芋出し画像

連茉小説「オボステルラ」 番倖線4「ストネの街のゎナン」1


<< 前話  || 話䞀芧 ||  次話 >>

第四章の登堎人物
第四章の地名・甚語



番倖線4「ストネの街のゎナン」1


 今日もストネの街は色ずりどり、鮮やかだ。

垝囜ぞず通じる街道沿いにある宿堎町。囜内倖の倚くの旅人が行き亀うこの街は掻気に満ちおいる。飲食店や雑貚店、土産店、屋台街、そしお宿屋街に飲み屋街 、ずにかくお店は倚く、昌ず倜ずで違った色合いを芋せるのもこの街の魅力だ。普通の宿堎町なら泊だけしお通り過ぎるだけだが、䞍思議ずストネは数日滞圚したり、旅の目的地にしたりする旅人も倚い。これも、「倜」の愉しさが話題になっおいるからである。転じお、二日酔い芚悟で滞圚しないずいけなくなるからでもある。

 その立圹者の1人、女装バヌ『フロヌラ』のオヌナヌ、ナむフ。赀い髪に゚メラルド色の瞳、そしおプロンズ色の肌で圫像の様な筋肉を纏う人物だ。か぀おは「ミラニアの戊士」の䞀員ずしお䜓術を歊噚に戊う戊士だったが、今は男らしい䜓躯に女性の心を磚く倜の蝶ずなっおいる。

圌女がこの街に店を構えお䞞幎。それ以前も女装バヌはこの街にはあるにはあったが、どちらかずいうず掟手なショヌが名物のお店ばかりだった。

 ã€Žãƒ•ロヌラ』でも歌ったり螊ったりもするにはするが䞻にナむフが、女装のキャスト達を芋䞖物にするずいうよりも、ラりンゞでの接客をメむンにしおいる。腰を萜ち着けお楜しみたい客に奜評で、他のお店にもこのスタむルが波及しおいった。旅人にずっおは、倜の楜しみ方の遞択肢がより増えた圢になったのだ。

  そういえば、リカルドは随分、長いこず垰っお来ないわね 

 ある倜、お店の開店準備をしながら、ナむフはふず、黒髪の友人のこずを思い出す。巚倧鳥ずその卵を远い求めお旅する孊者の圌は、バヌの階にある貞郚屋の䞀宀を研究甚に借りおいる。幎の内にこの郚屋に滞圚するのはヵ月にも満たないのにずっず借り切るなんお、莅沢この䞊ない。ア王囜各地、さらには囜倖にも数カ所、同じような拠点を持っおいるらしい。借りたたたほずんど䜿っおいない拠点もあるのではないだろうか。そんな圌だが、ここストネにはヵ月に䞀床は垰っお来る。しかし、そういえばもう、4ヵ月以䞊顔を芋おいない気がする。

  たあ、䜕があっおも野垂れ死ぬこずはないから、心配はしないけど

 リカルドずは、お店を開く前からの腐れ瞁で、たあ、いろいろあった仲だ。圌が背負わされおいる「ナヌの民」の運呜のこずを唯䞀、ナむフは聞かされおいるし、圌が銬車の前に飛び出すずいう愚行を目の圓たりにしたこずもある。33歳の寿呜たでは決しお死なないリカルド。死んでもおかしくないケガを負ったあのずきは、治るたで数日は苊しんでいたが、ずはいえ、たった数日であった。

「 あ、ヒマワリちゃん。お店の看板の発光石、぀けおきおくれる」

 通りがかったヒマワリに声をかける。最近入っおきた若手の新人だ。女装をするず女性にしか芋えない華奢な䜓栌で、癜に近い銀髪ず灰青の瞳を持぀矎青幎である。接客もなかなかのもので、あっずいう間に月間売䞊1䜍を取っおしたった逞材だ。手攟したくない。

「はいはヌい。オマカセ」

「そのたた逃げ出しちゃダメよ。すぐお店オヌプンなんだからね」

「えヌ、そんなこずしないペ」

 釘を刺すナむフに、ヒマワリは無邪気な笑顔で応える。時折、スッず姿を消しおサボっおいる様子なのが気がかりだ。たあ、その分、皌いでくれるから文句はないずいえばないが 。ナむフがどんなに気を぀けおいおも気配を消しおしたう蟺り、なかなかの匷者かもしれない。

「ナむフちゃん、この酒瓶はこっちに眮いおおけばいい」

 ず、真っ赀なロングのりィッグず黒いドレスを身に぀けたロベリアがナむフに尋ねおきた。こちらもヒマワリより少し前に入った新人、ずいっおも幎霢は40代半ばだ。心も䜓も男性だが、女装に䞊々ならない情熱がある。ドレスやりィッグを山のように持ち蟌んできた芇気を買っお採甚しおしたったが、接客では萜ち着いた雰囲気で人生盞談に乗るものだから、リピヌタヌの指名率が高く、こちらはこちらで掘り出し者だった。

ふふ 。なかなかいい人材が集たっおきたわね 

 キャストは10人ほどに増えたが、お客さんもリピヌタヌがだいぶ増えおきた。旅人だけでなく、この街の䜏人も足しげく通っおくれる。もしかしたら『フロヌラ』の黄金期が来たかもしれない、ずナむフはワクワクしおいる。

    

 この日も早くからお客さんが続いたが、10時過ぎには、さあっず捌はけおしたった。ナむフは通りの様子を眺める。

「 今日は、もうこれでしたいかしらね。なんだか人通りも少ないわ」

「ぞえ、そうなの お客さんの流れっお、わかんないねヌ」

 ヒマワリも興味接々で぀いおくる。基本的に奜奇心が旺盛な人物のようだ。仕事もあれこれ興味を持぀内に、早々ず芚えおしたった。

「 ちょっず片付けをしたら、もう閉めちゃいたしょっか。こういう日もあるわよ」

「りょうかヌい」

 そう返事をしお、ヒマワリは「早じたいだっおヌ」ずロベリアの元ぞず向かう。寮で同宀だからか、随分仲良しだ。ナむフは埮笑たしく芋ながら、酒の空き瓶を裏に出すべく、数本抱えお裏口から出た。

 ず 。

「きゃっ」

 ナむフは驚いお思わず声を䞊げた。店の裏の軒䞋に、人が倒れおいたのだ。

お客さんが酔い朰れお、こんな堎所で寝ちゃっおたのかしら  

 ナむフはひずたず瓶を捚お堎に眮きながら今日の客の面々を思い出す。いや、今日はそんなに深酒の客はいなかったし、確かに党員、出口から垰っおいる 。


 倒れおいる人物に近づき、そっず顔を芗き蟌むナむフ。

「  え 子ども」

 この倜の街には䌌぀かわしくない少幎である。しかも、たるで骚ず皮、鶏ガラのような䜓型だ。玠肌にボロのベストを来おいるから、あばら骚がくっきり浮かんでいるのが芋える。

「 たさか、飢え死に  こんな堎所で 」

 ナむフは慌おお、少幎の脈を取る。しかし脈はしっかり感じられる。ひずたず、死んではいないようだ。ホッずしお改めお少幎の様子を芳察する。随分ず痩せこけおいるが、スりスりずなんずも気持ちよさそうに眠っおいるようにも芋える 。

「  」

 どういう状況か分からず銖を傟げるナむフ。しかし、こんな匱々しい少幎をここに攟っおおく蚳にもいかない。ナむフは迷わず、少幎の䜓を抱えお店の䞭ぞず連れお行った。

    

「あれ ナむフちゃん、ゎミ捚おに行ったんだよね なんで男の子拟っおきおるの」

 戻っおきたナむフの姿を芋お、ヒマワリが思わずツッコんだ。暪でロヌズが、ナむフの腕の䞭にいる少幎の顔をじっず芋る。

「あらあ、痩せっぜちな子ね。折れちゃいそう」

「本圓だ。どうしたの この子、倧䞈倫」

 ロベリアも心配そうに寄っおくる。

「 わかんないけど 、裏に萜ちおたから、ずりあえず、拟っおきたわ 」

「たあ、ほっずけないね、こんな様子じゃ 」

 他のキャスト達も寄っおきお、キャむキャむずしゃべりながら様子を窺っおいる。そのざわめきに、少幎はハッず目を芚たした。

「 あれ  」

「きゃあ、起きた」

 キャスト達がたたキャッキャず隒ぐ。少幎はたぶしそうにしながら呚りの様子をキョロキョロず芋るが、自分がナむフにお姫様抱っこをされおいるこずに気付いお、恥ずかしそうに飛び降りた。

「 あの  、俺  」

 寝起きでボンダリずした様子で、キョロキョロず呚りを芋る少幎。「カワむむ」「䞀緒に遊びたしょ」などずチダホダずするキャスト達を抌し退けお、ナむフはかがんで少幎に目線を合わせお、䞡頬に手を圓おお顔色をじっず芋た。顔色はそこたで悪くはなさそうだ。が  。

「あなた、名前は」

「  え、っず 。ゎナン、です 」

 そう、戞惑いがちに答える少幎ゎナン。停名を隙っおいるわけではなさそうだず、ナむフはその様子を芋お芋抜く。

「ゎナンくん。いろいろ聞きたいこずはあるけど 、ずにかく、たずはご飯を食べなさい」

「 えっ」

「そこに座っお。適圓に䜜るから。䜕か食べられないものはない」

「  いえ 。䜕でも、食べたす 」

「それは䜕よりね」

 ロベリアが「さあ、こっちに座っお」ず優しくテヌブル垭に導く。その少幎・ゎナンは未だ状況が飲み蟌めずオズオズずしながら、ちょこんず怅子に座った。そしおキョロキョロず店内を芋回しおいる。

「  どうしたの」

 ロベリアが䞍思議そうに尋ねた。ゎナンは倩井をじっず芋おいる。

「あの 。倜なのに、すごく明るいのが、䞍思議で 。それに倩井の明かり、火が぀いおるわけじゃなさそうなのに 」

「   そりゃあ、発光石の照明だからね」

「 はっこうせき  」

 キョトンずした衚情になるゎナン。ナむフはロベリアず顔を芋合わせた。

「  発光石、初めお芋るの」

 優しく尋ねるナむフにゎナンは無蚀で頷く。無衚情に芋えるが、瞳には䞍安の闇が色濃く挂っおいるようだ。

「 そう、だったらビックリするわね。この街では、光る石を灯火の代わりに䜿っおいるの。燃料も芁らないし、火事の心配もないから、䟿利なのよ」

「  石 」

 この街、ずいうよりもこの囜、ずいうか䞖界のほずんどの堎所でそうなんだけどね、ずナむフは胞の内で぀ぶやきながらも、料理の準備のためにカりンタヌ奥のキッチンぞず向かう。なんずも食べさせ甲斐のありそうな少幎だ。ナむフは぀い぀い匵り切っお、食材をふんだんに䜿っお倧量に料理を䜜っおしたった。



↓次の話↓



#小説
#オリゞナル小説
#ファンタゞヌ小説
#い぀か芋た倢
#い぀か倢芋た物語
#連茉小説
#長線小説
#長線連茉小説
#オボステルラ
#むラスト
#私の䜜品玹介
#眠れない倜に


いいなず思ったら応揎しよう

この蚘事が参加しおいる募集