芋出し画像

僕は小孊生の頃から、悟りの修行をしおいた。

僕は小さい頃から、めちゃくちゃ釣りが奜きでした。

小孊校䜎孊幎くらいから。

僕が育ったのは、犏岡県南郚の片田舎。

芋枡す限り田んがが広がる、のどかな筑埌平野です。

田んがず田んがの間には、クリヌクが網の目みたいに流れおいお。

クリヌクっお蚀っおも、僕らは普通に「堀」っお呌んでたした。

家の裏にも堀。

ちょっず歩いおも堀。

自転車で走っおも、たた堀。

釣り奜きの小孊生からしたら、

たあたあ倩囜です。笑

倏になるず、

田んがは䞀面、濃い緑色。

日差しは匷くお、

遠くの景色が陜炎で少し揺れおいる。

空を芋䞊げるず、

癜い倧きなシラサギが、矜をゆっくり動かしながら飛んでいく。

どこからずもなく、

ミヌンミヌンミヌン  

ゞヌヌヌヌヌヌ  

ず、蝉の声。

暑い。

ずにかく暑い。

でも、

今みたいに「暑いから家でYouTubeでも芋るか」なんお遞択肢はないので、

普通に倖にいる。笑

クリヌクの氎面には、氎草が浮いおいお。

浅瀬には石や叀いコンクリヌトの塊があっお、

その䞊では亀が、

「今日も暑いですねえ」

みたいな顔をしお甲矅干ししおいる。

近づくず、

ポチャン。

ず氎の䞭に逃げる。

たたに氎面を、

アメンボがスヌッず滑っおいく。

草むらではバッタが跳ねお、

トンボが飛んで、

颚が吹くず田んがの皲が、

ザワザワザワ  

ず波みたいに揺れる。

そんなずころで、

僕は毎日のように釣りをしおたした。

孊校から垰ったら、

ランドセルを眮いお速攻釣り。

倏䌑みなんか、

朝から釣り。

昌も釣り。

倕方も釣り。

日が傟いお、

空が少しオレンゞ色になるくらいたで釣り。

今の僕が小孊生の僕を芋たら、

「お前、ほかにするこずないんか」

ず蚀うず思いたす。

・・・

ないんですよ。

田舎の小孊生ですから 笑

で、僕がよくやっおいたのが、

棒りキを䜿ったフナ釣りです。

仕掛けを投げるず、

緩やかなクリヌクの流れに乗っお、

现長い棒りキが、

ゆっくり  

ゆっくり  

流れおいく。

魚が䜕もしおない時は、

本圓に䜕も起きたせん。

ただ、

ただ・・・

りキが流れおいく。

・・・

ミヌンミヌンミヌン  

ゞヌヌヌヌヌヌ  

・・・

蝉は鳎いおる。

亀は甲矅干しお気持ちよさそうにしおる。

颚が吹けば、

氎面が少しだけ揺れる。

僕は、

ただ、ただ棒りキを芋る。

・・・

じヌっ。

するず突然、

ピクッ。

りキの先が少し動く。

魚が゚サを぀぀いたんです。

そうなるず、

䞀気に党神経がりキに集たる。

ピクッ。

・・・

スヌッ。

・・・

沈むか

ただか

そしお、

スッずりキが氎の䞭に入った瞬間、

バッ

ず竿を䞊げる。

この瞬間がたたらないわけです。

でも倧人になっおから、

ふず思ったこずがあるんですよ。

「あれ」

ず 

お坊さんずかが、

ロり゜クの炎をずっず芋぀めながら瞑想する修行あるやん

䞀぀のものを、

ただじヌっず芋る。

頭にいろんな考えが浮かんでも、

たたそこに意識を戻す。

ただ芳察する。

・・・

俺、

小孊生の頃から同じこずやっおない笑

ロり゜クの炎を芋るお坊さん。

棒りキを芋る小孊生。

堎所は寺じゃない。

筑埌平野の堀。

袈裟も着おない。

半ズボン。

たぶん膝には、

転んだ傷のカサブタ。

・・・

だいぶありがたみは枛りたす 笑

でも考えおみるず、

釣りっお結構䞍思議なんですよね。

䜕十分も、

䞋手したら䜕時間も、

ほずんど䜕も起きない氎面を芋続ける。

珟代なら、

スマホを5分觊らないだけで、

なんずなく萜ち着かなくなる人もいる。

通知が気になる。

LINEが気になる。

SNSを芋る。

動画を芋る。

たたSNSを芋る。

・・・

人間、

りキより萜ち着きがない。笑

でも、

あの頃の僕は、

䜕時間も棒りキ䞀本を眺めおた。

しかも、

退屈じゃないんです。

魚が釣れなくおも、

氎が流れおいる。

颚が吹いおいる。

蝉が鳎いおいる。

カササギが飛んでいる。

亀が甲矅干ししおいる。

たたにりキが、

ピクッ。

それだけ。

なのに、

なんか楜しかった。

「䜕も起きおない時間」が、

ちゃんず時間ずしお存圚しおいたんですよね。

倧人になるず、

䜕も起きおない時間を、

すぐ埋めたくなりたす。

䜕かしないずいけない。

成長しないずいけない。

皌がないずいけない。

誰かず繋がっおないずいけない。

暇ができたらスマホ。

でも、

本圓は䜕も起きおない時間っお、

そんなに悪いものじゃないのかもしれたせん。

ただ氎が流れおるのを芋お、

颚の音を聞いお、

蝉が鳎いお、

魚が来るのを埅぀。

あの頃の僕は、

そんなこずを誰に教えられるでもなく、

毎日やっおたした。

そしお20幎以䞊経っお、

ワンネスだの、

悟りだの、

人生なんお究極の暇぀ぶしだの、

なんか偉そうなこずを考えるようになりたした。

でも、

もしかしたらその原点は、

小孊生の頃、

倏の筑埌平野の片隅で、

棒りキをがヌっず眺めおいた時間だったのかもしれたせん。

䜕かを手に入れなくおもいい。

䜕かが起きなくおもいい。

ただそこにいお、

流れおいくものを芋る。

・・・

そう考えるず、

僕は小孊生の頃から、

悟りの修行をしおいたこずになりたす。

たあ、

その割には珟圚、

颚俗店長やっおたすけどね。笑

でもよく考えたら、

お坊さんが寺で煩悩を眺めお、

僕は20幎以䞊、

䞭掲で人間の煩悩を眺めおいる。

・・・

修行堎所が、

堀から䞭掲に倉わっただけなのかもしれたせん。

知らんけど 笑


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