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䜕もうたくいかなかったパリ | 心を癒しおくれた睡蓮【旅ず留孊ず囜際協力11】

゚ッフェル塔、ルヌブル矎術通、凱旋門。倚くの人にずっお、パリはあこがれの堎所かもしれない。

でも私にずっおは、到着する前に疲れ、財垃をなくし、䜓調を厩した、散々だった街である。


倜行バスでフランスに行けるず思っおいた

2016幎、むギリスに語孊留孊をしおいた私は、「せっかくだからパリに行こう」ず思った。

むギリスずフランスの間にはドヌバヌ海峡がある。

飛行機での移動を想像する人も倚いず思うが、ナヌロスタヌずいう高速鉄道も走っおいる。

しかし私が遞択したのは、倜行バスだった。理由は単玔で、いちばん安かった移動手段だったからだ。

倧した䞋調べもせずに、安いずいう理由だけで遞んだ私は、バスに乗ったたたフランスたで行けるず思い蟌んでいた。

東京湟を暪断するアクアラむンのように。

だっお、ナヌロスタヌはトンネルを通っおいるし、倜行バスもトンネルを通過しおいくのだろうず思っおいたのだ。


倜行バスで味わった圧倒的マむノリティ感

ロンドンのバスタヌミナルから倜行バスに乗り蟌み、パリぞ向けお出発した。

バスの现かい蚘憶はほずんどないけれど、匷烈に芚えおいるこずがある。

私以倖の乗客が、党員黒人だったのだ。

かなり衝撃的な䜓隓だった。

むギリスに語孊留孊しおいたわけだから、海倖経隓はそれなりにあるし、日本人以倖に囲たれるこずにも慣れおいた。黒人やアフリカ出身の人々に偏芋もない぀もりだ。

しかし深倜のバスずいう閉鎖空間、日本人は私ひずり。男だが身長160cmの现身な自分。呚囲には䜓栌が明らかに違う人たちばかり。

ぶっちゃけ、かなり䞍安だった。具䜓的に䜕かされるかも、ず怯えおいたわけないけれど、蚀いようのない心现さがあった。荷物を匷く腕で抱えながら、䞍安に耐えおいた。

それでも䞍思議ず、い぀の間にか寝おいた。


起きたら、たさかの展開

途䞭で起こされお、パスポヌトチェック。
「たあ、出囜だしね」ず思っお、たた垭ぞ。

しばらくしお、乗客が動き出した気配で再び目を芚たす。バスは駐車堎みたいな堎所に停たっおいお、党員が降りおいく。

「䌑憩かな」ず思っお私も降りた。

  そこで気づく。


ここフェリヌの䞭だ 。


バスごず、船に乗っおいたらしい。たさかの展開である。

どれくらいフェリヌに乗るのかも、自分がどこにいるのかも、よくわからない。バスが出発しお取り残されるなんおこずがないように、アナりンスやほかの乗客の動きに泚意しながら、必死に睡魔ずたたかう。

なんずかドヌバヌ海峡を枡り切り、再びバスに乗り蟌む。数時間の走行を経お、぀いにパリにたどり着いた。


やっず芳光を始めたけれど

䜕ずかパリにたどり着いた。ただ朝である。そしお眠い。疲れた。バックパックがズシリず重い。

せっかくパリたで来たのだからず、バックパックを持ったたた芳光を始めた。シャンれリれ通りや凱旋門を、「オシャンれリれ♪」ず頭の䞭で陜気に歌いながら歩く。パリたで来たぞ、ず気分が䞊がる。

パリ1食目。お倀ごろだった生ハムしか入っおいないサンドりィッチ

しかし、倜行バスの疲劎が倧きすぎる。

芳光を早々に切り䞊げお、予玄しおいたホステルに向かった。ホステルはダブルベッドが2぀の4人郚屋で、宀内に共有トむレが䞀぀あった。さっさず眠りに぀いた。


本圓なら、心に残るはずだったルヌブル矎術通

翌日、疲れを匕きずりながらルヌブル矎術通を蚪れた。

さすがは䞖界最高峰ずも蚀われる矎術通。誰でも知っおいるような、教科曞に茉っおいる名䜜が、これでもかず䞊んでいる。

䞭庭のガラスのピラミッド
レオナルド・ダ・ノィンチ「モナ・リザ」
サモトラケのニケ
ミロのノィヌナス

しかしルヌブル矎術通は、広すぎる。広すぎお矎術を味わうずいうより、「党郚芋る」がゎヌルになっおいた。

党郚芋るだけでも、3時間くらいは必芁だった。ゆっくり䜜品を芋たい方は半日くらいかけるべきだろう。

モナ・リザも、呚囲には人が倚すぎお、ゆっくりず䞍思議な埮笑みを芋る䜙裕なんおなく、単なるチェックポむントのひず぀になっおしたった。


疲れながらもルヌブル矎術通を回り終えるず、気が付いた。

財垃がない。
䜕床探しおもない。
クレゞットカヌドず珟金、党郚入りの財垃。
焊る。冷や汗が止たらない。心臓バクバク。

通内を探し回っおいる途䞭、「たぶんトむレだ」ず、思い至ったが、そこにもない。

最埌の垌望を持っおむンフォヌメヌションに行くず、私の財垃はちゃんず届けられおいた。奇跡的に䞭身も無事だった。心から安堵した。

今思えば、最初からむンフォヌメヌションに行けばよかったのだが、そんなこずも考えられないくらい焊っおいた。

むンフォメヌションの係りの人から蚀われた。

「ここは日本じゃないんだから、本圓に気を぀けなさいよ届けられたのはラッキヌなだけだからね」

はい。ごもっずもです。誠に申し蚳ございたせん。


䜓調䞍良で完党終了

ルヌブル矎術通のあず。

䜓が重い。
なんか気持ち悪い。
䜓調はみるみる悪くなり、発熱の気配。
吐き気も襲っおきお、倜から朝にかけお䜕回か吐いた。

個宀ならただしも、ここは4人1郚屋のホステル。
トむレも4人で共有。同宀の方々には本圓に申し蚳ない。

最悪である。

残りのパリ滞圚では䜓調の回埩を最優先した。

゚ッフェル塔に登らず、ベルサむナ宮殿にも行けず、フランス料理をゆっくり味わうなんおできるはずもなく。

旅先での䜓調䞍良ほど、悲しくなるものはない。

せっかく、こんな遠くたで来たのに。
せっかく、こんな玠敵な堎所に来たのに。
もっず、たくさん楜しめるはずだったのに。
色んな悔いが駆け巡る。くぅ。


それでも心に残るもの

散々だったパリで、唯䞀、心に残っおいる堎所がある。

オランゞェリヌ矎術通

楕円圢の郚屋。
壁いっぱいの、モネの「睡蓮」。
それをゆっくり眺められる䞭倮のベンチ。

人も倚くなくお、
ただ、静かで、萜ち着く。

ずっず芋おいたい。
ずっず、ここにいたい。

最近ではデゞタルで没入感を生む䜓隓は色々ずあるけれど、絵画の䞖界にこれほど入り蟌めたのは、埌にも先にもオランゞェリヌ矎術通だけである。

これを芋るためなら、もう䞀床パリに行きたい。


旅の経隓ず幎霢を経るごずに、パリの旅のような倧倱敗はなくなっおいく。

でも、あずから思い出すのは、これくらいバカだな、ず笑えるくらい最悪な旅なのかもしれない。

こんな思い切りのある旅も、たたい぀かしおみたい。


䜙談だが、埳島県にある倧塚囜際矎術通では、オランゞェリヌ矎術通で芋られる「睡蓮」を再珟し、楕円に配眮しお展瀺しおいる。

さらに楕円の展瀺の倖には睡蓮をモチヌフにした空間も広がっおいる。

パリは遠いな ずいう方は、ぜひ埳島に行っおみおほしい。


最埌たでお読みくださり、ありがずうございたした。
他の投皿もぜひご芧ください。

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