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アフリカの女性アスリート

前回、コンゴ民主共和国での女子柔道指導の話を書きました。

今日はその続きとして、アフリカの女子アスリートが持つ、ポテンシャルについてです。
アフリカで「女性」というと、まだまだ支援の対象、寄付の対象として語られることが少なくありません。

違う角度から話したいと思います。

まず、陸上

アフリカの女子アスリートは、すでに世界の頂点で戦っています。
パリ2024オリンピックでは、ケニアがアフリカ最多となる11個のメダルを獲得し、その金メダル4個はすべて陸上競技でした。
女子5,000mと10,000mでは、ベアトリス・チェベットが2冠を達成。
ケニア女子陸上は、世界の長距離界を牽引する存在になっています。
つまり、才能はもう証明されています。

そして、サッカー。なぜ私たちはザンビアなのか。


私たちがザンビアの女子サッカーに可能性を感じる理由も、すでに世界で活躍する選手がいるからです。

その代表が、レイチェル・クンダナンジです。

クンダナンジが最初に所属したのは、ザンビア北部にある鉱山会社が所有するKonkola Queensというクラブでした。
当時の彼女は、サッカー選手である前に、鉱山会社で溶接工として働いていました。
世界最高額の女子サッカー選手になる人物が、最初は溶接工だった。

その後、
Konkola Queens

Indeni Roses(ザンビア)

BIIK Kazygurt(カザフスタン)

EDF Logroño(スペイン)

Madrid CFF(スペイン)

Bay FC(アメリカ・NWSL)

というステップをひとつひとつ積み重ねてきました。

そして2024年2月。
アメリカ女子プロリーグ(NWSL)のBay FCが、Madrid CFFからクンダナンジを獲得します。

移籍金は約79万ドル(当時約1億2,000万円)。


当時の女子サッカー史上最高額となりました。

鉱山会社で溶接をしていた少女が、世界最高額で評価される選手になった。
ザンビアで実際に起きた出来事です。

もし彼女がヨーロッパで育ち、ザンビアにルーツがあるだけの選手だったら。
ルカクの回で書いたように、「ヨーロッパの環境が育てた才能」と考えることもできます。

しかし、クンダナンジはザンビアで生まれ、ザンビアで育ち、ザンビアでサッカーを始めた。そして世界へ羽ばたいた。

つまり、
ザンビアから世界最高レベルの女子選手を生み出せる。
この事実が何より重要だと思っています。

ザンビア女子代表は、
2020東京オリンピック(2021開催)
2023 FIFA女子ワールドカップ
に出場しています。

一方、男子代表はこれまでFIFAワールドカップ出場経験がありません。
ザンビアでは女子サッカーの方が、世界で結果を残している。

人口が増える。その半分は女性。

アフリカは、これから世界で最も人口が増える地域になります。
ザンビアも例外ではありません。
2023年に約2,000万人だった人口は、2100年には6,000万人を超えると予測されています。
さらに現在、
人口の約6割が25歳未満。
平均年齢は18歳前後。
世界でも有数の若い国です。

そのとき、
増えていく人口の半分は女性です。
女子にも、同じように挑戦できる環境をつくる。
それが、本当に持続可能なスポーツの発展だと思っています。

もちろん課題もあります。

まだまだサッカー界にも悪いニュースは絶えません。

またアフリカには、
「女性は家庭を守るもの」
という価値観が今も残る地域があります。
競技を続けること自体が難しい国もあります。

だからこそ、女性がスポーツで成功することには、大きな意味があります。
サッカーで稼ぐ。
家族を支える。
地域の子どもたちの憧れになる。
クンダナンジは、その未来を証明した一人です。

私たちがザンビアでつくるサッカーアカデミーでは、
男子だけではありません。
女子サッカーにも、取り組みます。

環境さえあれば、世界へ羽ばたける。

足りないのは、機会と環境です。

ON AFRICA

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