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悲しみの奥には愛が残っていた

こんばんは。
おさゆです。

先日の21日、日曜日。

全国から届けられた約8000通の
手紙が焚き上げられ、

無事に天国へ届けられたと、
あちこちの地方新聞が取り上げて
くださっていました。

わたしの住む島根には、
「天国への手紙ポスト」がある、
黄泉平坂(よもつひらさか)という
場所があります。

前回の記事では、
その場所を訪れたことや、

今年もお焚き上げに間に合うよう、
手紙を届けに行ったことを書きました。

もしまだ読まれていない方は
ぜひそちらもご覧ください。

実は、
この時期までにどうしても手紙を
届けたかった理由がもう一つありました。

6月は、
亡くなった次男の誕生日がやってくる月。

生きていれば、明日で28歳になります。

「誕生日、おめでとう。」

その一言を、
今年も手紙に託して届けたかったんです。

他界してからの誕生日は、

歳をとらない彼の、
歳を数える日になりました。

毎年、好きだったチョコレートケーキを
仏壇に供え、

「もし今も生きていたら、どんな28歳かな」

そんなことを想像する日。

でも浮かぶのは、24歳のままの笑顔。

少しだけ悔しさも感じながら、

「永遠の24歳も、ちょっと羨ましいね」

そんなことをつぶやいて笑いながら、
今年も写真に向かって話しかけます。

「誕生日、おめでとう」

そう声に出すと、

こころの中で、

「母さん、ありがとう。」

そんな声が聞こえる気がします。


今年は、
ふとこんな想いが湧きました。

「彼の部屋を、片付けてもいいのかな」

そんな考えが浮かんだ自分自身に、
一番驚きました。

そんな日が来るなんて、
思ってもいなかったからです。

彼の部屋をそのまま残しておくことが、

これまでのわたしにとっては
悲しみを癒す時間でした。

そこには確かに彼がいて、思い出が息を
しているような気がしていたからです。

だから、

「片付けることなんてない」

ずっとそう思ってきました。

でも今年、
その気持ちを静かに見つめてみると、

それは、
彼を大切に思う気持ちだけじゃなく、

「手放したくない」

そんな執着も混ざっていたことに
気づいたんです。

もちろん迷いました。

「まだ早いんじゃない?」

「母親なのに?」

そんな声が、
自分の中から聞こえてきました。

それでも、
そのままにしておくことの方が、
なぜか不安になったんです。

もし、
わたしが旅立ってしまったら、

彼の大切なものたちは、
誰の手で、どんなふうに整理されるんだろう。

そう考えたとき、

「それならわたしが」

そんな想いが静かに湧き上がりました。

彼が大切だったから。
かけがえのない存在だったから。

だから、

自分の手で一つひとつ、
ありがとうを伝えながら整理したい。

そう思ったんです。

遺品を手に取るたび、
胸が締めつけられました。

涙も流れました。

それでも不思議と、
悲しみだけではなかった。

お気に入りだったTシャツ。
よく被っていたキャップ。

どうしても残しておきたいものだけを
選びながら、

思い出を、
ゆっくりと抱きしめるような、
そんな時間になりました。

その中で気づいたことがあります。

愛は、
すべてを残しておくことでは
ありませんでした。

なに一つ、
手放さないことでもありませんでした。

思い出を振り返る時間。

笑ったこと。

泣いたこと。

一緒に過ごした日々。

そのすべてが、

もう愛そのものでした。

だから、ものを手放しても
愛まで失うことはなかった。

むしろ、

愛はわたしの中にちゃんと残っていました。

悲しみは、愛があった証。

深く悲しめるということは、
それだけ深く愛したということ。

だから、
悲しむことは決して悪いことじゃない。

ただ、
悲しみだけを握り続けてしまうと、

その人から受け取った愛に、
気づけなくなってしまうことが
あるかもしれません。

きっと、
旅立った人が願っているのは、

「ずっと悲しんでいてね」

ではなく、

「今日もたくさん笑っていてね」

だと思うんです。

亡くなった人の人生は、
そこで終わったのかもしれません。

でも、

今、

生きているわたしたちの人生は
今日も続いています。

だからこそ大切にしなければならないのは、

故人を想い続けることだけじゃなく、
その人から受け取った愛を胸に、自分自身の
人生を生きる。

その姿こそが、
何よりの「ありがとう」になる。

そう思ったんです。

悲しみは、消さなくていい。

忘れなくてもいい。

ただ、

悲しみを抱えたまま、
もう一度自分の人生を歩き始めていい。

そうして進むその足元には、
きっといつも愛がある。

そう気づかせてもらえた、

歳をとらない次男の歳を、
静かに数える4度目の誕生日です。

次男16歳の誕生日に送った画像~

今日も最後まで読んでくださって
ありがとうございました。

こころから感謝を込めて。

おさゆ










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