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『もっず知りたいフェルメヌル』䜜品の時代背景も孊べるおすすめガむドブック

小林賎子『もっず知りたいフェルメヌル 生涯ず䜜品』17䞖玀オランダ絵画の時代背景も孊べるおすすめ入門曞

Amazon商品ペヌゞより

今回ご玹介するのは幎に東京矎術より発行された小林賎子著『もっず知りたいフェルメヌル 生涯ず䜜品』です。私が読んだのは幎改蚂版第刷版です。

早速この本に぀いお芋おいきたしょう。

䜜品が語りかけおくる静かな蚀葉にじっず耳を傟けおみる、本曞はそんな鑑賞の仕方を提案する倧型画集です。フェルメヌルの鍛えられた県を通しお衚された䞖界の深淵に誘い蟌たれるように、䜜品を味わうこずができたす。
倚数掲茉された郚分拡倧図版によっお、芋過ごしがちな现郚の工倫を発芋するこずができ、たた同時代の画家たちの䜜品ず芋比べるこずにより、画家の立ち䜍眮や時代背景に぀いお理解が深たりたす。
䜜品に寄り添う、近寄っおみる、比范する、これらの鑑賞方法によっお、芞術䜜品の䜕が時代を超えさせる力を持぀のかに迫りたす。

Amazon商品玹介ペヌゞより
『真珠の耳食りの少女』筆者撮圱 マりリッツハむス矎術通にお

ペハネス・フェルメヌルは1632-1675は䞖玀オランダで掻躍した画家です。フェルメヌルずいえば䞊の『真珠の耳食りの少女』で有名ですよね。

この本ではそんなフェルメヌルの生涯ず䜜品たちのわかりやすい解説を聞くこずができたす。そしおこの本で特にありがたかったのはフェルメヌルが掻躍した䞖玀オランダの時代背景も詳しく知るこずができる点です。

この時代のオランダ瀟䌚は、圓時芞術界の䞭心だったロヌマずはたったく異なる様盞を呈しおいたした。

その瀟䌚事情の違いがオランダ絵画に独特な発展をもたらすこずになりたす。その流れがずおも面癜く、䞀気にこの本を読み蟌んでしたいたした。

この蚘事ではそうした歎史の䞀郚を玹介したいず思いたす。

グロヌバル時代の幕開け

フェルメヌルの生きた17䞖玀は、ペヌロッパ人が船を駆っおアゞア・アメリカ・アフリカに進出し、自分たちの産物・文物を異囜ぞもたらし、同時に、異囜の産物・文物を自囜ぞ持ち垰った時代であった。ポルトガル、スペむンが先鞭を぀け、17䞖玀になっおオランダ、むギリスなどがそれに続いた。

今から思えば、かなり単玔な船ず䞍完党な地図に呜を蚗した危険な旅であったが、それをものずもせず出かけお行ったのは、地球の圢ぞの知的奜奇心ず、倱われた楜園発芋の倢ず、キリスト教垃教の䜿呜感ず新たな領土獲埗ずいう野望があったからだ。こうした䞖界拡倧の倢は、垂民の私的生掻を画題ずするフェルメヌル䜜品にも確実に玛れ蟌んでいる。䞭略

フェルメヌルはグロヌバル時代の倜明けの時代を生きおいた。䞖界に察する知芋が地球芏暡に広がり、倉革の波が䞖界じゅうの岞蟺に抌し寄せ始めおいた。フェルメヌルはそれが日々の営みにも及んでいるこずを䜜品のなかにしっかりず描きずどめたのである。

東京矎術、小林賎子『もっず知りたいフェルメヌル 生涯ず䜜品 改蚂版』PⅧ⅚

フェルメヌルが生きた䞖玀はグロヌバル時代の幕開けの時代でした。フェルメヌル䜜品には地球儀や䞭囜の壺、ペルシャのタペストリヌ、むンドの綿織物など様々な品物が描き蟌たれおいたす。

そしお次の箇所が圓時の時代背景を知る䞊で非垞に興味深い解説でした。

矎術マヌケット

王族や貎族が䞍圚の垂民瀟䌚にあっお、買い手のわからぬ矎術史䞊に向けお制䜜するこずを䜙儀なくされた17䞖玀オランダ画家たち。しかも、画家の数、圌らの総制䜜点数は、ずもに驚くほどに倚く、生き残りの競争は熟烈を極めた。そうした䞭で画家たちにずっお、賌買者の関心を惹くテヌマ・構図を暡玢するこずが最倧の関心事の䞀぀ずなったであろうこずは想像に難くない。手玙をめぐるテヌマは、なかでも、高い需芁があったようで、フェルメヌルをはじめずした倚くの颚俗画家が制䜜に取り組んだ。もちろん、その背景に、掻字をめぐるリテラシヌの深化、それを支える教育の充実ずいった17䞖玀オランダ瀟䌚の成熟床の高さがあったこずを忘れおはならないだろう。

東京矎術、小林賎子『もっず知りたいフェルメヌル 生涯ず䜜品 改蚂版』 PⅪ

䞖玀オランダの状況

フェルメヌルの生きた17䞖玀オランダでは、画家をめぐる状況が他のペヌロッパ諞囜ず倧きく異なっおいた。

1588幎のこず、スペむン・ハプスブルグ家の支配䞋にあったネヌデルラントの北の地域、すなわち珟圚のオランダに盞圓する郚分が共和囜ずしお実質䞊の独立を果たした。背景には宗教的な反目があり、新生オランダ共和囜は新教プロテスタントを奉ずるこずになった。それは、旧教カトリックず異なり、教䌚内を宗教画で食るこずを厭う宗教だった。たた、独立にさいし陣頭指揮を執ったのはオラニ゚公だったが、独立埌の瀟䌚の䞭枢を担ったのは王䟯貎族ではなく、富裕な垂民階局であった。17䞖玀オランダの画家は、぀たり、教䌚ず王䟯貎族ずいう、圓時の二぀の倧口泚文䞻を期埅できないなかで、経枈の動向に巊右されやすい矎術垂堎に向けお制䜜し、自ら買い手を開拓しなければならないずいう状況に眮かれおいたのである。

東京矎術、小林賎子『もっず知りたいフェルメヌル 生涯ず䜜品 改蚂版』 P4

この぀目の解説が特に興味深かったです。

オランダはプロテスタント囜家ずしお幎に独立し、カトリック囜ずは党く異なる囜家䜓制をスタヌトさせたした。そしお絵画のパトロンである王䟯貎族や教䌚がいないため、オランダ独自の絵画文化が生たれおきたずされおいたす。

これは宗教を孊んできた私ずしおも泚目したいポむントでした。

圓時のカトリックはバロック芞術の最盛期で盎接感情に蚎えかける絵画や圫刻を重んじおいたのに察し、プロテスタントは「聖曞のみ」を重んじ、教䌚内の掟手な装食をずりやめるずいう方向を取りたした。

そのためペヌロッパでは䞻流の宗教画がオランダではほずんど需芁がないずいう状態になっおしたいたす。

こうした宗教事情、瀟䌚事情が絵画の歎史に倧きな圱響を䞎えおいたずいうのはずおも興味深かったです。

『デルフトの眺望』筆者撮圱 マりリッツハむス矎術通にお

私が倧奜きな『デルフト眺望』も『真珠の耳食りの少女』もたしかに宗教や神話ずはたるで無瞁の絵です。

クロヌド・ロラン『アキスずガラテむア』筆者撮圱 ドレスデン絵画通 「システィヌナの聖母は意倖ず倧きい!?ドスト゚フスキヌも愛した名画を堪胜」の蚘事より

以前圓noteでも玹介した17䞖玀むタリアの画家クロヌド・ロランも倚数の颚景画を描いおいたすが、その颚景の題材は宗教や神話にありたす。

宗教や神話ずいう枠組みの䞭でクロヌドは矎しい颚景を描きたした。

しかし、䞊に芋たようにオランダ画家のフェルメヌルの絵にはそうした宗教や神話は芋圓たりたせん。

これには先ほど述べた宗教的な背景もありたすし、䌝統的な封建䜓制から抜け出した新興商人たちがこうした新しい絵を奜んだずいうオランダ独特の理由もありたす。

この本ではそんなフェルメヌルの䜜品ず時代背景の぀ながりもわかりやすく解説しおくれたす。

フェルメヌルの生涯に沿っお䜜品を芋おいけるので圌の䌝蚘的な面ず䜜品がすっず入っおきたす。

ひず぀ひず぀の䜜品解説も詳しくなされたすので自分の奜きな䜜品をじっくり芋おいけるのもありがたいずころです。私もこの本のおかげでフェルメヌルが倧奜きになり、実際に珟地にたで足を運ぶこずになりたした。

この本は入門曞ずしお非垞におすすめです。なかなか知る機䌚のないオランダの時代背景も孊べおずおも刺激的な䞀冊でした。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。

以䞊、「『もっず知りたいフェルメヌル』䜜品の時代背景も孊べるおすすめガむドブック」でした。


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ロヌラ・J・スナむダヌ『フェルメヌルず倩才科孊者 17䞖玀オランダの「光ず芖芚」の革呜』

゚むミヌ・E・ハヌマン『芳察力を磚く 名画読解』

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