約7.4億円の波及効果!話題沸騰「GUNMA PASSPORT(ぐんまパスポート)」がテレビの「特集コーナー」を席巻した理由をPR Analyzerで分析してみた
群馬県が発行し、ネットやテレビで大きな話題を巻き起こした
「GUNMA PASSPORT(ぐんまパスポート)」。
今回は、広報・PR効果測定ツール「PR Analyzer」を用いて、
2026年4月24日〜2026年5月22日の約1か月間における「GUNMA PASSPORT」のPR効果を実際のデータから紐解きます。
GUNMA PASSPORTとは
「GUNMA PASSPORT(ぐんまパスポート)」とは、2026年5月1日に交付を開始した、実物のパスポートにそっくりな公式観光パンフレットです。
ネット上の「群馬に行くにはパスポートが必要」というジョークを県が公式に逆手にとったことで話題になっています。
中身は県内35市町村を巡るスタンプラリーやディープなご当地情報がしっかり詰まっており、遊び心と実用性を兼ね備えています。
SNS等で瞬く間にトレンド入りし、初日から申請が殺到。
当初用意された1万部はあっという間に底をつき、一時申請受付が終了(増刷を大急ぎで検討中)となるほどの熱狂的な人気を集めています。
■GUNMA PASSPORTインタビュー記事はこちら
1. 圧倒的な露出成果(2026年4月24日〜5月22日)
それでは全体のサマリーデータから見ていきましょう。

総掲載記事数: 364件
推定リーチ数: 8,901,507人
広告換算費: 747,523,688円
わずか1ヶ月で約7.4億円の広告価値を生み出し、約890万人にリーチするという、自治体のプロモーションとしては異例の数値を叩き出しています。
2. 単なるニュースじゃない!テレビの「特集・注目コーナー」での深掘り
今回のPR分析で最も注目すべきは、テレビメディアにおける取り上げられ方です。
全体のリーチ数のうち、なんと81.6%がテレビによるものでした。
さらにデータを見てみると、単なる報道として取り上げられたのではなく、各局の人気情報番組の「特集枠」や「注目コーナー」で大々的に扱われていることがわかります。
主要な獲得リーチのランキング(番組内コーナー)を見てみましょう。

・日本テレビ系列「ZIP!」内『ニュースNOW』コーナー
「申請殺到!群馬パスポートとは」として、1,973,000人へのリーチを獲得。
・TBSテレビ系列のワイドショー番組(サンデー・ジャポン等)内『1週間のニュース』コーナー
「1冊5万円で転売も…パスポートが大人気」として、1,263,000人へのリーチを獲得。
・テレビ朝日系列「グッド!モーニング」内『きょう注目NEWS』コーナー「パスポート申請に◯万件」として、1,144,000人へのリーチを獲得。
・日本テレビ系列「DayDay.」内『特集』コーナー
「人気ぐんまパスポート」をテーマに単独の特集が組まれ、868,000人へのリーチを獲得。
このように、朝や昼のゴールデンタイムに近い情報番組において、
視聴者がじっくり見る「特集・トピック枠」に軒並み食い込んだことが、爆発的な認知拡大の起爆剤となりました。
3. なぜテレビの特集コーナーでここまでウケたのか?
掲載された記事の文脈を深掘りすると、テレビ番組のディレクターが「これは特集にしたい!」と思わせる3つの強力な要素が揃っていました。
① 「即日終了」「入手困難」というニュースバリュー
「GUNMA PASSPORT」は5月1日より申請の受け付けと交付が開始されたが、想定を上回る申し込みを受け、翌5月2日に新規申請の受け付けを終了していた。NHKの報道によると、当初予定していた発行部数は1万部で、初日だけでその数に達したという。
配布初日に即日受付終了となる事態が発生。
さらに「35市町村のスタンプ収集」といった、テレビ画面で映えるビジュアルとエンタメ要素がありました。
② 「高額転売」という社会的トピック
無料で配布されたものながら、確認できるフリマアプリでの最高落札額は1万8000円。
転売防止対策などでパスポート1つ1つにナンバリングがされているが、結果的に若い番号ほど希少価値があると判断されてしまい、プレミアム価格がつく結果となっている。
異例の3万部増刷発表と担当が明かす“対策”
あまりの人気から、フリマサイト等で「1万円以上」や「1冊5万円」といった価格で転売される事態に発展。
これが「今、巷で起きている社会現象」として、情報番組のネタ(1週間のニュース等)になりました。
③ ミームを活かしたエンタメ性
県公式外部サイトである「ググっとぐんま」公式Xの投稿には、「これは帝国民なら必須」「グンマー国に入るには、やっぱりパスポートがいるのか」といった驚きの声が相次いで寄せられています。
ネット上で長年愛されてきた「グンマー帝国にはパスポートが必要」というミームが現実化。
以前より群馬県を「未開の秘境」「独立した帝国」「グンマー帝国」などとして扱うネットミームがあり、ユーモアを交えて番組内でもいじりやすい、楽しいVTRが作られる要因となりました。
4. ニュース枠を超えた「多ジャンル・特化型メディア」への異常な浸透力
今回のデータ分析において、テレビ露出以上に興味深いのが、掲載されたウェブ媒体や雑誌の「ジャンルの幅広さ」です。
通常の自治体PRであれば、「旅行(トラベルコ等)」や「地方ニュース(上毛新聞等)」、「総合ニュース(Yahoo!ニュース等)」で取り上げられるのが一般的です。
しかし、GUNMA PASSPORTの掲載リストを見ると、全く異なる文脈を持つ専門メディアへ次々と情報の波及が加速していることがわかります。

ゲーム・カルチャー系媒体:「電ファミニコゲーマー」や「おたくま経済新聞」、「アニメイトタイムズ」などに掲載。『パスポートを持って35市町村のスタンプを集める』というクエスト的な要素が、ゲーム好きやコレクターの心をくすぐるエンタメ文脈として高く評価されました。
アウトドア系媒体:キャンプ・アウトドア情報誌「BE-PAL」に掲載。タレントのキャンピングカー企画など、アウトドアでの県内周遊文脈に自然に組み込まれています。
ライフスタイル・女性誌:「リンネル」や「週刊女性PRIME」などにも掲載。
このように、単なる行政のお知らせではなく、「旅行」「ゲーム」「アウトドア」「エンタメ」といった複数の切り口を内包していたことが、各媒体の記者に「自分の読者層に合わせて独自の記事を書きたい」という意欲を各媒体の記者に抱かせたのではないでしょうか。
これが、364件もの膨大な記事掲載数に繋がった大きな要因と言えます。
まとめ
「GUNMA PASSPORT」の成功は、既存のネットミームを逆手にとった秀逸な企画力に加え 、テレビの情報番組が「特集コーナー」として5分、10分と時間を割いて紹介したくなるような “映像映えする要素(入手困難・社会現象・芸能人のコメント)” が完璧に揃っていたことにあります。
地方創生や自治体PRにおいて、「いかにメディア(特にテレビの制作陣)に面白がって、枠を割いて深掘りしてもらうか」の、極めて再現性の高い大成功例と言えるのではないでしょうか。
■GUNMA PASSPORTインタビュー記事はこちら
おわりに:分析で使用した「PR Analyzer」について
今回のデータ分析には、クラウド型PR効果測定ツール「PR Analyzer」を使用しました。
PR Analyzerは、Web、TV、新聞、雑誌といった多岐にわたるメディアの掲載状況を網羅的に把握できるツールです。
単純な掲載数のカウントにとどまらず、リーチ数(想定読者・視聴者数)や広告換算費の自動算出、さらにはXなどでのSNS波及効果までを一つのダッシュボードで一元管理できます。
広報担当者を悩ませる日々のクリッピング作業を大幅に効率化し、
今回のように「どの媒体で」「どんな文脈で」「いつ」話題が跳ねたのかを瞬時に可視化することが可能です。
自社ブランドの露出効果を正確に測りたい方や、
競合比較・トレンド調査から戦略的な次の一手を企画したい広報担当者・マーケターの方は、ぜひ「PR Analyzer」をご活用ください。
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