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おかしな相場 - Victim(犠牲者)を探し回るマーケット

 昨日(2/11)はFX(為替証拠金取引)を止めたくなった人が続出したのではないか。建国記念日の日本の休日に音も無くスルスルとドル円が▼2円以上@152円台まで落ちたと思ったら、遅れて発表された米雇用統計 ↓ で@154円台半ばまで急騰、その後10分も経たないうちに@153円台に叩き落とされた。不振の米小売売上高に加え2025年3月までの年間雇用者数の下方改定(年間ベース▼86.2万人)があまりに大きく混乱に拍車をかけた

2/10 1月米小売売上高(年率)+2.4% 予想 +2.7% 前月 +3.3%

 1月米雇用統計 失業率 @4.3% 予想 @4.4% 前月 @4.4%
 非農業部門雇用者数 +13万人 予想 +8.9万人 前月 +4.8万人 ← +5.0万人
 時間当たり賃金(前年比)+3.7% 予想 +3.7% 前月 +3.8%
 2025年雇用者数改定値(月間)+1.5万人 ← +4.9万人

 "AI相場もこのステージに入ったか…"

 これが筆者の正直な感想。「人」が手掛けようが「AI」が主導しようがマーケットが「ゼロサムゲーム」である限り参加者全員は儲からない「金余り」でラリーが長く続いただけに "山高ければ谷深し" 。相場、特に絶対価値観の低いFXや株は本来こういうもの。 "Tariff Man" への忖度は幾分残るものの、これでは 続・米経済指標を再点検してみよう - 「ドル安・円安」相場の狭間で|損切丸 も難しい

 Victim(犠牲者)を探し回るマーケット

 米国債の動きを追っていた人ならお気付きかと思うが、そもそもドル円急落の引き金になったのがドル金利の急低下。どこからともなく湧いて出た「今日発表の雇用統計は相当悪い」という噂で一時6/17,9/16FOMCでの▼0.25%利下げを完全に織込んだ ↓ 。FXのAIプログラムが金利にリンクしているのは明白で、これがドル売りを誘発。日本が休日で頼みの「オルカン」「S&P」によるドル買いもなく一気に@152円台まで落ちた

 その後雇用統計発表後のドタバタも全て「金利」に起因している。NY市場の引けがこう ↓ 。議長が替ろうとNFP(Non-Farm Pay Rolls、非農業部門雇用者数)が+13万人ではおいそれと早期利下げなど出来ない。市場の声を無視すればそれこそ米国債が Victim になってしまう

 20年以上も散々 "煮え湯" を飲まされ続けてきた「損切丸」(苦笑)だが、 どんな相場も基本 「相場」が生まれて「熱狂」し、そして「成熟」するまで。|損切丸 そこには儲かった時の「慢心」そして損した時の「嘆き」がつきまとう。結局相場の真ん中に居るのは「人」。その時々で「オプション」とか「AI」がまるで "神の器" みたいに持て囃され「バブル」「ガチホ」「長期投資」とか "信仰" を生み出すが、詰まる所「人」の本質はチューリップに熱狂した頃と大して変わらない今回もただの「1ステージ」

 「金利」に関して1つ付け加えると、JGBは40年@4%が一種のセリング・クラマックス(Selling Climax)で長期金利は一旦ピークを付けた可能性が高い。そういう意味で「積極財政」とか「ホクホク」が一定の役割を果たしたといっていいだろう。「円安」がリンクしているのならそういう事

 あとは「現実路線」に乗って日銀が淡々と「中立金利」≓@1.5~2.0%に向けて「利上げ」を進める事。米財務長官の発言を時系列で見てくると、日米間にそういう "合意" がなされ「レートチェック」に繋がった可能性が高い。3月に首相が訪米するなら「ドル安指向」の大統領への "お土産" になる

 もう一つ気になっているのがスイスフランの金利が底を打って上昇に転じている事。金利に詳しい人ならスイスの金融政策は対ユーロ(昔は対ドイツマルク)の為替レートを主軸に決めているのは常識。そして市場規模は大分小さいが「円」と並ぶ「低金利通貨」≓「キャリートレード」の軸でもある

 元々物価が高い低金利国家だが、このところスイスフラン高に振れている様子を見ると「キャリートレード」≓スイスフラン売りを止めている可能性が高い「円高」への揺り戻しと合わせて考察するとヘッジファンド(HF)や投資銀行が「キャリートレード」中心の戦略を改めて来ている可能性が高い。つまり「金余り」が解消に向かっている事を示唆

 ただ収益の計算が立つ「キャリートレード」は投資銀行やHFの命綱。これを続けられないとなればその分の儲けを補填するのはかなりキツい最近のビットコイン、金・銀等のコモディティ(商品相場)あるいは韓国KOSPI指数などパワーディールで振り回せる中規模市場の暴騰暴落相場はそういう兆候でもあり十分注意が必要。徐々に "モグラ叩きゲーム" の様相を呈しており、今回のドル円もその一部と考えていい

 JGBの金利底打ちを見ると「金余り」は見えない所で静かに静かに「金利」に流れておりここ数年と同じような相場を望むのは難しくなっている「金利」が@3%、@4%つく現在なら「ガチホ」は得べかりし「金利」を失うだけの単なる「塩漬け」。今後は 時は金なり。ー 日本人が苦手な「時間価値」の算定。|損切丸 もっと「時間価値」を考慮した投資戦略が必要になってくる。 「金利」がある世界 ー 反映するのはその国の「文化」「国民性」|損切丸 とはそういうものである

 Victimの最大のターゲットはドル+米株を高値で買ってくれた「新NISA」「オルカン」だけで残高は10兆円にも達しちょっとしたHFを上回る。どれだけ「損」しても「塩漬け」にしてくれるならこんなに都合の良い相手もいない。老婆心ながらドル円の下落転換にそういう心配をしている

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