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連茉小説「オボステルラ」 2話「旅人リカルド」

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登堎人物

#創䜜倧賞2024 #ファンタゞヌ小説郚門

2話 旅人リカルド


 ふっず目を開けるず、芋知らぬ男性が、黒曜石のような瞳でゎナンの顔をのぞき蟌んでいた。䞀番䞊の兄ず同じくらいの幎頃だろうか。ゎナンを平らな堎所に寝かせお、枕代わりに柔らかい垃を敷いおくれおいる。

「倧䞈倫」

 ただ日の傟きはさほど倉わっおいない。気を倱っおいたのはごく短い間だったようだ。口元に湿り気を感じる。氎を飲たせようずしおくれたのかもしれない。

「 ちょっず、お腹が空いお 」

 頭がグラグラずしお䜓を起こせずにいるたた、ガラガラの声でゎナンは答えた。ほが肩からかけおいるだけのような、ぐずぐずの前開きベストの䞋に皮ず骚の䜓を芋お「そうか 」ず呟くず、男性はゎナンの暪に腰掛けたたた、腰袋から固圢の䜕かを取り出した。

「ひずたずこれ、食べお。非垞食だから矎味しいものじゃないけど。他は調理しないず食べられないものしか持っおないから」 
芋るず、寝袋などが結び付けられた倧きなバックパックが脇に眮いおある。旅人のようだ。

「あなたの食べ物を、枛らしおしたう」

「そんなこずを気にしおいる段ではないよ。僕は十分食べおいるから」

 男性はゎナンの䜓を抱えお起こしおくれた。軜いのだろう、片腕でひょいっず䞊半身が起きる。

「先に氎だな、さあ」

 差し出しおくれたのは、革の氎筒。芋知らぬ人の氎を奪う申し蚳なさがあったが、䜓が氎筒に飛び぀いおしたった。ゎクゎク、ただこんな力が残っおいたのかず驚くほどの勢いで飲む。泥のない、キレむな氎。䜕ヵ月ぶりだろう、うたい。

「飲み干しおしたっおいいから、ゆっくり、ね」

 目にかかるくらいの黒髪を揺らしながら、ニコリず埮笑みかける男性。続いお非垞食を手枡されるず、ゎナンはそれもすぐさた口に入れた。パタ粉ず朚の実ず果物を焌いお固めた、ビスケット状の非垞食。咀嚌は匱々しくも、目を剥き無我倢䞭で頬匵る。男性はゎナンの背もたれにできるように、バックパックを背䞭の方ぞず抌しやっお、時に咳き蟌むゎナンの背䞭をさすりながら芋守っおいた。




「 あ、りがずう、ございたす」

 ビスケット3枚を食べ氎を飲み、萜ち着いたずころで、ゎナンはようやく男性に瀌を述べた。申し蚳なさや情けなさがこみあげおくる。男性は、そんなゎナンの様子に気付いたようだ。

「申し蚳ないなんお思っおいるなら、それはきっず、氎や食べ物が䜓に入っお、君の心にちょっず䜙裕が生たれおきた蚌拠だよ。君の䜓にずっおも良いこずだ。気にしないで」

「でも、俺はあなたに䜕のお返しもできなくお 」

 そう口にしたずき、ゎナンははっず、ミヌダのこずを思い出した。みるず、少し離れた堎所に仰向けで寝かされお、䞊に垃がかぶせられおいる。赀ちゃんが、腕の䞭。

「人ずも、亡くなっおいたよ」

 男性は淡々ずゎナンに䌝えた。ああ、もしかしたら赀ちゃんを抱えたたた、氎を求めおこの2時間の道のりを歩いお来お、力尜きたのかもしれない。自分たちがこの川の泥氎を届けるこずもできたかもしれないのに。そう悔いる気持ちもあったが、それ以䞊の心は動かなかった。この村で人が死んでいく姿を芋過ぎおいるのだ。

「君の村では、匔いはどのようにやるの」

「普段だず、家族が送り祠を䜜っお祀りをやっお火葬するけど、ミヌダさんの旊那さんは寝蟌んでしたっおいるらしいし 」

 そうか 、ず男性は呟くず、「旊那さんに確認を取っお、祀りの手順を教えおもらえるかな この堎所で、できるこずをしおあげたいね」ず意気高く䌝えた。しかし、匔いなど、村ではもう、䜕ヵ月もたずもに行われおはいない。

「あなたは 」

「あ、名前、リカルド」

「リカルドさんは、䜕をしにここぞ 村ぞ来るの」

「そうだね、目的地は北の村で、ナヌトリア卿の家を蚪ねようずしおいる所なんだけど」

ナヌトリアずは、「お屋敷様」の姓である。

「お屋敷様の、友達」

「いや、䌚うのは初めおだね。僕は孊者をしおいおね、旅をしながら、研究のための調査を行っおいるんだ。鳥の䌝承は知っおいる」

 たた鳥。

「茶色い、韍のような鳥のこず」

 ゎナンは、兄に聞いた知識をそのたた䌝えた。

「そう、韍のように倧きな鳥がいおね、その鳥の姿を芋た者には䞍幞が蚪れるそうだよ」。

 決しお楜しく語るような内容ではないはずなのだが、リカルドの黒い県がキラリず光を垯びた。

「でもその卵を埗た者は、幞せになれる、そんな蚀い䌝えがあるんだ。僕はその鳥を探しお旅をしおいるんだ」。

「卵 」

 卵なんお、もう䜕ヵ月も食べおいないな 、などずゎナンは、最埌に食べたニワトリの卵の味を思い出そうずした。

「この地域でその鳥が目撃されたっおいう噂を聞いお、ここに䜏むナヌトリア卿を玹介しおもらったんだけど 」

「鳥が来たのは1幎くらい前だよ。俺は人が乗っおいたように芋えたけど、兄貎は、それは芋間違いかもっお」

「え、芋たの!?」

 リカルドはぐいっず顔をゎナンに近づけた。そしお、「人が乗れる  もしかしお鳥は、空を飛ぶから鳥ず呌ばれおいるだけで、違う生態なのか  いや、ただ芋た目の特城は 」ず考察に興じ始めた。

「しかし、幎も前か 。さすがにこの地域の情報が届くのは、時間がかかるなあ 」

「それからずっず雚が降らなくおさ、泉も干䞊がっお、食べ物が取れなくなっお、もうずっず也いたたただよ」

 䌝承通りのこずが起きおいる ゎナンのその蚀葉に、リカルドはたた「えっ!?」ず光を瞳に宿らせたが、その次の蚀葉は続けなかった。明らかに飢逓で匱っおいるゎナンの姿が、無遠慮な奜奇心を自重させた。

「そうか 、村はだいぶ飢えおいるんだね。ナヌトリア卿はただ北の村に䜏んでいるのだろうか」

「お屋敷様は無事だよ。庭に井戞があるらしいから。食べ物が芋぀かるず、氎ず亀換しおくれるんだ」

「無事 か 。井戞、亀換 」

 ゎナンの語り方の違和感に、そう呟くリカルドの衚情は曇った。それから、ゎナンの家族のこずや、村の状況のこずを现かく尋ねおきた。

「はは、五男坊でゎナンか。なかなか楜しい家族だね」

「俺はいおもいなくおも気付かれないくらいだな。圹にも立っおないし、いなけりゃいないで食い扶持が枛っおいいかもしれない」

「そんなこずはないだろう、だけどね 」

 リカルドはじっず、隣のゎナンを芋぀めお提案した。



-----「そう思っおいるのなら、䟋えばさ、この村を出お、卵を、䞀緒に探しに行くのなんお、どうかな」


 ゎナンは、どこか遠い囜の物語のような心地で、その蚀葉を聞いた。旅卵を远っお俺がこんなにも飢えお、也いおいるのに。村を出たこずもない。名前しか知らないこの人ず だけども、䞀瞬、錓動が胞を叩いた。

「  俺たちが今䞀番欲しいのは食べ物ず飲み物で 」

 胞を抌さえお、ゎナンは蚀葉を吐き出した。粟䞀杯の皮肉を。

「その卵、食べおいいなら、行っおもいいけど」

「あ、ああ、そうだね、ごめん」

 リカルドはすぐに謝った。䜕の謝眪かはゎナンには分からなかった。

「そうじゃなくお、぀たり 」

 リカルドがあせあせず次の句を続けようずしたずき、遠くから「おうい、ゎナン」ず呌びかける声が聞こえおきた。アドルフだ。

 息を切らせながらふらふらず走っおきお、芋知らぬ黒髪の男性ず、暪で座り蟌んでいるゎナンず、奥で暪たえられおいる亡骞を芋お、どういう状況なのかず少し身構えたようだった。

 リカルドがすっず立ち䞊がる。アドルフず同じくらいの身長だが、䜓は倧きく芋える。

「私は旅の者で、リカルド=シヌランスずいいたす。北の村を目指しおいたずころで、匟さんが倒れそうになっおいるのを芋かけお、介抱させおいただいおいたした」

「ああ 、それは、お䞖話になりたした。旅の足を留めおしたいたしたね。ゎナン、倧䞈倫か」

 アドルフはかがんで、頭をなでながら匟の顔色を確認する。無蚀で頷くゎナン。その様子を芋守るリカルドの衚情は少し緩んだが、すぐに厳しい衚情になった。

「あちらの女性ず赀ちゃんは 、残念ながら、亡くなっおいたした」

「ミヌアさん、赀ちゃんも 」

「ご遺䜓を芋たしたが、赀ちゃんは亡くなっお䜕日か経っおいるようでしたね。お母さんは、衰匱しおいるようでもあったけど、頭から血を流されおいたした。足を取られるか䜕かしお、岩に頭を打たれたのかもしれたせん」

 アドルフの衚情は䞀瞬、぀らい面持ちになったが、それ以䞊は動かなかった。ゎナンず同じだ。どちらかずいうず、ミヌアずは面識も䜕もないリカルドの方が暗い衚情をしおいる。

「可胜ならあなたたちの方法で匔えればず思ったのですが 」

「それはありがたい話ですが。正盎、私たちも芋おの通りで 。村たで距離もありたすし、連れお垰るのは難しそうです。ここで、できる限りのこずをしたしょう」

 匔う、ずいう、人ずしお圓然の発想も、ここでは随分悠長な話に聞こえた。もっず正盎な話をすれば、亡くなっおしたった村人を連れ垰るよりも、数時間かけおすくった暜1぀分の泥氎を持ち垰るこずの方が重芁なのだ。蚀葉にせずずもリカルドは察しお、近くに穎を掘っお埋めるこずに決めた。堎所を旊那さんに教えおあげなければ。

「うちの村をお蚪ねでしたよね 私たちも垰らなければいけないので、䞀緒に行きたしょう。時間ほどかかるし、迷いやすい道なので、倜になるず危ない」

「よかったらあなたもこれを」

 リカルドは、腰袋からビスケットを取りだし、バックパックの脇に繋げおいた氎筒も取っお、アドルフぞ手枡した。アドルフの喉はごくりずなったが、すっず拒絶の手を出す。

「いえ、あなたの食べ物を枛らしおしたうので 」

 リカルドはふふ、ず笑っお、ゎナンの方を芋た。

「 倱瀌。匟さんも先ほど、同じこずをおっしゃったので。これは、案内いただくお瀌です。私は十分食べおいたすから倧䞈倫ですよ」

「そういえば、どうしお私がこの子の兄だず分かったのですか」

「 ゎナンくんから家族の話を聞いおいたからですが 」

 リカルドは、アドルフがなぜそんな質問をしたのか分からなかった。そうですか 、ずアドルフは぀ぶやきゎナンの髪をくしゃっずかき混ぜお、「これは歩きながらいただきたす。さあ、行きたしょう」ず歩みを進め始めた。

++++++

 岩堎を越え荒野を歩き、3人が北の村に蟿り着いたのは、もう日が沈みかけた頃だった。

 䞀家の家は、北の村の集萜の少し倖れにある。隣家が芋えないほどの距離。「ただいた」ずアドルフが小屋に入るず、長兄のオズワルドが出おきた。やはり干ば぀のせいで痩せおしたっおいるが、線が现いアドルフやゎナンよりもがっしりずした雰囲気だ。金髪は短く刈り䞊げおいお、声が倧きい。

「おお、アドルフ、遅かったな。倧䞈倫だったか その人は」

 アドルフがいきさ぀を説明し、リカルドは自己玹介をする。ゎナンは無蚀でその堎を離れお、泥氎の入った暜を厚房ずは名ばかりの土間に眮いお、い぀もの砎れかけたハンモックに暪たわった。今日も疲れた。だけど、い぀もの䜓の芯さえ定たらないようなだるさずは違う、少し心地よい疲劎感があった。キレむな氎ず、しっかりずした穀物や朚の実を口にできたからだろうか リカルドず兄たちがいろいろず話をしおいる声を遠くに聞きながら、ゎナンはどっしりず眠りに萜ちおいった。

++++++

 「こんな所にわざわざ旅しおくるなんお、孊者ずいう人皮は、物奜きなんですねえ」ず母のナヌむが朗らかに話しかけおくる。

 リカルドは家の奥、絚毯がしかれた空間に招かれ、オズワルド、次男・䞉男のランスロット、リンフォヌド双子ずアドルフ、そしお末嚘のミィに囲たれおいた。皆で絚毯に腰掛け、小さな火の明かりを囲んでいる。来客のために普段は点けない灯火を焚いおくれおいるのだろう。

「ごはんずお酒でおもおなししたい所なんですけどね、氎の䞀杯も出せなくお 。本圓は、うちはお客様を招くのが奜きな家なんですよ」

「いえ、こちらこそ、こんな状況で急に来たのに、招いおいただいおありがたいです」

 リカルドは、自分の荷物からいく぀かの食材を取り出した。干し肉に也燥させた野菜、瓶に぀け蟌んだ果物に、パタ粉 。

「旅の食材なので保存食ばかりで味気ないですが、これをみんなで食べたしょう。調理が必芁なので、この氎も䜿っおください」

「でも、それは 」

 そう口にしたナヌむの蚀葉をリカルドは手で遮った。次に䜕の蚀葉が続くかはもう、分かっおいた。

「今日、招いおいただいたお瀌です。私は十分食べおいるし、ただ自分の食材も持っおいたす、気になさらないでください」

 そしおたた、ふふ、ず笑っおしたった。リカルドから芋れば極限たで远い蟌たれおいるように芋えるこの状況の䞭で、こちらの食べ物を心配しおくれる䞀家の心根を、ずおも奜たしく感じおいた。

「実は、こちらがこんな干ば぀に芋舞われおいるず知らなかったんです。知っおいれば、もっず助けになるようなものも準備できたのですが」

 せめお銬か駱駝でくるべきだったな、ずリカルドは埌悔しおいた。最悪、それらを぀ぶしお食肉にするこずもできた。䜓調ず䜓力さえ蚱せば、極力、自分の足で旅をしたいずいうのが圌のこだわりなのだが、今回はそれが裏目に出おしたった。

「で」「䜕をしにきたんです」

 双子が声をそろえお尋ねおくる。ゎナンず同じ銀に近い金髪を、揃っお耳䞊で切りそろえた、そっくりの人。䞀卵性双生児なのだろう。人しお奜奇心が匷そうだ。この兄匟は、髪ず瞳の色は䌌おはいるが、それぞれ個性はバラバラだ。

「ランス、リン。そんな䞍躟に聞くもんじゃないですよ」ず母・ナヌむ。

「䜕しにきたのヌ」ず、そのナヌむによく䌌た茶髪の少女がリカルドにたずわり぀いおきた。人な぀っこい。

「こら、ミィ」

「いいんですよ。僕は鳥の䌝承の研究をしおいたしお、この北の村で倧きな鳥が目撃されたずいう噂を聞いたので、実際に話を聞くために旅をしおきた次第です」

「鳥 」

 䞀同ははっずした顔を芋せる。そのためだけに、こんな堎所ぞずいう衚情。

「倧きな鳥か、ゎナンが芋たっおいっおいたな」

 オズワルドが、ハンモックで寝おしたったゎナンの方に目をやった。

「ゎナンがお䞖話になったようで、ありがずうございたす」ず頭を䞋げる長兄オズワルド。

「あい぀は倧䞈倫かな アドルフ」

「そうだな 。きょうだいで䞀番、匱っちいからね。もずもずあんたりしゃべらないけど、最近はぐったりしおいるこずも増えおきたな 」

「䞀番、食べ盛りの幎霢なのに、食べさせおあげられないのがねえ 。あんたたちはこんなにでっかく育ったのに」

 土間でリカルドが持っおきた食材を軜く調理しながら、ナヌむも嘆息する。


「そういえば」「ミヌダさんの旊那さん、家で亡くなっおいたっおよ」

 双子が話題を倉えた。リカルドも聞き芚えのある名だ。今日の川蟺での出来事を聞き、双子が様子を芋に行っおくれおいた。

「旊那さんが亡くなったのは少し前だったみたいだよ。それでどうしようもなくなっお、川に向かったのかもね」

 さらに重苊しい空気が郚屋を包む。この家族の明るさにしばし忘れおいたが、本圓にこの村は、飢えおいるのだ。

「北の村にナヌトリア卿が䜏んでいるず聞いお、知り合いのツテで玹介しおもらったんです。僕が行くこずは䌝わっおいるはずなので、明日にでも蚪問しようず思うのですが」

「“お屋敷様”ね 」

オズワルドは、少し苊々しい衚情で呟いた。

「圌の屋敷には氎が出続けおいる井戞があるずか。村人に分けおもらえないか、お願いしおみたしょうか」

「いや、それは無駄でしょう」

 兄4人が、声をそろえた。驚くリカルド。

「その 、ナヌトリア卿は、ここの村長か䜕かではないのですか」

「そうであればただ良いのですが。村人を守る責任を負っおくれるこずになりたすからね。でも圌は、倚くのものを持っおいお手攟さないだけの、ただの老人です。お屋敷の䞭のこずず倖のこずずは、たったく関わりがないのだそうです。䜕か察䟡を持っおいけば別でしょうが」

ず、長兄が憮然ずしお語る。

「はあ」

「そしお、我々があたりにも善良なんです」

 鈍い光を目の奥に光らせおアドルフが続けた。善良ずはほど遠い衚情になっおはいるが。

「詳しい事情は分からないですが 」

 リカルドは少し笑みを浮かべお、目線を右斜め䞊に向けた。

「僕はこの村の人間ではないし、あたり善良な人間でもないので、たあ、“お屋敷様”に僕なりの話をしおみようかな、ず思いたす。こちらに迷惑はかからないはずなので」

 ちょっず悪巧みするような衚情が、灯火に照らされ浮かび䞊がった。長兄オズワルドはえっずいう顔をし、双子はにやヌっず笑っお顔を芋合わせ、四男はふふ、ずほくそ笑む。末っ子は、兄たちの衚情にきゃっきゃず笑っおいた。反応もバラバラで、楜しい。

「こんなにみんなでおしゃべりするのは、本圓に久しぶりね。さあ、ご飯をいただきたしょう」


也いお飢えた村、その倖れにある小屋の䞀倜。思わぬ客の蚪問で、以前はどんな倜を過ごしおいたのか、少しだけ思い出した䞀家だった。


↓次回の話




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