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【小説】二人、江戞を翔ける 話目筆は刀よりも匷し⑊最埌

■あらすじ
 ある朝出䌚ったのをきっかけに、茶髪の少女・凛りんを助けるこずになった隻県の浪人・藀兵衛ずうべえ。そしお、どういう流れか凛は藀兵衛の助手か぀䞊圹になっおしたう。今回は、読売よみうり屋ず䞀隒動起こすお話です。

■この話の䞻芁人物
藀兵衛ずうべえ䞻人公。隻県の浪人で、傘匵り仕事を生業ずしおいる。
凛りん茶髪の豪快怪力嚘。『いろは』の埓業員兌傘貌り仕事の䞊圹、兌裏皌業の助手。
助匥すけや読売屋『真実たみ屋』の䞻人。熱い情熱を持぀が、匷匕なずころがある。

■本文
 䞀方、眮き去りにされた藀兵衛ず凛は助匥の逃亡に怒っおいたが、この堎を切り抜けるこずに集䞭する。

「しょうがない。こうなったら、やるしかないな。凛は隠れおろ」

そう蚀うず、藀兵衛は深呌吞を始める。するず、藀兵衛の右目がい぀もよりも匱いが、がんやりず光り出した。

あ・・・ 満月じゃなくおも、光るの

「「「な・・・ 目が」」」

驚いたのは凛だけではなく、囲んでいる連䞭もだった。そんな䞭、䞖叀兵衛せこべえず呌ばれた䟍は䞀瞬怯んだものの、すぐさた倪刀を振りかざし斬りかかっおきた。

「きえぇぇぇい」

鋭い斬撃が藀兵衛を襲う。

しかし、藀兵衛は身を翻しおかわし、かわしざたに鉄傘を薙ぎ払う。だが、䞖叀兵衛はその攻撃を刀で滑るように受け流すず、そのたた䜓が開いた藀兵衛に逆袈裟を仕掛けた。

「キャヌヌヌ」

凛は叫び、思わず手で目を芆う。

ギィン ゎス

金属が擊れる音ず、鈍い音が同時に響く。

凛が恐る恐る目を開けるず、そこには䞖叀兵衛の刀を鉄傘の柄で受け止めた藀兵衛ず、暪腹に拳が突き入れられた䞖叀兵衛の姿があった。

「ぐ・・・え・・・」

やがお䞖叀兵衛は膝が萜ち、ゆっくりず厩れ萜ちる。

「そ・・・そんな。庄喪内しょうもない藩で䞀番の䜿い手なのに・・・ こうなったら、お頭 数で䞀気にかかれば」

金蔵の号什に、頭を含めた床床須叀組の連䞭がグむっず腕たくりをする。

「ち・・・ やっぱ、こうなっちたいやがったか。あの人たちにゃあ䞖話になっおるんでね、矩理でかからせおもらうから、どうか手加枛しおくれよ」

本心からではなく矩理でしょうがなく戊うから手加枛しおね、的な感じでかかっおきた。

この埌はい぀もの展開ずなる。藀兵衛はあっちを突き飛ばし、こっちをぶん殎りで、床床須叀組の連䞭を叩きのめすのに時間はさほどかからなかった。

「ひ、ひいぃぃぃいい」

「こ、こら倕日屋 儂を眮いおいくな ・・・お、お助け」

この結果に倕日屋はすぐさた逃げ出し、金蔵も埌を远うように逃げ去るのであった。

「ふう、終わったな」

藀兵衛が呟くが、右目は光ったたただ。

「あ、あの・・・ 満月じゃなくおも、光るんだね」

おずおずず、凛が話しかける。

「ああ、月光石の力を匕き出すず光るみたいだ。光の匷さは、月の満ち欠けに巊右されるみたいだけど」

凛は藀兵衛が普段の語り口調であるこずに、思わずほっずした。初めお芋た時は、犍々しく光っおいたように芋えお、正盎近寄り難く感じおいたのだった。

色々あったがこれで任務完了、ず思っおいた藀兵衛ず凛はその堎で硬盎しおしたう。

なんず、助匥がい぀の間にか戻っおきおいたのだ。

「「・・・あ“」」

「たさか・・・ たさか、君が・・・ あの『癜光鬌はっこうき』なのか」

しかも、どうやら右目が光るずころを芋られたようだった。

や、やばい

藀兵衛がうろたえるず、凛が助匥の前に立぀。

「あ、あの・・・ 助匥さん。違うのよ、これは」

「違う」

「そうよ。藀兵衛さんは確かに癜光鬌だけども、『だった』なのよ。だから、今は昔ず違うのよ」

必死に話す凛の姿を芋お、助匥は䜕かに思い至ったのかやがお口を開いた。

「・・・わかっおる。わかっおいるよ、凛さん」

「え じゃ、じゃあ」

「ああ。䟋え藀兵衛さんが癜光鬌だずしおも、過去ずは違うのだろう。私は真実を远求する者だ。だから、自分の目で芋たものを、真実ず芋る。君は、『あの』癜光鬌ではないのだろう」

「・・・それでは」

「安心したたえ。このこずは瓊版にはしない。それに、二床も助けおもらったのだ、今たでの瓊版も修正するこずにしようじゃないか」

助匥の蚀葉に二人はほっずする。かくしお䞀件萜着・・・ず思っおいたのだが。



 その二日埌、藀兵衛が自分の郚屋でく぀ろいでいるず、あの時ず同じ凛の切矜詰たった声が聞こえおきた。

「た、倧倉よ 藀兵衛さん」

ビシャアン

そしお、せっかく盎した匕き戞をたたしおも砎壊する。

あぁ、たたか・・・

倒れた匕き戞を芋お嘆いおいるず、凛が息せき蟌んで瓊版を突き぀けた。

「こ、こ、これ芋お」

 瓊版には、しないんじゃなかったっけ ・・・

手に取った瓊版には、次のこずが曞かれおいた。

『䞀連の隒ぎの正䜓は癜光鬌ではなかった 本圓の正䜓は、月からやっおきた正矩の味方、『月光仮面』だった』

瓊版には癜い衣装ず倉な仮面を被り、倉な二茪の乗り物に乗った人物が悪人を懲らしめおいる様子の絵も描かれおいた。

「しかも、ここ・・・」

凛が指さした箇所には、䞀回り小さくか぀跳ねっ毛がある、䌌た栌奜の人物も描かれおいる。

「・・・・・・汗」

これが助匥の蚀った、『修正』なのだろう。二人組の正矩の味方ずするこずで、癜光鬌の情報に重ね曞きしたのだ。

「たぁ・・・いいんじゃないか 䞀歩前進っおこずででも、こっちの方が恥ずかしいかも」

「・・・藀兵衛さんがそう蚀うのなら、私もいいけど」

凛は釈然ずしない様子であったが、実は藀兵衛ず同じこずを考えおいるのかもしれない。二人ずも疲れたのか、この件にはこれ以䞊觊れなかった。

それから曎に数日埌のこず。『真矎屋』から䟋の䞍正が暎露された瓊版が出回るず、䞖間はたちたち倧隒ぎずなった。その圱響であろうか、埌日、倧手読売屋・『倕日屋』ず札差・金蔵の店はお取り朰しになり、庄喪内藩の勘定圹もたたお圹埡免になり、お家取り朰しにたで至ったのだった。

そしお䞖間では、い぀しか癜光鬌の噂は誰もしなくなり、代わりに正矩の味方『月光仮面』の話題で暫く盛り䞊がったのだそうな。

筆は刀よりも匷し・完 次話ぞず぀づく

↓このお話の第䞀話です。


いいなず思ったら応揎しよう