芋出し画像

Q eND A《キュヌ゚ンド゚ヌ》連茉版 Q2前


↑前回↑

Q2 挫画家、桜井のりおの䜜品で、䞉぀子の『み぀ば』『ふたば』『ひずは』を䞻人公ずするギャグマンガは䜕


1

【ラりンド終了。䌑憩時間ずしたす】

 オラクルのアナりンスで、時間の経過を初めお意識した。
 僕ず、ミラずマむカは生き残った。だが、ラりンドごずに必ず人以䞊の死者が出お、僕たちの人数は人にたで枛っおいた。

「や、やっず䞀巡終わったな  」
「そうだね、なんずか  」
 ミラず僕はため息を぀いた。『アンサヌ』ず『テレパス』の組み合わせは、予想通りかなり匷かったのだが――。

【問題。将棋や囲碁などで】
答えは  埅った
え、䜕
【盞手が手を指しおから】
だから、「埅った」だっお
埅っおるじゃん
【自分の手のやり盎しを芁求するこずをなんずいう】
ミラ、抌しお答えは「埅った」だ
だから、抌しおいいのダメなの
【  正解は、「埅った」】
  「埅った」が答えだったのか
だからそう蚀っおたじゃん  

 ――連携に぀いおは䞇党ずはいかず、予想より苊劎させられた。
 頭を぀かいすぎおぐったりしおいるミラの暪で、マむカはただ涙が止たらないでいる。

「わっ、私っ、クむズなんおぜんぜんできないのにっ  あの人達、なんでっ  」

 マむカが参加したラりンドは特にひどかった。他の人の参加者が互いに胜力を指摘しあい、どちらも倖しお死んだのだ。マむカの県の前で、人の頭が砎裂したのだから、かなりキツかっただろう。
 他の参加者たちも、かなりたいっおいるようだった。

「ただ『アンサヌ』はみ぀かんねぇのかよっ」
 倪った男がいらだたしげに倧声を䞊げる。
「リリ、わたし怖いよ  」
「ララ、だいじょうぶ。ふたりならきっず」
 幎端もいかない双子が、寄り添っお慰めあっおいる。

 その䞭にあっお、異様な雰囲気になっおいる䞀団があった。

「Qさん俺に早抌しの秘蚣おしえおくださいよ」
「うヌん、ただ早いかなクむズに慣れおからじゃないず、付け焌き刃じゃ勝おないよ」
「ねえ、わたしにも教えおQくんの蚀う事なら䜕でも聞くから」
「ホントじゃあ胜力教えおもらおうかなヌ」
「な、なあ俺の胜力、どう䜿えばいいのかなあ」
「うんうん、いっしょに考えようきっずうたい䜿い道が芋぀かるよ」

 ここたでのラりンドで圧倒的なクむズ力を芋せ぀けたQのもずに、数人の男女が集たり、圌を取り囲んでいた。Qはその䞭心で、にこにこず倉わらない笑みを浮かべ続けおいる。Qはタレントずしおも掻動しおいたらしく、参加者にも知っおいる人が倚かったようだ。早抌しクむズの技胜ず、東倧卒の頭脳。どちらも、他の参加者が頌りたがるのに十分な芁玠だ。
「あい぀ら、胜力教えあっおるっぜいけど、倧䞈倫なのか」
 ミラはQたちを睚んでいる。
「参加者同士は知らないけど、Qに教える分には安党だず思う。だっお、クむズやっおれば勝おるんだから、わざわざ指摘のリスクを負う必芁がない」
「そりゃそうか  ク゜っ、䞊䜍互換じゃねえか」
 僕は『アンサヌ』を䜿っおクむズに正解しおいるが、Qは胜力なしでクむズに正解し぀づけおいる。同じ結果が出るなら、バレる心配のないQのほうが、僕の䞊䜍互換ずいえる。最終的には、僕らはQを攻略しないずいけないが、Qのほうは胜力を芋せる必芁もないのだ。攻守ずもに、隙がない。
「Qだっお参加者だ、あの䞭のどれかの胜力は持っおいるはずなんだ」
 僕はずいぶん開瀺の倚くなった胜力衚を芋䞊げた。

Answerクむズの答えがわかる。
BAN指定した参加者の胜力を䞀定時間無効にする。
Counter他の参加者がボタンを抌す行動を予知し、その前にボタンを抌すこずができる。
Detectiveクむズや胜力に関する情報以倖を、任意に聞き出すこずができる。
Eraseクむズの問題文や遞択肢の䞀郚を非衚瀺にできる。
Fifty-Fiftyクむズを択扱いで回答できる。
Genre問題の出題ゞャンルを倉曎できる。
Holoscopeラりンドに回、参加者のうち䞀人の胜力を知るこずができる。
Immortal指摘によっお死なない。
Judge胜力の凊理やクむズの詳现なルヌルに぀いお、正確な情報を埗るこずができる。
Knightラりンド䞍参加時、参加者䞀人を遞び、死亡しないようにできる。
Loop死亡したずき、クむズをやり盎すこずができる。

「  こんだけ倚いず、䜕がなにやらだな。あたしもマむカみおヌに胜力バトルマンガずか読んどくべきだったよ。スマホがありゃすぐに読めたんだろうけどな」
 ミラが力なく笑った。芋たこずのない衚情だ。

【ラりンドを開始したす。解答者は前ぞ】

 䌑憩はそう長くはなかった。たたクむズが始たる。参加者たちの間でうめき声が響いた。楜しそうにしおいるのはQだけだ。

【参加者は、芊田゚む、桔梗ナカリ、須藀ダスミ】

 僕の番がたた回っおきた。僕はミラに頷き、いちおう『テレパス』の回線を぀なぐ。

「あヌあ、もうりチの番っすか」
 もじゃもじゃ頭の小柄な女性は桔梗ナカリだ。身長が䜎く、野暮ったいメガネをかけおいる。幎霢䞍詳な感じだ。
「Qくんねえわたしこのたただず死んじゃうっ助けおよお」
 もう䞀人、須藀ダスミは、どこかの䌁業の制服を着た女性で、いかにもOLずいう出で立ちだった。おそらくQより幎䞊なのだろうが、圌女は終始Qに泣き぀いおいた。

【汀マむカ】

「ゔえ」
 突然名前を呌ばれたマむカが、玠っ頓狂な声をあげる。
 今たで呌ばれるこずのなかった人目の名前。参加者たちの間に動揺が広がる。

【このラりンドは察で行いたす。「芊田゚む・汀マむカ
」ペア察、「桔梗ナカリ、須藀ダスミ」ペア。合蚈埗点が䜎いほうのチヌム人に、デスペナルティが課せられたす】


2


「え、え、Aさぁん  私っ、ぜったい足ひっぱっちゃう  」
 い぀の間にか察仕様に向き合っお配眮された解答垭。マむカの涙は止たっおいたが、ただ涙声のたただった。
「たずは萜ち着いお  マむカも、わかったら遠慮なく抌しお。それで間違えおも、足を匕っ匵ったずは思わないから」
「で、でもぉ、私のせいでAさんたで、し、死ぬこずになったら  」
「心配はわかる。だけど、僕だけがクむズをやっお結果負けたら、僕は君を殺したこずになる。だから、人でやれるだけがんばろう」
「う、うううっ」

 僕の蚀葉がマむカに䌝わったかはわからない。だが、クむズは容赊なく始たる。

【ラりンドを開始したす】

「須藀さん、がんばっおねヌ」
 倖野からQの声がした。
「倧䞈倫、桔梗さんず協力すれば勝おるよチヌムワヌク、チヌムワヌク」
 スポヌツの応揎でもしおいるような、呑気な呌びかけだ。須藀のほうは、圌の蚀葉に力匷くうなずいおいた。先皋の時間で、なにか入れ知恵をしたのだろうか

「ね、Aくんだっけ」
 僕の芖線に気が぀いたのか、もう䞀人の察戊盞手、桔梗ナカリが、察面から僕に声をかけおきた。
「りチも死ぬわけにはいかないんで。党力でやるけど、恚みっこナシっすよ」
「  はい」
 自分で蚀うのもなんだが、劙に冷静な  あるいは、芚悟の決たった様子だった。

【問題。ヒントクむズです。秒ごずに぀ず぀衚瀺されおいく画像から、連想される郜道府県を答えおください】

 僕らの間の空間に倧きな画像が衚瀺された。分割され、からの数字が振られおいる。今はただ数字以倖䜕もないが、これが䞀぀ず぀オヌプンされおいくらしい。
 答えは「北海道」だが、最初から時蚈塔や雪た぀りの画像が出おくるわけはないだろう。

【それでは、スタヌト】

 「」ず曞かれた郚分の画像が倉わり、䜕かの祭りのような、

 ピコヌン

「北海道っす。これはむオマンテ、アむヌの儀匏っすよ」

 正解音。抌したのは、盞手チヌムだった。桔梗が埗意げに答えおいる。

「え、ええっ速すぎですよぉ」
「すごいな、党然わからなかった  」
 これは本圓だ。僕は答えしかわかっおいなかった。画像がなんなのかも党くわからず、抌しお良いかの刀断もできなかった。
「あ、あはは  なんでみんな、そんなにクむズ埗意なんですかぁ」
 マむカはもう泣き笑いだ。確かに、クむズが埗意、たたたた知っおいたずいう可胜性もある。だが、これはただのクむズではない。
「  もう『異胜力』を䜿っおいるず考えた方がいい」
「そっかじゃああれあのOLがきっず『アンサヌ』なんですよ」
 隒ぎ立おるマむカを萜ち着けようず、僕はできるだけ優しく反論しようずする。
「えっず、それは  」
「あヌ、ないないありえないからそれは」
 Qの声だ。僕らに聞こえるように、Qは倧声で喋り続ける。

「須藀さんは『アンサヌ』じゃないよ。キミらはずもかく、すぐずなりに他の参加者がいお  しかも自分が『アンサヌ』で勝ったらその人は生き残るんだよバレる危険が高すぎるでしょちょっず考えればわかるよね」
 Qはマむカを嘲笑い、そしおそのたた僕のこずを指さした。
「A、ボクはキミを買っおるんだ。さっきのラりンドでは楜したせおくれたからね  だから、こんなずころで負けないでよ」
 盞倉わらず楜しそうな衚情だ。嫌な男に目を぀けられおしたった。
「た、挫画のラむバルキャラみたいなこず蚀っおる  この展開、助けおくれるずか  」
「須藀さんにはボクから、クむズのコツを教えおあるし、胜力の䜿い方も教えおあげたけど、キミなら勝おるよね」
「うわぁ戊闘狂キャラのほうだ」
 マむカに少しず぀い぀もの調子が戻っおきたようだ。Qの蚀い方はムカ぀くが、それは少し安心した。
 クむズは画像の開瀺が終わっおから次の問題ずなるようで、今ようやく枚目の画像が芋えた。札幌の時蚈台だ。
 僕はそのたた、暪目で胜力衚を芋る。あんな芞圓ができるのは、『アンサヌ』ぐらいしかないように芋える。そしお、ただ芋えおいない䞋䜍の胜力を含めお、「クむズに正解する」ずいう結果を盎接導くものはないだろう。『フィフティ・フィフティ』で圓おずっぜうをやるぐらいか
 するず、考えられる可胜性は。
「未知の『異胜力』の盞互䜜甚コンボか  」


3


【問題。にんじんや倧根を瞊に半分に切るのは】
 正解は「いちょう切り」だ。でも、蚘憶が正しければそれは、
【半月切りですが、よ】
 僕はボタンを抌した。ランプが点灯する。盞手チヌムも同じぐらいのタむミングで抌したようだ。僕は安心しお答えを出す。
「いちょう切り」
 正解。珟圚問目で、これで察になった。リヌドはあるが、それでも油断はできない。桔梗ず須藀のチヌムは、通垞の問題でも盞圓な早抌しをする。だから僕が『アンサヌ』で早抌ししおも即座に異垞さがバレるこずはないのだが  なぜそこたで自信満々に抌せるのか、その答え、぀たり桔梗ず須藀の『異胜力』にはただたどり着いおいないのだ。それが䞍気味だ。僕は『アンサヌ』を䜿わされおいるのかもしれない。

「Aさん、知っおたんですか」
 マむカが聞いおきた。リヌドができたので、少し萜ち着いおいるようだ。
「うん、家庭科かなにかでやったかな」
 もずから知っおいたので、嘘は぀いおいない。
「うう、真面目に授業受けずけばよかった  でも、『ですが』っおズルくないですかあんなのなんでもアリじゃないですか」
 マむカの蚀葉に、僕は䞀瞬「たしかに」ず思った。【日本で䞀番高い山は富士山ですが、の乗は】ずいう問題も、䜜ろうず思えば䜜れそうだ。でもそれでは、「ですが」の前に意味がない。
「ですが、の前ず埌は察応しおなきゃいけない、っおいうクむズの玄束事なのかもしれない。いたたでなんずなくやっおきたけど、これはQの技術を解明する手がかりになるかも」
 Qは須藀にクむズのコツを教えたず蚀っおいた。圌女の抌し方から、なにかわかるかもしれない。

【問題。ズヌムアりトクむズです。これは誰の䜜品】

 再び空間に画像が浮かび䞊がる。今床は黄色䞀色の画像だ。
【では、スタヌト】
 さすがにこれでは盞手チヌムもわからないのか、問目のように即回答はできないようだが  。
 答えは「ゎッホ」なのだが、どこで抌すか。
 画面が匕いおいく。ただ黄色以倖芋えない。

 ピコヌン

「うそっ」
 マむカが声をあげた。ただ画面には、黄色䞀色以倖には、ごく䞀郚、䜕かの線ぐらいしか写っおいない。こんな状況でわかるのか
「  ゎッホ」
 須藀が答え、正解した。他の参加者の間にも、ざわめきが広がる。画像のズヌムアりトが進み、ゎッホの『ひたわり』の党景が映された。

 これで、だ。最終問題を取れば、僕たちの勝ちだ。盞手の胜力はわからないたただったが、このたたいけば  。

【最終問題です。問題】

【テレビゲヌム『ポケットモンスタヌ』シリヌズで、党囜図鑑番号番のポケモンは】

 ピコヌン

 回答垭のラむトが灯る。抌したのは僕ではない。マむカだ。
「やった、最埌に私も抌せたした」
 最埌の問題も、䞡チヌムほずんど同時にボタンを抌しおいたが、マむカのほうがわずかに早かった。詳しい分野だったからかもしれない。
【回答をどうぞ】
 アナりンスに促され、マむカはうれしそうに答えた。
「図鑑番号番は、フシギダネ」

「なっ」
 僕は思わず声をあげる。それは違う。

 ブブヌッ䞍正解の音だ。
「なんでぇ」
 マむカの衚情が䞀転する。
「図鑑番号番はフシギダネでしょ誰だっお知っおるなんで䞍正解なの」
【テレビゲヌム『ポケットモンスタヌ』シリヌズで、党囜図鑑番号番のポケモンはフシギダネですが、番のポケモンは䜕 正解は、「サヌフゎヌ」】

『ですが』問題。ずで察応しおいる。「お玄束」通りだ。

「う、うそ、そんな  やっちゃった、私  」

 マむカはがっくりず膝を぀く。これで。同点だ。盞手チヌムも抌しおいたのだから、抌しお正解された堎合ず同点なのは倉わらないのだから、そこたで萜ち蟌むこずはない  のだが、萜ち蟌みようを芋るず声をかけられる状態ではない。

 䞀方の盞手チヌム、桔梗ず須藀は䞀安心しおいるようだった。緊匵が解け、顔に笑みが戻っおいる。
「ふヌ、間䞀髪でしたね。ミスに救われたっす」
「そうね、もし抌せおたら私のほうが  」
 須藀がこちらの芖線に気が付いお、あわおお蚀葉を切った。なんだ今の反応は

【党問終了、埗点は芊田・汀チヌム点、桔梗・須藀チヌム点で匕き分け。よっお】

 たあ、同点なら死者は出ない。人を殺さなくおよかったず思えば、

【これよりラりンド延長戊に入りたす。盞手チヌムより問倚く正解した時点で、そのチヌムの勝ちずなりたす】


4


 同点ならば勝敗が決定せず、死者も出ない。ラりンドでデメキンが持ち出した「必勝法」のせいで、僕はそう思い蟌んでいた。
しかし、それは根も葉もない嘘だったのだ。今ならばわかる。
 デメキンが自称した胜力『ギャランティGuarantee』の頭文字はG。すでにその枠は、おそらく倧山の胜力だった『ゞャンルGenre』だず開瀺されおいる。

 そこからはもう、互角のたたき合いだった。

【問題。面サむコロを぀振った時、ぞろ目になる確率は】
「1/6」

僕が正解すれば、

【問題。『ただあげそめし】
「『初恋』」

須藀・桔梗チヌムも取り返す。

【問題。『キツネ』『ドレミ゜ラシド】
「日向坂」
【問題。䜵殺、重殺ずも】
「ダブルプレヌ」
【問題。あかい・たるい・お】
「あたおう」
【問題。䞖界で䞀番長い川はナむル川ですが、日本】
「信濃川」
【問題。専甚のしょうゆが発売されたこずでも話題になった、TKG】
「卵かけご飯」
【問題。フィギュアスケヌトのゞャンプのうち、唯䞀前】
「アクセル」
【問題。享保の改革を】
「埳川吉宗」
【問題。氎を電気分解するず発生するのは、す】
「酞玠」
【問題。赀倖線を感知するピット噚官】
「蛇」
【問題。ラテン語で「商売】
「メルカリ」
【問題。ある物䜓を構成する芁玠がすべお眮き換えられた】
「テセりスの船」

 決着が぀かない。いや、぀けるこずができない。盞手チヌムの盞互䜜甚コンボに、Qから䌝授されたらしいクむズの解き方が合わさっお、僕の『アンサヌ』ずほが同等になっおいるのだ。
 そしおその状態は、延長戊においおは『アンサヌ』より匷い。僕は答えがわかっおいるからずいっお、絶察にわかりえないポむントで抌すこずはできない。通垞のラりンドであれば、勝ち切っおしたえば問題に答えなくお良いが、延長戊では問差が぀くたで延々ず答えさせられ、刀断を迫られる。
 問題数を重ね、こちらが『アンサヌ』だずいう蚌拠がそろえば、指摘殺は免れ埗ない。

「ぐっ  」

 頭が痛い。喉がひり぀く。死のリスクを抱えたたた、最倧限の集䞭を保ったたたクむズを解き続け、脳が悲鳎をあげおいる。足がも぀れ、倒れそうになる。
「Aさん」
 マむカが僕の肩を支えた。
「あ、ありがずう  倧䞈倫」
「倧䞈倫じゃないですよ足ががくがくしおるし、錻血だっお  」
 僕のシャツにい぀の間にかドス黒い血が぀いおいた。抱き止めおくれたマむカの服のフリルにも、べたりず血が぀いた。
「わ、私のせいで、こんな  きっず䜕か匷い『異胜力』の副䜜甚で  」
 そんな挫画みたいな副䜜甚はないず思うが、『アンサヌ』がバレないようにするために考える量が倍になっおいるのは、副䜜甚ず蚀えるのかもしれない。

「え、Aさん  なんで私のこず怒らないんですか私が勝手にたちがえたせいで、こんなこずになっおるのに  なんでそんなに頑匵れるんですかAさんは䜕も悪くないのに、怒ったっお、殎ったっお、ダケになっおなげだしたっおいいのに」

 熱をもっおふら぀く頭の䞭で、そう蚀われれば、ず僕は考える。僕はなんでこんな、わけのわからないゲヌムに、真剣になっおいるのだろう。
 自分の呜がかかっおいるから。奜きな女の子ず生還したいから。もちろんそれはある。だけど、䞀番は――。

「やれるから、やる。このたた解き続ければ、僕の呜も、君の呜も守れる。だからやる。そのための『異胜力』もある」

 そうだ。やれるからやる。諊めない。僕は諊めたくないんだ。

【問題。ヒントクむズです。次のヒントから連想される鳥は䜕】

 盞手チヌムの埗意な圢匏のクむズが、ここにきお出される。珟圚、問リヌドされおいるので、ここで正解されればおしたいだ。
 僕は画像の出る堎所を凝芖する。䜕かヒントが出た瞬間に、抌す。かなり胜力がバレるリスクが高いが、もうやるしかない。そういう状況に远い蟌たれおいた。

 画像が、公開される。僕ず須藀が同時に動いた。

 ピコヌン

 音は、察面から。僕は抌し負けた。
 終わりだ。結局あの人の胜力を暎くこずはできなかった。あずは「ホトトギス」ずいう答えが聞こえお  。

「カッコり」

 ブブヌッ。䞍正解の音だ。

「なッ」「ええヌっ」
 桔梗ず須藀は圓然驚いおいる。改めお芋れば、ヒントの画像で衚瀺されおいるのは、「郭公」ずいう挢字だ。なぜだ答えは「ホトトギス」なのに

 その瞬間、僕の䞭で、いく぀もの芁玠が぀ながった。胜力衚、盞手チヌムの行動や、目に映るものに芚えおいた違和感。

「  Aさん」

 急に口を抑え、黙り蟌んだ僕をマむカが芗き蟌んできた。

「盞手の人の胜力が、わかったかもしれない。でも、どっちがどっちか  」

 どんな盞互䜜甚コンボをしおいるのかがわかっおも、指摘殺するには誰がどんな胜力を持っおいるのか指摘する必芁がある。僕ずミラが組んでいる理由の裏返しだ。盞互䜜甚コンボなら、起こっおいる珟象の解明ず、胜力指摘を結び぀かなくできるのだ。

「あず、少しなのに  」

 思わず歯を食いしばる。そんな僕を芋お、マむカは少しう぀むいおから、そしお匷い意志の籠もった目で僕を芋぀めお、蚀った。

「どっちかの『異胜力』がわかれば、勝おたすか」


5


「Aさんがこんなにがんばっおるのに、私が䜕もしないんじゃ、ダメですよね」
 マむカは自分に蚀い聞かせるように蚀った。
「でも、それは」
 僕が返すず、マむカは銖を振る。
「いいんです。今たでいろいろな理由を぀けお、『異胜力』を䜿うのを避けおたけど。私も、できるこずはやりたす」
「  わかった」
 クむズ力が完党に互角なら、盞手の『異胜力』を暎いお指摘殺するしかない。それは、自分の意思で人を殺す、ずいうこずだ。マむカは僕を信頌しお自分の『異胜力』を明かす䞊に、その芚悟を決めたのだろう。だったら、僕も答えなければならない。
 僕は目を閉じ、もう䞀床脳内で考えをたずめた。これならいけるはずだ。
 マむカの胜力は『ホロスコヌプHoloscope』だろう。ラりンドに䞀回、指定した参加者の胜力を知るこずができる。
 チャンスは䞀床きり。

「察象は  須藀だ」

 マむカが小さくうなずき、手をにぎっお、開く。
『Stop』
 手のひらには、先ほどたでなかった文字が浮かび䞊がっおいた。

「ありがずう。これで、぀ながった」
 僕は察面の回答垭を芋぀め、腕をたっすぐ䌞ばしお指をさす。自分の指先が小さく震えおいるのが芋える。

「『胜力指摘』」

 䌚堎の空気が凍り付いた。この瞬間、どちらかが死ぬこずが確定したからだ。クむズの出題も停止した。
「え、ほ、本圓になんで」
 須藀がうろたえる。
「  Aくん。やめるなら今のうちっすよ」
 桔梗の方は、やけに萜ち着いた様子で、僕のこずを芋る。
「やめたせん」
「倖したら死ぬの、わかっおるっすか」
「はい」
「そうっすか  だったら、その前に聞かせおほしいっす。君の掚理を」
 桔梗がそんなこずを蚀い出しお、僕らも、須藀も目を芋開く。
「なっ、なんでそんなこずあんたバカなのそれより先にあっちの『異胜力』を指摘すれば  」
「たぁ、それはそうなんっすけどね。りチらはここたで、盞手の『異胜力』を絞りきれなかった。圓おずっぜうで指摘し返しおもいいっすけど  でも、あんな子䟛たちが、先に呜を匵る決断したんっすよ。それには応えるのがスゞっおもんでしょう」
 意倖な展開だった。『胜力指摘』を返しおくるようであれば、先に指摘しおしたう぀もりだったが  。
「  Aさん、これっお  」
 マむカが僕を芋䞊げおくる。わかっおいる。桔梗はただ譲歩しおるのではない。僕に喋らせお、情報を吐かせる぀もりだ。ミスがあれば、僕だっお次のラりンド以降ただではすたないだろう。それに、掚理䞭に最も倧きな手がかりになったマむカの『異胜力』を蚀うわけにもいかない。掚理なんお蚀わないで、さっさず指摘しおしたえばいい。
 だずしおも。
「  わかった」
 互いに呜を匵っおいる。だから、その提案を断るわけにはいかなかった。

「僕らは延長戊前最埌の問題で、ほが同時に抌しおいたけど、そこは適切ではなかった。さっきの誀答した問題もそうだ。そちらのチヌムに起こっおいる組み合わせコンボは『適切な堎所で抌せたら、ほずんどわかる状態になる』ず掚理できる。答えが盎接わかる  『アンサヌ』や『フィフティ・フィフティ』に類する胜力じゃなくお、自分で答えを考える必芁があるっおこずだ」

 僕は話し始めた。䌚堎の空間には、䜕も反響しない。

「そうするず  ヒントクむズの早抌しに違和感が出おくる。特に絵画の問題は、明らかに知っおいたからでは枈たない速さだった。考えたっおあの情報ではわからないだろう。でも正解しおいるずいうこずは、あの時点で解答に必芁な情報が揃っおいたずいうこずだ」

「な、なにいっおるのよあれは  」
「いいから」

 反論しようずした須藀を、桔梗が止めた。僕は続ける。

「断片的にでも画像があれば、その党䜓がわかる。画像から適切な情報を読み取り、自分が知らなくおも答えるこずができる。  ぀たり、そちらのチヌムは画像怜玢を䜿っおいる」

「画像怜玢」
「そんな胜力があるの」
「スマホでも持ち蟌んだっ぀ヌのかよ」
 呚りの参加者たちがざわ぀く。桔梗の衚情は倉わらない。

「怜玢できるこずを前提にするず、解答の速さにも説明が぀く。グヌグルかなにかで、読たれた堎所たでの内容を怜玢すれば答えは出るだろう。だから、怜玢しおわかるずころたでは情報が必芁なんだ」

「で、でも、怜玢なんお、い぀  」
 マむカの蚀葉に、僕はうなずく。

「そう、そこだ。ボタンを抌しおから、須藀・桔梗チヌムはすぐに解答しおいる。怜玢をしお、その結果から答えを探しおいるような時間はない  い぀怜玢しおいるんだそう考えたずきに、ひず぀の違和感に気が぀いたんだ」

「な、なによ違和感っお」
 須藀の衚情に焊りの色がにじむ。

「盞手チヌムのボタンは、い぀も須藀さんが抌しおいる。解答自䜓は人ずもしおいたけど、ボタン抌しはい぀も須藀さんだ。そしお、ボタンを抌した埌必ずあるはずのあるこずが起こっおいなかった  ボタンの点灯だ」
「なるほど、確かにそういえば、点いおなかったね」
 Qが盞倉わらずの衚情で盞槌を入れる。

「なぜボタンが点かないのか故障ずいうこずは考えにくい  もしかしたら、点灯したものが自然に消えおいたのかもしれない。そう考えるず、さっきの疑問ず぀ながっおくる。怜玢はい぀しおいるのかボタンはい぀消えたのかどっちもい぀の問題だ。盞手チヌムにだけ時間があった、ず考えるず、この疑問はどっちも解消できる。぀たり、盞互䜜甚コンボのもう䞀぀の胜力は『時間操䜜』  あるいは、『時間停止』だ」

「ええラスボス玚じゃないですかそんな匷い『異胜力』、もっず䞊䜍にあっおいいのに  なんで」
 ザ・ワヌルドじゃん、ずこがしながら驚くマむカ。それに答えるように、桔梗が蚀った。
「それよりもっず重倧な欠陥があるっすよ。その掚理は。それじゃあどうやっお時間操䜜ずか時間停止しながら怜玢したっすか䞀人じゃ盞互䜜甚コンボはできないっすよ」

 確かに、そうだ、ず、呚囲の参加者たちがささやく。僕は疑いの目が匷たるのを感じながら、続けた。

「そう。『異胜力』は䞀人ひず぀。怜玢ができる参加者は時間停止できないし、時間停止できる参加者は怜玢できない。この疑問をどう解消するかそこが問題だった」

「そもそも『時間停止』っおなんだ時間が止たっおいるなら自分も止たっおいるはずだ。自分だけが動けたずしお、服や呚りの空気はどうなる止たっおたら呌吞できない。自分や自分の所持品だけが停止の䟋倖になるのか。そう考えた時、僕は䞀぀の可胜性に思い至った。なにも、『異胜力』で怜玢しなくたっおいい」

「ど、どういうこずですか」

「さっき誰かが蚀っおいたように  スマホが䞀台あれば党郚足りる。もう䞀぀の胜力は、『スマホ』だ。『時間停止』偎に『スマホ』偎がスマホを枡しお、『時間停止』䞭にそのスマホで怜玢すればいい。これが䞀人盞互䜜甚コンボのトリックだ」

 桔梗はそこたで聞くず、笑っお手をたたいた。

「『時間停止』しお怜玢しおいる間にボタンの点灯が切れた。でもボタンの音は持ち物じゃないから聞こえおいた  すごいっすね。点灯のこずはりチも気が付かなかったっす。たあ、掚論が倚くおギリギリの線っすけど。合っおるっすよ」
「な、なに肯定しおんのよねえあっちの『異胜力』わかんないのねえ早くブっ殺さないず」
 桔梗は、自分の頭をがくがく揺さぶっおくる須藀を手で制した。そしお、ボタンの圱においおあったものを手にずっお、掲げる。それはよく芋知ったスマヌトフォンだった。

「た、マゞかよ」
「ほんずにスマホが出おきた」
 ミラや他の参加者たちが声をあげる。

「あず䞀歩っすよ、名探偵。生還できたら䜜家にでもなるずいいっす  たはは、これりチが蚀うこずになるんすね」

 これから殺される人のものずは思えない、桔梗の軜口。僕は促されるたた、改めお人を指さした。

「  『時間停止』のきっかけになるのがボタンを抌すこずだずすれば、須藀さんが毎回ボタンを抌しおいたこずにも説明が぀く。したがっお  」

 倧きく息を吞っお、吐く。

「『胜力指摘』。須藀ダスミが『ストップStop』、桔梗ナカリが『フォヌンPhone』。これが僕の答えアンサヌだ」


↑次回↑


この䜜品は、幎の逆噎射小説倧賞に応募した䜜品の連茉版です。

カクペムに掲茉したものをNoteに転茉しおいたす。


おたけこの章で出おきたクむズの党文

4ヒントクむズは䞀郚省略

Q にんじんや倧根を瞊に半分に切るのは半月切りですが、四分の䞀に切るのは䜕
A いちょう切り

Q テレビゲヌム『ポケットモンスタヌ』シリヌズで、党囜図鑑番号番のポケモンはフシギダネですが、番のポケモンは䜕
A サヌフゎヌ

Q 面サむコロを぀振った時、ぞろ目になる確率は䜕分の䞀
A 1/6

Q 『ただあげそめしただ前髪の林檎のもずに芋えしずき』から始たる、ロマン䞻矩を代衚する䜜家、島厎藀村の詩は䜕
A 初恋

Q 『キツネ』『ドレミ゜ラシド』などの楜曲で知られる女性アむドルグルヌプは䜕
A 日向坂46

Q 䜵殺、重殺ずも呌ばれる、野球で䞀回に぀のアりトをずるプレむをなんずいう
A ダブルプレヌゲッツヌ

Q あかい・たるい・おおきい・うたいの頭文字をずっお呜名された、いちごの品皮は䜕
A あたおう

Q 䞖界で䞀番長い川はナむル川ですが、日本で䞀番長い川は䜕
A 信濃川

Q 専甚のしょうゆが発売されたこずでも話題になった、TKGずも呌ばれる料理は䜕
A 卵かけご飯

Q フィギュアスケヌトのゞャンプのうち、唯䞀前に螏み切るゞャンプは䜕
A アクセル

Q 享保の改革を行ったこずで知られる、江戞幕府の第八代将軍は誰
A 埳川吉宗

Q 氎を電気分解するず発生するのは、氎玠ず䜕
A 酾箠

Q 赀倖線を感知するピット噚官を持぀生き物ずいえば䜕
A 蛇

Q ラテン語で「商売」ずいう意味の蚀葉が名前の由来である、フリヌマヌケットアプリは䜕
A メルカリ

Q ある物䜓を構成する芁玠がすべお眮き換えられたずき、もずの物䜓ず同䞀ず蚀えるのかずいうパラドックスを、ギリシャ神話に由来する名前でなんずいう
A テセりスの船

Q ヒントクむズです。次のヒントから連想される鳥は䜕郭公・霍公鳥・時鳥・䞍劂垰
A ほずずぎす



いいなず思ったら応揎しよう

獅子同れお サりナに行きたいです