芋出し画像

゚ッセヌ☆拝啓「月の雫さん」にご報告

 愛猫リボンが歳ヶ月で亡くなった。リボンは、むンタヌネットの里芪募集サむトの、数倚の犬猫の写真の䞭から私が芋初めた雌の保護猫だ。

 亡くなる前幎の暮れ、喘息のような咳をしおいたので動物病院に連れお行った。䞀旊は快方に向かっおいたが䞃草がゆの頃、呌びかけに応える声が匱々しくなりご飯も食べなくなったので再び受蚺、゚コヌずレントゲン怜査の結果、胞に氎が溜たっおいお肺を圧迫しおいるこずがわかったのだった。
 
 これでは呌吞が苊しいのは圓然ず、氎を抜きステロむドの薬剀を打っおもらう。胞に溜たった氎は㏄。これで収たればいいのですがずの説明を受け、翌日の蚺察の予玄をしお垰宅した。
 肺を圧迫しおいたものが無くなったリボンは、垰宅しおしばらくするずご飯を食べ氎をたくさん飲みステロむド剀の圱響ずのこずい぀ものように私や倫に甘えるのだった。

 ああ、よかったず思うず同時に、この仔を貰い受ける前に元芪から告げられたあるこずを思い出した。

「虚匱䜓質ですがよろしいですか」

 譲枡に向けお連絡を取り合う元芪から、匕き枡し日皋の延期お願いのメヌルでそう確認されたこずだ。
 あの時、既に情が移っおいた私は「では、この仔はやめたす」ずは蚀えなかった。ごたんずアップされおいる写真の䞭から、私が遞んだ呜だった。
 䞀緒に写真に写っおいた「リボン」ではなかった猫らは、やさしい里芪ず巡り䌚えたのだろうか最埌たで遞ばれなかった呜は、いったいどうなったのだろうか  。
 そう想いを巡らすたび、リボンずの出䌚いは奇跡で必然だったずも思う。

 案の定、元芪の蚀うずおり、我が家に来おからもリボンの食は现く吐き戻す回数も倚かった。い぀たで経っおも痩せっぜちな猫ではあったが、幎回のワクチン接皮ずその際の健康蚺断もなんら問題なく倧病もせずに過ごせおいた。
 けれど、たぶん長生きはできないだろうず、家族みんながそう感じおもいた。

 それは䜓質だけではない。䞭に「人」が入っおいるのではないかず思うほど、リボンは賢く奜奇心旺盛で倧胆、そのくせ気難しく繊现な猫だったからだ。䜕事かもの蚀いたげに、銖を少し傟げお私を芋぀める姿が今でも蘇る。  
 来客があるず、もう䞀匹の雌猫ココず䞀緒に、䞀旊はピアノの陰に隠れるのだが、しばらくするずそろそろず出おきお興味を瀺し近づいお客に擊り寄り、぀いには様子をみお膝に乗る。来客が垰っおも、なお甚心深く隠れおいるココずは倧違いなのだった。

 い぀だったか息子から、私の垰宅時間が近づくず、道の芋える窓枠に必ず座っお倖を眺めお、お母さんが垰っおくるのを埅っおいるよず教えられた。  
 そういえばそう、私が仕事から垰っおドアを開けるず、リボンは必ず玄関たで走っお出迎えおくれるのだった。私の前を埅っおいたよず蚀わんばかりに小走りに走っお行き、居間でごろりず暪たわるず癜い腹を芋せ、早く撫でろず激しく催促するのだ。
 飌い䞻の私に察する哀れなほど匷い思慕に、正盎蟟易ずするこずもあるのだった。

 初めお氎を抜いた翌日、゚コヌ怜査のモニタヌを芋぀めおいた私は愕然ずした。黒い圱が肺や心臓を圧迫しおいるのだった。先生から、この先も小さな胞の䞭に氎が溜たり続けるず告げられた。
 「どうしたしょうね  」ず、䜕床も呟くような先生の問いに、私はもう長くは生きられないのだず悟り「この仔が少しでも楜にいられるように」ず䌝えたのだった。 

 その埌は二日に䞀床通院し、ステロむド泚射ず氎を抜く察凊療法で凌いでいた。が、日ごずに䜓は匱っおいくばかり、食べるこずも飲むこずも満足にできなくなり䜓重は枛るばかりで、その日が近いこずを家族の誰もが感じ、それぞれに芚悟しおいた。

 亡くなる前の晩、リボンは私の垃団に朜り蟌んできた。抱きしめた小さな䜓からかすかに尿の臭いがし、元気な頃は䞀床も粗盞などしなかったのにず哀れで涙が溢れた。かなり匱っおいお、名前を呌ぶず口を開き応えようずするが既に声が出ない状態になっおいた。

 次の朝、予玄の時間に間に合うように、暪たわっおいるリボンをキャリヌに入れた。い぀もはおずなしく入るのに、その朝は違った。
 苊しいのに動きたくなかったのだろう。クリニックに向かうたでの分ほどの間、キャリヌの䞭で苊しそうに激しくもがくので、ハンドルを握る倫に䞀刻も早くず急かした。
 もはや断末魔が小さな䜓を襲っおいた。私はキャリヌを掻き抱いお、リボンの名を䜕床も呌んだ。

 クリニックに到着し、死んじゃったかもしれないず蚎えるずすぐに奥ぞ連れお行かれた。
 私は埅合宀で呆然ずしおいた。こんなに早く突然に  、涙が溢れお止たらなかった。

 しばらくしお䞭に呌ばれおいくず、リボンは心臓マッサヌゞを受けおいた。「擊っおあげおください」ず促されたので、私は名前を呌びながら、ただ枩もりの残るその䜓を擊った。数分ののち、呌気からCO2の排出が無くなったこずを、モニタヌの画面で瀺され、先生から呜の灯が消えたこずを告げられた。手厚い治療の甲斐もなく、リボンは虹の橋を枡っおいっおしたったのだった。
 身䜓を枅拭しおもらい箱の䞭に暪たわったリボンに、䞀茪の花が添えられおいた。先生が遺䜓を玍めた箱を抱えお駐車堎たで来おくださり、深く頭を䞋げお私たちの車を芋送っおくださった。

 その埌、人家族ず匹の生掻が静かに始たった。
 リボンの死を知っおか知らいでか、ココはマむペヌスに食べお寝お食べお寝お飄々ずしおそこにいる。䞀番懐き、甘えお擊り寄っおいく倫にさえ抱かれるこずを嫌うココ。同じ猫でも個䜓差が床違っおいお可笑しいくらいだ。ご倚分に挏れず、このココも保護猫だ。

 さお、私は前に「月の雫さん」ずいうタむトルで、リボンを貰い受けた経緯をモチヌフにした小説を同人誌「峠」で発衚しおいる。最初は号でテヌマ「拝啓」の掌線競䜜ずしお。その埌、号で枚ほどに改皿し再び発衚した。そしおさらにその埌も、どうしおも足したい゚ピ゜ヌドが二぀䞉぀あったので枚ほどに曞き盎し䜕凊だかの公募に出したが、結果はみごずに撃沈だった。

 「月の雫」ずいうのは、小説の䞭に登堎する元芪のハンドルネヌムである。保護猫をずおしお、元芪「月の雫」ず里芪「私」の亀流。その埌、「月の雫」ず音信が途絶えおいたが、数幎経っお保護猫掻動を始めおいた「私」が、アニマルホヌダヌ倚頭飌育者ずなっおいた「月の雫」ず再䌚するずいうストヌリヌだ。

 念のため、実圚のリボンの元芪「月の〇〇さん」の名誉のために申し添える。猫を譲り受けた゚ピ゜ヌドはほがそのたたではあるが、䞭盀から埌半にかけおの蚭定やストヌリヌ、゚ピ゜ヌドは党おフィクションであるこずを申し添える。

 リボンの元芪ずは初めに契玄曞を亀わしたずおり、完党宀内飌、避劊手術を受けさせるこず、幎にわたる写真での近況報告をもっお了ずした。
 その埌の通信は、しばらくは元芪のホヌムペヌゞの掲瀺板で繋がっおいた。私がリボンの近況を䌝えた時「あなたには感謝しおいたす」ず、改めお月の〇〇さんから告げられたのを思い出す。

 しかし、数幎ほど経぀うちにい぀のたにかホヌムペヌゞは閉鎖しおいた。通信の手段を倱っおしたったのである。リボンが亡くなったこずを元芪に䌝えたいが、今はその術がない。

 拝啓、月の〇〇さん。
 この文章があなたの目に觊れるこずは恐らくないでしょう。けれど、リボンの最期を曞き留めるこずで、元芪のあなたぞのご報告ずさせおください。  
 あなたには心から感謝しおいたす。

 远蚘
  私には、同じハンドルネヌムをお持ちの、倧切なフォロワヌさんが 
  おられたす。
   私の曞いた小説や、この゚ッセヌに登堎する人物ずは党くの別人で、   
  関わりのない方です。偶然、同じ名前ハンドルネヌムでしたので、  
  誀解のありたせんように念のために申し添えたす。


★小説「月の雫さん」は、こちら



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