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『ノ゚シスは愛を知らない』 第13ç«  芳枬の先に #75 明かりが灯るたで

【前回たでのあらすじ】
蓮芋怜が圓日たで秘密にしおいたミッドタりンのデヌトスポットは公園にある人工的な小川で、朝倉ナキは足を浞しながら怜ずのデヌトを楜しんでいた。小川から連想しお実家のこずを思い出したナキは、問わず語りに子どもの頃の話を始める。



「䞊京したのは進孊が理由ですか 地元に残ろうずは思わなかった」

䜕気ない口調で、蓮芋怜はそう尋ねた。
ごく普通の質問だず、自分では思っおいた。

だが、氎の䞭で動かしおいたナキの足が、ぎたりず止たった。

「  家っおね、人が䞀人いなくなるだけで、党然違う堎所になるんですよ」

圌女のその蚀葉が、怜の䞭にある䜕かに觊れた。
だが今は、自分のこずを話す時ではない。

俯いお氎面を芋ながら、ナキは語り始めた。

「母が亡くなったあず、父は以前よりも仕事に没頭するようになっお」

暪顔を芋぀めながら、怜は黙っお聞いおいた。

「私は私で、䞭孊を卒業する頃には医孊郚の受隓は諊めお  いや、諊めたっおいうのは、違うかな」

ナキはふっず笑うず、顔を䞊に向けた。

「拒吊したっおいうのが正しいかなぁ  医者やっおいる父に反発しお」

そこで怜の顔を芋るず、圌女は笑顔をみせた。

「理数系はサッパリだったから、もずもず無理だったんですけどね、医孊郚は」

笑いながら再び、ナキは぀た先を動かし始めた。

「かっこいい蚀い方をするなら  自分らしく生きたかったっおこずかな。芪に決められた道じゃなくお、自分の人生を生きたかった」

自分の人生を生きる。
その蚀葉は図らずも、怜の胞に響いた。

はたしお僕は、"自分の人生" を生きおいるのだろうか。


「たぁ、よくある話で、家には居堎所がなくなっおしたったんです」

「なるほど、それで䞊京した  進孊で」

「はい。䞭孊の頃から憧れおた、枋谷にある文系の倧孊に通うこずにしたんです」

「枋谷っおいうず、僕は垰囜子女なので詳しくないんですが、囜孊院ずか青山孊院ずか  」

「そう、青山孊院です。枋谷っおいう堎所ず、キャンパスに憧れたんですよね  チャペルがあるでしょう」

ナキの顔がぱっず明るくなった。
その衚情の倉化を芋お、怜は安堵する。

「チャペル、聞いたこずがありたす。クリスチャンだった蚳ではないんでしょう」

「ええ  圚孊䞭、クリスマスコンサヌトでチャペルに行った時、いいなヌず思ったんですよね」

ナキは足を動かし、ちゃぷちゃぷず音を立お始めた。

「倧孊の友達が郜内の教䌚で結婚匏を挙げおね、やっぱり教䌚っおいいなヌっお  すみたせん、ミヌハヌですよね」

圌女は笑いながら、氎ず戯れるこずを楜しんでいる。

なるほど、教䌚か  ず怜は思った。
米囜育ちの圌にずっお、教䌚は身近にある存圚だった。

クリスチャンだった蚳ではないが、クリスマスコンサヌトには䞡芪ずよく出かけた。

そんなこずを考えおいるず、ナキが話しかけおきた。




「蓮芋さんは   倧孊は海倖だったんですよね」

「ああ、はい。MIT、ご存知ですか マサチュヌセッツ工科倧です」

「わぁ、やっぱり。蓮芋さんらしい」

ナキはそう蚀っお、笑いかけおきた。

「医孊郚぀ながりで理系の倧孊は調べたこずありたすけど、MITっお理系の最高峰なんですよね」

「䞖間ではそう蚀われおいたすね  確かに、䞖界䞭から優秀な孊生が集たっおいたした」

「AIの勉匷ずか、されおたんですか コンピュヌタ・サむ゚ンスっお蚀うのかな」

そこでナキが、手のひらで口元を芆いながら蚀った。

「すみたせん  私、理系は匱いので、詳しくはないんですけど」

「僕の父がね、MITで研究者をしおたんですよ。人工知胜の  それで目芚めたずいうか」

そこたで話した時、公園の倖灯に明かりが灯り始めた。

気が付くず、時蚈の針は時半を回っおいる。


「もうこんな時間  氎に浞かりながら、䞀時間も話しちゃいたしたね」

ナキが笑いながら、怜の顔を芋た。

「そろそろ行きたしょうか。レストランが時から予玄しおありたす。 すぐ近くなので、急がなくおも倧䞈倫ですが」

「わぁ、楜しみ  むタリアンですよね こんな服で倧䞈倫ですか」

ナキが淡い花柄のスカヌトを぀たみながら小銖を傟げる。

「もちろんです。僕の服装を芋れば分かる通り  足を拭くのに、これを䜿っおください」

脇に眮いたトヌトバッグから、怜はタオルを取り出しおナキに枡す。

「あ、タオルが入っおたんですね。ありがずうございたす  じゃあ遠慮なく」

濡れた足を拭きながら、圌女は埮笑みかけた。

「蓮芋さんお、甚意のいい方ですよね。私も知っおいたら持っおきたんですけど」

怜は口元を緩たせながら答える。

「いや、内緒にしお誘ったのは僕の方ですから  急がなくおいいので、しっかり拭いおくださいね」




登堎人物の玹介

蓮芋 怜 / はすみ れい
䞖界芏暡でAIを監芖する囜際機関、ORdの東京連絡局に所属する゚リヌト連絡官。マサチュヌセッツ工科倧卒の歳。業務で関わるこずになった朝倉ナキに奜意を抱き、六本朚のミッドタりンで楜しむデヌトに誘った。

朝倉 ナキ / あさくら ゆき
䞉軒茶屋駅付近のアパヌトで䞀人暮らしをする歳のUXラむタヌAI䌚話デザむナヌ。実家は長野で医院を経営しおいる。仕事がらみで出䌚った蓮芋怜に心が傟いおおり、過去の恋愛トラりマを越えお怜ずのデヌトに臚んだ。


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