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「優秀なSEほど苦労する?『自分でやった方が早い』から抜け出す難しさ」

はじてに


10年間、SEとして仕事をしてきた中で、私は多くの経験を積むことができました。

分からないことを調べる。
原因を分析する。
問題を解決する。

エンジニアとして、この力はとても大切なものだと感じています。

経験を積むほど、過去の知識や経験から、ある程度先を予測できるようになります。

「この問題なら、こう対応すれば解決できそうだ」

そう判断できる場面も増えていきました。

しかし、役割や環境が変わる中で、別の難しさに気づきました。

それは、「自分でやった方が早い」という考え方との向き合い方です。

自分で調べて、自分で考えて、自分で解決する。

エンジニアとしては、とても大切な能力です。

一方で、チームで仕事を進める立場になると、それだけでは十分ではありません。

自分一人で問題を解決する力と、チーム全体で成果を出す力は、少し違うものだからです。

今回は、10年間SEを経験した私が感じた、
「できる人ほど、自分で抱えてしまう」
という課題について書いていきたいと思います。




第1章:できる人ほど、自分で解決してしまう


SEとして経験を積むほど、自分で問題を解決できる場面は増えていきます。

過去に似たような経験をしていれば、原因の見当をつけることができます。

調査するポイントも分かる。

必要な情報も集められる。

そして、解決までの道筋を自分で描けるようになります。

これは、エンジニアとして成長してきた証でもあります。

もちろん、この力が間違っているわけではありません。

自分で考え、調べ、問題を解決する力は、エンジニアにとって大切な能力です。

ただ、役割や環境が変わると、その強みが別の課題につながることがあります。

実際、私自身も10年間SEとして仕事をする中で、「まず自分で調べる」という姿勢を大切にしてきました。

分からないことがあれば調べる。
問題があれば原因を考える。
必要であれば手を動かして確認する。

そうすることで、技術力や問題解決力を身につけてきたと思います。

しかし、この力は環境が変わると、少し違った課題につながることがあります。

自分で解決できる力があるからこそ、
「自分がやった方が早い」
と思ってしまうことがあるのです。

もちろん、本当に自分が対応した方が良い場面もあります。

緊急度が高い問題や、自分にしか判断できない内容であれば、自分で動くことも必要です。

ただ、チームで仕事を進める場合、常に自分が解決することが最善とは限りません。

自分一人の力で解決できる範囲には限界があります。

経験を積んだエンジニアほど、次の成長段階では「自分が解決する力」だけではなく、「周りの力を活かす力」も求められるのだと感じました。



第2章:個人で解決する力と、チームで成果を出す力は違う


「自分でやった方が早い」

そう感じることは、経験を積んだエンジニアであれば一度はあるのではないでしょうか。

しかし、チームで仕事を進める立場になると、その感覚だけでは足りなくなります。

個人で仕事を進めるときは、自分の判断で最後までやり切ることが、そのまま成果になります。

一方で、チームで成果を出すときに重要なのは、単に自分が早く終わらせることではありません。

誰が何を担えば最も早く進むかを見極め、情報の抜けや手戻りを減らし、チーム全体の流れを止めないことです。

つまり、重要なのは「自分の作業速度」ではなく、「チームとして成果が積み上がる状態を作れるかどうか」です。

そのためには、自分一人ですべて対応するのではなく、周囲の力を活かすことが必要になります。

その仕事に必要な知識や経験を持つ人、または成長につながる人に任せる。
解決に必要な情報を共有する。
相手が力を発揮できる環境を作る。

そうすることで、自分一人では生み出せない成果につなげることができます。

もちろん、経験がある人ほど「自分で対応した方が早い」と感じる場面はあります。

しかし、チームで仕事をする上では、目の前の問題を解決することだけが目的ではありません。

継続的に成果を出せる状態を作ることも、重要な役割になります。

自分一人で10の成果を出すのではなく、周囲の力を活かしてチーム全体で100の成果を出す。

その考え方への切り替えが、エンジニアから次の役割へ進むために必要な成長なのだと感じました。





第3章:自分で解決する力から、周囲を活かす力へ


エンジニアとして経験を積むほど、自分で問題を解決できる力は大きな武器になります。

その力があったからこそ、多くの問題を乗り越え、技術者として成長することができました。

しかし、役割が変わるにつれて、求められる力も少しずつ変化していきます。

以前は、自分自身が問題を解決することが大きな価値でした。

これからは、自分だけではなく、周囲の人が力を発揮できる状態を作ることも重要になります。

これは、今まで身につけてきた技術力や問題解決力を手放すということではありません。

むしろ、自分の経験を活かして、チーム全体の成果につなげていくということです。

経験があるからこそ、困っている人に適切なアドバイスができる。

経験があるからこそ、問題の本質を見極めることができる。

そして、経験があるからこそ、自分以外の人が成長できる環境を作ることができる。

「自分で解決できる人」から「周囲の力を引き出せる人」へ。

その変化は、エンジニアとして次のステージへ進むために必要な成長なのだと感じています。



おわりに


「自分でやった方が早い」

この考え方は、決して悪いものではありません。

むしろ、問題に向き合い、自分で解決してきた経験があるからこそ生まれる考え方だと思います。

エンジニアとして成長するためには、自分で考え、行動し、問題を解決する力が必要です。

私自身も、10年間SEとして仕事をする中で、その力を磨いてきました。

ただ、経験を積み、役割が変わっていく中では、別の力も求められるようになります。

自分一人で問題を解決するだけではなく、周囲の力を活かして、チーム全体で成果を出すこと。

それは、これまで身につけてきた能力を否定するものではありません。

むしろ、自分の経験を次の形で活かしていくことだと思います。

技術を知っている人だからこそ、できる支援がある。

経験を積んだ人だからこそ、見える問題がある。

そして、その力を自分だけのものにせず、周囲へ広げていくことで、より大きな成果につながっていく。

私自身も、SEとしての経験、そしてPMとしての役割について、まだ学びの途中です。これからも「自分ができること」だけではなく、「周囲ができるようになること」も意識しながら、仕事に向き合っていきたいと思います。




▼ シリーズ一覧

10年間SEとして経験を積んだ私が、PMという新しい役割に挑戦する中で感じたことをまとめています。

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