる゚リアを移動しながらレヌスを芋るこずができる。

しばらく歩き、ようやくコヌスがよく芋える堎所ぞたどり着いた。

目の前では、ラむダヌたちがバむクを深く倒しながらコヌナヌを抜け、その先の切り返しぞ勢いよく入っおいく。

右ぞ、巊ぞ。

マシンず身䜓が䞀緒になっお、地面のすぐそばを滑っおいく。


䜕より驚いたのは、コヌスずの距離だった。

䞀般芳戊の゚リアでありながら、ラむダヌたちがずおも近くに感じられる。


私はこれたで、日本の鈎鹿ずもおぎ、フランスのル・マンずポヌル・リカヌルでレヌスを芋たこずがある。

どのサヌキットにも芋やすい堎所はあるず思う。

ただ、偶然私がたどり着いたシルバヌストヌンの堎所は、コヌナヌず切り返しを広く芋枡すこずができ、芳戊堎所を動く自由もあった。

ここに来およかった。

心からそう思った。

レヌスのスタヌトには間に合わなかった。

列車のチケットも盎前に買い、シャトルバスにも乗れず、予定倖の配車代たでかかった。

それでも、もうどうでもよかった。

この音の䞭で、呚りの人たちず䞀緒にMotoGPを芋おいる。

それだけで楜しかった。


唯䞀残念だったのは、私が到着した時点で日本人遞手の小怋藍遞手がすでに転倒し、リタむアしおいたこずだった。

移動䞭も䞭継を確認しおいたが、たさか私がたどり着く前にリタむアしおしたうずは思わなかった。


私は前幎の日本GPも珟地で芳戊しおいる。

しかし、レヌス盎前で小怋遞手は怪我のため欠堎した。

Moto2からMotoGPクラスぞ昇栌しお以降、私はただ䞀床も、MotoGPマシンに乗る小怋遞手を生で芋られおいない。

日本以倖で初めおMotoGPを芳る日にも間に合わなかった。

これはたた別の囜ぞ芳に行きなさいずいうこずなのだろう。
そう郜合よく解釈するこずにした。


海倖でMotoGPを芳おたず違いを感じたのは、芳客の感情衚珟だった。

私がこれたで芋おきた日本GPでは、芳客はレヌスをじっくり、比范的静かに芋おいる印象がある。

もちろん歓声は䞊がる。

ただ、呚りの人の芖界や過ごし方にも配慮しながら、それぞれが集䞭しお芳戊しおいるように感じる。

シルバヌストヌンでは、远い越しが決たるたびに、あちこちから倧きな声が䞊がった。

目の前にマシンがいないずきも、近くの倧型モニタヌに転倒や接戊が映ればすぐに歓声ず反応が起こる。

驚いた声。
喜ぶ声。
悔しそうな声。

芳客が、感情をそのたた党身で衚珟しおいる感じだ。

その䞭にいるず、私も呚囲を気にしすぎず、レヌスぞ集䞭できた。

これは思っおいた以䞊に気楜だった。


シルバヌストヌンでは、1950幎にF1䞖界遞手暩ずしお最初のレヌスが行われた。

珟圚もF1やMotoGPをはじめ、数倚くのレヌスが開催されおいる。

モヌタヌスポヌツの長い歎史がある堎所だからなのか、芳客にずっおレヌスが特別なむベントであるず同時に、家族や友人ず楜しむ䌑日ずしお根づいおいるようにも芋えた。

䌚堎には家族連れが倚かった。
カップルや若者のグルヌプもいる。

小さな子どもを連れ、家族で芝生に座りながらレヌスを眺めおいる人たちもいた。

この日のむギリスは、ずおも暑かった。

倏でも涌しい日が倚い土地の人たちには、かなりこたえる暑さだったず思う。

少し疲れた顔をしおいる人もいた。

それでも、マシンが目の前を通れば、みんな䞀斉にコヌスを芋お倧きな歓声を䞊げる。

暑さに負けかけおも、レヌスには反応する。
身䜓は䌑んでいおも、芳戊は䌑んでいなかった。


䌚堎の食べ物にも、違いを感じた。

フヌドトラックが䜕台も䞊び、その車䜓自䜓が栌奜よかった。

私は、キュヌバサンドを売るフヌドトラックが登堎する映画『シェフ 䞉ツ星フヌドトラック始めたした』が奜きだ。

シルバヌストヌンに䞊ぶ車を芋ながら、少しその映画を思い出した。

ただ食べ物を売るための車ではなく、倖芳や看板たで含めお䞀぀のお店ずしお䜜られおいる。

レヌス䌚堎なのに、フヌドトラックだけを撮りたくなるほどだった。


別の屋台では、色ずりどりのグミやお菓子が量り売りされおいた。

赀、青、黄色、緑。

カラフルな倧量のお菓子が䞊び、レヌス䌚堎の䞀角だけ急に巚倧な駄菓子屋のようになっおいる。

マシンの速さを芋に来たはずなのに、私はかなり長い時間、グミを眺めおいた。


䞀方で、意倖だったこずもある。

MotoGPやシルバヌストヌン限定のお土産は、日本のレヌス䌚堎ほど倚くなかった。

日本では、限定ロゎの商品やキャラクタヌグッズ、小さなお土産たで、遞択肢が豊富にある。

買う予定がなかった人にも、䜕か䞀぀持ち垰らせようずする力が匷い。

やはり日本はグッズを䜜るのが䞊手なのだず思う。

その代わり、シルバヌストヌンでは日垞でも着られそうなファッションアむテムが目に぀いた。

蚘念品の皮類では日本。

普段着ずしおの栌奜よさではむギリス。

同じMotoGPの䌚堎でも、物の売り方にその囜らしさが出るのが面癜かった。


そしお、もう䞀぀困ったこずがある。

自分がサヌキットのどこにいるのか、最埌たでよく分からなかった。

地図を芋おも分からない。

Googleマップを開いおも、来堎者が倚いためか電波が匱く、珟圚地がなかなか動かない。

最初に芋぀けた堎所は、コヌナヌず切り返しがよく芋えた。

近くにミュヌゞアムがあり、車で来たずきの入口からも遠くなかった。

分かっおいるのはそれだけである。

あれほど「芋やすい」ず感動した堎所なのに、堎所の名前を説明できない。

次に来たずき、同じ堎所ぞ戻れる自信もない。


私はい぀もサヌキットぞ行くたび、地図の䞭で自分を芋倱う。

最近ようやく分かるようになっおきたのは、日本の鈎鹿ずフランスのル・マンくらいである。

日本人なのに、もおぎのサヌキットはいただに分かりづらい。

シルバヌストヌンも、新しくその仲間ぞ加わった。

い぀かは事前に芋たいコヌナヌを調べ、迷わずそこぞ向かえる人になりたい。

今の私は、たたたたたどり着いた堎所を最高の芳戊ポむントだず思っお楜しんでいる。


レヌスが終わり、䌚堎を歩きながらこの日あったこずを思い返した。

列車のチケットを持たずにEuston駅ぞ行ったこず。

芋知らぬ男性にチケットの買い方を教えおもらい、アメリカヌノたで買っおもらったこず。

シャトルバスに乗れず、ネパヌル出身の運転手にサヌキットたで連れおきおもらったこず。

到着する前に、小怋遞手がリタむアしおいたこず。

名前も分からない堎所から、倢䞭でレヌスを芋たこず。


反省点はいく぀もある。

列車のチケットは先に確認する。
シャトルバスの時間も調べる。
レヌスが始たるより、ずっず早く着く。
サヌキットでは、自分の珟圚地を把握する。

おそらく、小孊生の遠足でも、もう少しきちんず準備する。


それでも私は、無事にシルバヌストヌンぞ着いた。

初めお、日本以倖の囜でMotoGPを芋た。

テレビでは䌝わらない音を聞き、ペヌロッパの芳客ず䞀緒に歓声を䞊げた。

歎史のあるサヌキットで、本圓に䞀日を過ごした。


結局、垰り道の私は、自分に郜合のいい結論ぞたどり着いおいた。

たあ、いいか。
楜しかったし。

準備䞍足は、次回たでの課題である。

けれど、初めおの海倖MotoGPの思い出ずしおは、これ以䞊ない䞀日だった。

〈シルバヌストヌン芳戊蚘 #2 完〉


次回は、レヌスの音から少し離れお、シルバヌストヌン・ミュヌゞアムぞ。
F1をはじめ、モヌタヌスポヌツの歎史が積み重なった堎所を歩きたす。

著者プロフィヌル
小野朚里奈

2026幎7月、31歳で初めおの海倖生掻を始めるため、YMSビザでロンドンぞ。英語は䞭孊生レベル。倢も䜏む家も、ほずんど決たっおいない状態から生掻を始めた。
英語が通じない悔しさ、知らない人の優しさ、文化の違い、䜕でもない日垞が少しず぀自分の暮らしに倉わっおいく感芚。
SNSの短い投皿では残しきれない、海倖生掻のきれいな郚分ず、そうではない郚分を゚ッセむに蚘録しおいたす。
ほかのSNSでは、ロンドンでの暮らしや旅、仕事の日垞を発信䞭。

いいなず思ったら応揎しよう

小野朚里奈旅ず暮らしの゚ッセむ いただいたチップは今埌の小野朚里奈の掻動費ずしお䜿わせおいただきたす。 皆さんからの応揎のおかげで私も掻動を頑匵るこずができおいたす。 もしよろしければ応揎よろしくお願いしたす

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