【機材】これ1本で全部撮れる Nikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VR
“編成、風景、スナップ、全部撮れる”
この一本と長い間向き合ってきて、僕がたどり着いた答えはこれだった。
本当に良いレンズ。君に出会えて本当によかった。
心の底から、そう思う。
“ Nikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VR ”
今日はこの一本について、3年半使ってきた僕が、深掘りする。

130mm 1/1250 f/8 ISO 500

34mm 1/1000 f/5 ISO 640

24mm 1/1250 f/4 ISO 250
⒈高倍率ズームってどうなの?
高倍率ズームレンズ。
その言葉には、どんな響きがあるだろうか。
機動性を求め、画質は二の次。
画質が向上したと聞いて、期待して買うものの、求めていたものと違う。
そのようなイメージを焼き付けられた人は一定数いるだろう。
僕も、高倍率は好きじゃなかった。
Z6IIを買う前に使っていたのが、同じくNikonのD3200である。つけていたレンズが高倍率のAF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR IIというもの。
確かに、路面電車を撮ることの多い自分にとって、レンズ交換の必要がなく撮り続けられるこのレンズは使いやすかった。

AF-S DX Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
18mm(換算27mm) 1/160 f/9 ISO100

AF-S DX Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
18mm(換算27mm) 1/320 f/5.6 ISO100

AF-S DX Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
200mm(換算300mm) 1/250 f/5.6 ISO100
2009年設計。当時は10万を超えるレンズだそうだが、性能はイマイチだった。
先ほどの写真を拡大して見よう。


大量のフリンジが出る。
そもそも2400万画素に耐えうるほどの解像すらしていない。
それでも、便利だったから、使っていた。

AF-S DX Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
36mm(換算54mm) 1/1000 f/4.5 ISO100

AF-S DX Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
27mm(換算41mm) 1/1600 f/4 ISO200
なんだかんだあってカメラを同じくNikonのZ6IIに買い替えた。
その当時に僕にZ6IIを手にして良いほどの腕を持っていなかった。手にしてから長い間、自分の腕とカメラの性能の乖離に絶望していた。
今でもZ6IIの最大性能を引き出すほどの使い方ができているとは自信を持って断言できないが、3年半で大きく腕を上げることはできた。これは間違いがない。
さて、Z6IIの導入に合わせて購入したのが本日の主役、Nikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VR である。
⒉購入理由
“これしか選択肢がなかった”
今でこそ純正70-200/2.8に2型が出てきて、1型の中古価格が落ちてきていたり、70-180/2.8のような、tamronレンズが充実してきていたり、と選択肢が少しは広がっているが、その時の選択肢で現実的なのは、このNikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VRとtamron 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXDの2本だった。
〈決め手〉
・純正であること
・高倍率で路面電車が撮りやすい
・描写が悪くないこと
・手ぶれ補正があること
この理由でNikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VRを購入した。
ごめんね。消去法のような選び方をしてしまって、申し訳ない。でもこれはNikonが中望遠ズームレンズをナナニッパ以外に出さずに怒涛の追い標準域レンズ開発をするのが悪いんだ。
本当にその開発労力をお手軽中望遠ズームレンズに割いてくれ。頼む。Z 70-300f/4-5.6とかZ 70-200 f/4とか。
脱線はさておき。
⒊描写

35mm 1/400 f/8 ISO 100
今まで使ってきたレンズなら、海に差し込む光など、フリンジだらけになって見るに耐えないものになっていたはず。

非常に抑制されている。本当に凄すぎる。これが現代のNikkor Zレンズか。

130mm 1/800 f/8 ISO 400

これ以上のものを高倍率に求める人はいるだろうか。
本当に美しい描写。特に金属の表現が非常に繊細。

101mm 1/1000 f/9 ISO 400

周辺に主題を配置してこれだけ描写するなら、何の問題もないと思う。本当に素晴らしい。
⒋僕の運用方法
基本的にこのレンズをメイン運用していた。
3年間ぐらい。近所の撮影でも、旅行でも、編成写真でも。このレンズと数ヶ月後に買い足したNikkor Z 40mm f/2があればどこにでも行ける。だいたい旅行で電車に乗っている時とかに軽く撮るにはNikkor Z 40mm f/2が便利だった。
(この40単、ちょっと前にチート級レンズを手にしてから出番が減っているのは内緒)
僕は本当に少しでも荷物を減らしたい人だ。昔は三脚や踏み台など、多くの荷物を持って撮影に行くことが多かった。
考えが変わったのは2年前。
伯備線に後藤に廃車回送される向日町の117系を撮りに行った時、持っているものフルセットで行った。24-200も、Σ(SIGMA)の100-400も、三脚も、踏み台も…。当たり前だが車は運転できないので、電車で行った。電車の遅れによって撮影地まで急いで向かったが、荷物が重くて息が切れ、通過には間に合わず、目の前を通過された。
それから考え方が変わった。あったらいいものと本当に必要なものを天秤にかけ、その旅のスケジュールから持てる荷物の量を考える。
そうなった時、カバンの中は、Z6ii、24-200、40単、iPad Air(現像用)に落ち着いた。予定でどうしても面縦が必要だと分かっているケースのみ、Σ100-400を忍ばせておく。しかし、1.1kgとなかなかに重いので、できるだけ持たずに行くことが多かった。
電車乗る時は、40単の時もあれば、24-200の時もあったり…でその日の気分。逆に24-200が自由に撮れすぎるので40単が心地よいことも多かった。

移動中は40ミリで撮影して、撮影する場所で24-200に切り替えることもあれば、移動中も24-200をつけっぱなしにすることも多かった。




旅行だけでなく、広電を撮る時にも大活躍だ。






レンズ交換なしで撮り続けられる。このメリットは大きい。
⒌気に入っているポイント
・高倍率であるということ
望遠から広角に一瞬で切り替えることができる


・描写
いうことがない。3年半使ってきても気になる点がない。
僕の友達のいもけんぴくんが、タムロンの28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDを持っている。現状、この2本でに大きな値段差があるわけではない。
彼が少し前に機材を新調するときに、僕が高倍率が便利だから一本は持っておこうと伝え、彼はこのレンズを買った。しかし、描写、色味ともに満足いかなかったらしく、単焦点を買って単焦点の世界に行ってしまった。詳しいことは彼の記事を読んでもらおう。
ということでどんなものか、先日、借りてみた。

お、良い感じやん。と思ったのも束の間。望遠域は悪くない。

引きの描写がイマイチ。確かにこれは満足できない。



色の滲み方にびっくりした。僕の中での現状の高倍率のイメージが24-200だったからこそ、彼に満足できない買い物をさせてしまったと後悔している。
タムロンもこれで良いとは思ってないだろう。今は25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2を出している。やっぱり広角側での解放f/2.8が羨ましい部分はあるので、いつか使ってみたいところ。
・逆光耐性
強い。



ゴーストやフレアは非常に抑制されている。電車のヘッドライトをしっかり入れても、気になることはほぼない。
優しく包み込んでくれるようなそんな雰囲気にも、仕上げることができる。

・重さ
Z6Ⅱとバランスが良く、使い続けても疲れない。
望遠側でも、先端が重くなりにくく、非常に使いやすい。
・手ぶれ補正
強すぎる。レンズ内の5.0段の手ぶれ補正。

1/6秒

1/4秒

1/4秒

1/2.5秒

1/3秒

1/3秒
この手ブレ補正には何度も助けられた。
というわけでここまで良い点を語ってきた。とはいえ気になる点もある。
⒍気になる点
・暗い
当たり前すぎる。夜に動いている被写体を狙うのは流石にキツい。
旅行用の40単は明るさ稼ぎとしてもよく使った。


・望遠が足りない
200mmまでしかないので、面縦するには足りない。
面縦用でSIGMAの100–400mm F5–6.3 DG OS HSM contemporaryのFマウント用を買ってしまった。あのレンズ飛行機とか撮るにも結構良くて、あれはあれで良い買い物だったと思う。
・あまり寄れない
模型とか撮るには最短撮影距離が遠い。

これらの点を理解した上での購入であれば、絶対に後悔させない。
⒎作例













Z6Ⅱ Nikkor Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ということで、長々と長い間をともにした最高の相棒を紹介した。
本当に良いレンズ、買ってよかった。買って後悔はしない、そんなレンズだ。
ではまた。
