設備BIMをAIで実写化してみた。正直、すごい。でも、そのまま使うのは少し危ない
先日の記事で、Rebroの画像をAIで実写化してみた話を書きました。
モデルだけを見せるより、実際の材料や空間に近い状態で見せたほうが、設備BIMを知らない人にも規模感が伝わりやすい。
画像ができたときは、私自身も、
「お、これは営業資料や説明資料に使えるかもしれない」
と思いました。
ただ、顧客に見せる前に社内で試してみたり、元の画像と細かく見比べたりするうちに、便利な部分と少し危ない部分が見えてきました。
今回はその続きです。

「機械室って、実際はこういう感じなんですね!」
いきなり顧客に見せるのは少し怖かったので、まず社内の営業担当者に見てもらいました。
Rebroの元画像と、AIで実写化した画像を並べて、どのように見えるかを話しながら確認してみました。
そのとき、営業担当者から出たのが、
「機械室って、実際はこういう感じなんですね!」
という言葉でした。
この一言は、かなり印象に残りました。
Rebroを普段使っている人なら、モデルを見ただけでも、完成後の状態をある程度想像できます。
でも、BIMを使わない人にとっては少し違います。
配管やダクトの形は見えても、
「実際にはどれくらいの大きさなのか」
「完成すると、どんな空間になるのか」
までは想像しにくいことがあります。
AIで実写化すると、ダクトが金属らしくなり、配管には保温材が付き、コンクリートや鉄骨にも実際に近い質感が加わります。
営業担当者の反応からも、モデルだけでは伝わりにくかった空間の雰囲気を、説明しやすくする効果はありそうだと感じました。
もちろん、これは社内の一人に確認した結果です。
これだけで「誰にでも伝わる」「顧客にも効果がある」とまでは言えません。
それでも、説明の入口として使える可能性は確認できました。

リアル。でも、正しいとは限らない
営業担当者の反応が良かったからこそ、
「このまま顧客に見せても大丈夫だろうか」
という点は、もう少し慎重に確認する必要があると思いました。
最初は全体の雰囲気ばかり見ていました。
ところが、配管やダクトを一つずつ確認すると、元の画像と違うところが見つかりました。
配管やダクトに違う色が付いていたり、継手や分岐の形が変わっていたり、元の画像にはなかったものが追加されていたりします。
平面図を実写化したときには、AIが勝手に立体空間として解釈したこともありました。
指示を細かく修正すれば、ある程度は改善できます。
ただし、元のモデルと完全に同じ状態を保つのは難しい。
ここで改めて感じたのは、AI実写化は「Rebroモデルをそのままリアルにする機能」ではないということです。
AIが画像を見て、
「たぶん、こういう空間だろう」
と解釈し、新しい画像を作っています。
そのため、見た目がリアルでも、技術的に正しいとは限りません。

使えるのは「説明」。使わないのは「判断」
今のところ、営業資料や提案資料には使える可能性があると思っています。
BIMを知らない人に空間のイメージを伝えたり、打ち合わせの最初に完成後の雰囲気を共有したりする使い方です。
社内の営業担当者に説明したときのように、設備BIMを見るための入口として使うイメージです。
一方で、施工検討には使えません。
配管やダクトの位置、寸法、干渉、数量を確認する資料として使うのも危険です。
設計意図を説明するときも、AI画像だけを見せるのではなく、必ずRebroの原画像と一緒に見せる必要があります。
今の時点での線引きは、こんな感じです。
営業・提案資料には使える可能性がある。
関係者へのイメージ説明にも使える。
施工判断や数量確認には使わない。
まだ顧客に見せた結果まで確認できていないため、「営業資料として効果がある」と断定はできません。
ただ、社内で説明した限りでは、話を始めるための資料としては手応えがありました。

先に、使い方のルールを決める
業務で使うなら、画像には「AI生成イメージ」と書いておく。
Rebroの原画像も残し、できれば一緒に見せる。
顧客に見せる前に、配管、ダクト、機器、構造物が変わっていないか、人が確認する。
そして、技術的な判断には使わない。
AIを使うからといって、人の確認がなくなるわけではありません。
むしろ、
「どこを人が確認するのか」
「どこまでを説明用として使うのか」
を先に決めておく必要があります。
新しい技術は、使えるか使えないかだけで判断しがちです。
でも実際には、
「どこまでなら使えるのか」
「どこから先は使わないのか」
を決めるほうが大事だと思います。
AI実写化は、正確な施工資料を作るものではありません。
ただ、設備BIMと、それを見る人の理解との距離を縮める道具としては、十分に使える可能性があります。
営業担当者の、
「機械室って、実際はこういう感じなんですね!」
という言葉は、その可能性を感じた瞬間でした。
皆さんは、AIが作ったものを仕事で使うとき、どこまで人が確認していますか。
「文章はそのまま使う」
「画像は必ず元データと見比べる」
「社外に出すものだけ確認する」
など、自分なりに決めているルールや、実際に失敗した経験があれば、ぜひコメントで教えてください。
今後も、実際にAIを使ってみて分かった「使えるところ」と「気をつけたいところ」を、正直にまとめていきます。
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