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#6 中国に着いた翌日、私が最初に向かった場所

中国に到着した翌日。
夫はいつも通り出勤していった。
私はというと、まだ右も左も分からない状態だった。
中国語は話せない。
知り合いもいない。
夫の会社には日本人駐在員が夫を含めて2人しかおらず、もう一人の方は単身赴任。
子育てのこと、買い物のこと、病院のこと。
誰に聞けばいいのかも分からなかった。

そんな中、まず向かったのが、日本で事前に調べていた青島日本人会の事務所だった。
幸い、マンションから徒歩で行ける場所にあった。
4歳の娘と抱っこ紐の中の息子を連れて、親子3人で出発した。
守衛さんがいるゲートを抜けて、
初めて3人で外に出た。
読めない看板のお店、
聞き取れない中国語、
ベビーカーが使いにくそうな凸凹の道。

事務所は大きなホテルの一室にあった。
慣れない街の空気感に圧倒されながら、
少し緊張しながら扉を開けると、
そこには若い中国人女性のスタッフさんが一人。
「こんにちは〜」
久しぶりに聞く日本語。
今思うと少し大げさかもしれないけれど、その瞬間とても安心したのを覚えている。
夫以外で日本語を話せる相手がいなかった私は、聞きたかったことを次々に質問した。
幼稚園のこと。
病院のこと。
スーパーのこと。
日本人会の活動のこと。
スタッフさんは全部を知っているわけではなかったと思う。
それでも一つひとつ丁寧に、一生懸命答えてくれた。
その姿が本当にありがたかった。

話を聞いたあと、事務所を後にして教えてもらったイオンへ向かった。
まずは食料品や生活用品を見てみようと思ったのだ。
ホテルから少し歩くとすぐにイオンの見慣れた看板が目に入った。
日本のものも手に入るかもしれない。
知ってるお店も入っているかもしれない。
気持ちが昂っていった。

裸足で連れ出すと靴下履かせろといつも誰かに怒られた

異国の地で初めて入るスーパー。
賑やかな店内の喧騒の中にふと耳に飛び込んできた言葉があった。
日本語だった。
見ると、小さな子どもを連れた親子が買い物をしている。
その瞬間、私はほとんど反射的に声を掛けていた。

「あの、日本人の方ですか?」

中国生活2日目。
知らない土地で初めて自分から話しかけた相手は、日本人のお母さんだった。

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