公務員を辞めるかどうかで迷っていたとき、最後に刺さった本の話
この30日間、記事を投稿していて、
一番多く読んでいただいたのが「公務員を辞めた理由」の話でした。
ということもあって、今回は、
公務員を辞める前に読んだ本の中で、いま振り返って「これは良かったな」と思う本を紹介したいと思います。
もし今の仕事や環境に悩んでいる方がいたら、
ぜひ手に取ってみてください。
(過去に読んだことがある方も、ぜひ“今このタイミング”で)
公務員を辞めるかどうかを迷っていた頃、
自分はかなりの量の本を読み漁っていました。
自分は昔から、本に答えを求めがち。
しかもこのときは、
できれば「YESかNOで言ってくれる本」。
「辞めたほうがいいです」
「今は辞めないほうがいいです」
できれば太字で。できれば赤字で。
(……できれば著者の責任で)
そんな都合のいい気持ちのまま、
最後の最後に手に取ったのが、スペンサー・ジョンソン氏の
『迷路の外には何がある?』です。
この本は、20年以上にわたって世界中で読まれている名著
『チーズはどこへ消えた?』
の続編です。
チーズを失い、
迷路をさまよい、
新しいチーズを見つけたあとで、
「そもそも、この迷路でいいんだっけ?」
と考え始める話。
要するに、
話が一段、面倒くさくなっている本です。
でも、その面倒くささが、
当時の自分にはちょうどよく重なっていました。
『チーズはどこへ消えた?』は、
20代の頃から何度か読んでいます。
勉強していたとき。
仕事に慣れ始めたとき。
少しだけ行き詰まったとき。
そのたびに、
「変化を恐れず動こう」
「チーズはまた見つかる」
という前向きなメッセージとして受け取っていました。
ただ、正直に言うと、
当時は「なるほどね〜」止まりでした。
なぜなら、
自分はまだ
迷路の中で、どううまくやるか
しか考えていなかったから。
公務員という仕事は、よく「安定」と言われます。
でも、中にいた感覚としては、
安定というよりよくできた構造だったなと思います。
進む道がある程度見えていて、
評価の物差しもある程度決まっていて、
迷っても、迷いすぎない。
その構造の中でチーズを探し続ける生き方は、
とても合理的。
だから20代の自分が
『チーズはどこへ消えた?』を読んでも、
「そりゃそうだよね〜」で終わっていた。
でも、役所を辞めるかどうかを本気で迷っていた一昨年、
この2冊が急に、違う顔で立ち上がってきました。
(余談ですが、実はチーズがあまり得意ではなく、、『寿司と焼肉はどこへ消えた?』の方がテンションは上がります…)
『チーズはどこへ消えた?』は、
迷路の中で立ち止まった人の本だと思います。
変化が怖くなったとき、
「歩いてもいい」と言ってくれる。
一方で
『迷路の外には何がある?』は、
迷路の中で、それなりにうまくやれている人の本です。
チーズはある。
困ってはいない。
でも、なぜかスッキリしない。
「ここが最終地点なのか?」
という、答えにくい問いを投げてきます。
この本を読み終えたとき、
不思議と気持ちは落ち着いていました。
辞める決断が固まった、というより、
「答えを急がなくていい」と
肩を軽く叩かれた感じに近いです。
迷っている自分を、
少しだけ許せた。
この本は、
かるーく背中は押してくれますが、
手は引いてくれません。
代わりに、
問いを一段、ややこしくしてくれます。
不思議なことに、
そのほうが楽になる人もいる。
(少なくとも、自分はそう)
そして、前向きになれる。
この2冊には、
それぞれ「読むべきタイミング」があると思います。
若い頃にピンとこなくても、
何年か経って、
立ち止まったときや、
違和感を抱えたときに、
突然、言葉が入ってくる。
急に新たなメッセージを放り込んでくる。
自分はまさに、そのタイプでした。
今なにかに迷っている人に、
この本を、そっとおすすめします。
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