【中欧旅行記】オーストリア・ウィーン|ハプスブルクの栄華と芸術、食文化に触れる街歩き
📌 この記事のポイント
•クリムトの『接吻』をこの目で見る感動。未完の作品『花嫁』から想像力を掻き立てられる体験
•ハプスブルク家の圧倒的な権力と影響力を肌で感じる、壮大な宮殿と歴史ある街並み
•本場のシュニッツェルやタッフェルシュピッツなど、ウィーンならではの食文化を満喫
セマナサンタ(Semana Santa)の連休を利用した中欧旅行。
ブダペストの美しい夜景とグルメに感動した後は、電車に揺られてオーストリアの首都・ウィーンへやってきました。
音楽の都であり、かつてヨーロッパを支配したハプスブルク家の栄華が色濃く残るこの街。
歴史、芸術、そして食文化をたっぷりと味わった充実の滞在記録を、自分の思い出として残しておきたいと思います。
ハンガリー・ブダペスト編のNoteはこちらから。
1日目:ウィーン満喫、ハプスブルクの栄華と芸術・食文化に触れた充実の街歩き
クリムトの傑作に出会う、ベルヴェデーレ宮殿
まず訪れたのはベルヴェデーレ宮殿(Belvedere Palace / Schloss Belvedere)。
美しい庭園と荘厳な建物に囲まれた中で、美術館としても非常に充実していました。
中でも、グスタフ・クリムトの『接吻(The Kiss / Der Kuss)』は今回の観光のお目当てであり、特に印象的な作品でした。
(世界史や美術に精通している訳ではありませんが、観光前に初めて知って、興味を持っていた作品でした。)
実際にこの目で見ることができたことが嬉しく、当日一番のハイライトとなりました。
金箔をふんだんに使った装飾的な画面の中で、男性の服は幾何学的・直線的なデザイン、女性の服は花や曲線で彩られており、二つの対照的な美しさが絡み合うように描かれています。
崖の端に立ちながら抱き合う二人の姿は、危うさと愛の永遠性が同居しているようで、ただ「美しい」という言葉では収まらない、深い余韻を残す作品でした。

また、『花嫁(The Bride / Die Braut)』は未完の作品でありながら、だからこその想像力を掻き立てられました。
画面には複数の女性の姿が絡み合うように描かれており、性的な欲望や生命の連鎖を感じさせる、官能的な世界観が漂っています。
未完であるがゆえに「この先どう描かれるはずだったのか」と自然と想像が広がり、妻と一緒にメッセージ性や作品の特徴について話し合う時間も楽しかったです。
完成していないからこそ、見る者の想像力を刺激する作品だと感じました。

『ユディトI(Judith I)』は、旧約聖書に登場する女性・ユディトを描いた作品。
敵将ホロフェルネスの首を手に、半ば恍惚とした表情で立つ彼女の姿は、「強さ」と「魅惑」が同居する圧倒的な存在感を放っていました。
やや残酷さを感じさせる表現でありながら、見る者を引き込む妖艶な美しさがあり、
その迫力にしばらく目が離せませんでした。
金箔の輝きと官能的な表現が融合したクリムトの作品群は、一度見たら忘れられない強烈な印象を残してくれます。

シェーンブルン宮殿とイースターマーケット
続いてシェーンブルン宮殿(Schönbrunn Palace / Schloss Schönbrunn)へ。
ここはハプスブルク家の夏の離宮であり、
ユネスコ世界遺産にも登録されているオーストリアを代表する文化遺産の一つ。
広大で手入れの行き届いた庭園と豪華な宮殿は圧巻でした。


また、イースターマーケットが開催されており、色とりどりの装飾や屋台を楽しむことができました。
妻が気に入ったイースターエッグを購入できたのも良い思い出になりました。


その後は街中へ戻り、ウィーン国立歌劇場(Vienna State Opera / Wiener Staatsoper)の前を通過。
中には入らなかったものの、その外観の豪華さから、ウィーンが音楽の都であることを改めて感じました。
いつか、本場の音楽を鑑賞してみたいなぁ。

本場のシュニッツェルと旧市街散策
昼食はSchnitzel Oneというレストランで本場のシュニッツェルを堪能。
ウィーナーシュニッツェル(Wiener Schnitzel)は本来子牛肉で作られるのが特徴で、サクサクの衣とジューシーな肉がとても美味しく、思わずどんどん食べ進めてしまいました。
付け合わせのポテトサラダは少し酸味があり、さっぱりとしていて相性抜群でした。


午後は旧市街の散策へ。
まず訪れたシュテファン大聖堂(St. Stephen's Cathedral / Domkirche St. Stephan)は、その高さと荘厳さに圧倒される存在感で、今回の旅の中でも特に印象に残る場所となりました。


ペーター教会(St. Peter's Catholic Church / Peterskirche)やペスト記念柱(Plague Column / Wiener Pestsäule)の前も通りながら、歴史ある街並みを楽しみました。


ウィーンのカフェ文化とハプスブルク家の歴史
少し休憩したくなり、カフェに向かうことに。
カフェに入る前には、ウィーン市内のイースターマーケットを2か所巡りました。
たくさんのイースターエッグやうさぎの飾り、置物が並び、見ているだけでも楽しい空間。
午前中とはまた違った種類のイースターエッグを購入し、妻も喜んでくれたのが嬉しかったです。


その後、Café Royalでザッハトルテ(Sachertorte)とオーストリア風アメリカーノ(Verlängerter)を注文。
ザッハトルテはとても甘く、コーヒーはしっかりと苦味があり、その対比が印象的でした。(ザッハトルテは私にとっては甘すぎました・・・)
ウィーンといえばカフェ文化。現地の文化を感じながら、ほっと一息つきました。

続いて訪れたシシィ博物館(Sisi Museum)は、残念ながら満席で入場できませんでした。
それでも、オーストリア皇后エリザベート(愛称シシィ)の存在は街の至る所で感じることができました。
彼女はその美貌と波乱に満ちた人生から「悲劇のヒロイン」として今なお多くの人々に愛されている人物であり、その人気の高さを実感しました。

その後はホーフブルク王宮(Hofburg Palace / Hofburg)周辺を散策。
広大な敷地と壮大な建築群から、ハプスブルク家の圧倒的な権力と影響力を感じました。
ハプスブルク家は約650年にわたりヨーロッパを支配した名門で、「戦いは他者に任せよ、幸いなるオーストリアよ、汝は結婚せよ」という言葉の通り、
戦争ではなく婚姻によって領土を広げ、最盛期には「日の沈まない帝国」を築いたことで知られています。
さらにマリア・テレジア広場(Maria-Theresien-Platz)にも立ち寄りました。
彼女は16人もの子どもをもうけ、その結婚を通じて勢力を拡大した人物であり、そのスケールの大きさに驚かされました。

時間に余裕があったためカールス教会(St. Charles's Church / Karlskirche)にも立ち寄りました。
教会の外では路上ライブが行われており、女性の高く力強い歌声が広場に響き渡り、とても印象的でした。

帰り道にはANKERというチェーンのパン屋さんで翌日の朝食用のパンを購入。
こうした現地に根ざしたお店での買い物も旅の楽しさの一つだと感じます。
今回の旅、最大のグルメハイライト。オーストリア伝統料理の夜
夕食はGasthaus Pöschlというレストランでオーストリアの伝統料理を堪能。


この夜の食事こそが今回のウィーン滞在で最も印象に残ったグルメ体験でした。
牛グヤーシュ(Beef Goulash / Rindsgulasch)
濃厚なソースで牛肉をじっくり煮込んだ、ウィーンを代表する煮込み料理。
ハンガリーのグヤーシュとは異なり、より優しく深みのある味わいで、肉がほろほろと崩れるほど柔らかかったです。
スープ仕立てのハンガリー版と比べ、こちらはしっかりとした煮込み料理として仕上がっており、
どちらも美味しいけれど、また違った魅力がありました。

タッフェルシュピッツ(Tafelspitz)
これが今回のウィーン滞在で、一番感動した料理です。
皇帝フランツ・ヨゼフ1世が愛したとされる、牛肉の煮込み料理の最高峰。
丁寧に茹でられた牛肉は驚くほど柔らかく、西洋わさびやリンゴのソースと一緒に食べるのが伝統的なスタイルです。
付け合わせも充実しており、ボリューム満点。
どこか懐かしさを感じる、上品で深みのある味わいで、「これがウィーンの味か」と感じた一皿でした。
お酒も充実していました。

グリューナー・フェルトリーナー(Grüner Veltliner)はオーストリアを代表する白ワインで、
フレッシュでスパイシーな風味が、お肉料理の脂をさっぱりとさせてくれます。

ヴァイス・ゲシュプリッツ(Weiss gespritzt)は
白ワインを炭酸水で割った、ウィーンで非常にポピュラーな飲み物。
アルコール度数が抑えられ、喉越しが良いので食事によく合います。
ウィーンのローカルな飲み方を体験できたのも嬉しかったです。

一日を通して、ウィーンの歴史、芸術、食文化を存分に味わうことができました。
ハプスブルク家の栄華とともに築かれたこの街の奥深さを実感しながら、非常に充実した一日となりました。
2日目:朝ランから始まり、絵本のようなチェスキー・クルムロフへ
爽やかなウィーンの朝ランニング
2日目は6時半に起床し、朝のランニングからスタート。
今週はすでに練習メニューをこなしていたため本来は走る必要はなかったのですが、せっかくウィーンにいるので朝の街並みを見たいと思い、走りに出ることにしました。
昨日は訪れていなかった
国会議事堂(Austrian Parliament Building / Parlament)や市庁舎(Vienna City Hall / Wiener Rathaus)を目指し、最後はシュテファン大聖堂に向かう約9kmのコース。
朝のウィーンはとても爽やかで、清々しい気持ちで一日を始めることができました。



ホテルに戻ってからはシャワーを浴び、昨日購入しておいたパンで朝食。
妻と一緒にバター・ラウゲンクロワッサン(Butter Laugen Croissant)、ブリオッシュ・キプフェル(Brioche Kipferl)、アップフェルタッシャール(Apfeltascherl)を分けて食べました。


ホテルの無料コーヒーでカプチーノもいただき、改めてスイッチを入れることができました。
ウィーンでの滞在は、ハプスブルク家の歴史の重みと、クリムトをはじめとする芸術の息吹、そして洗練された食文化に触れる、本当に濃密な時間でした。
✅ 今回の旅で感じたこと、まとめ
•クリムトの『接吻』を間近で見る感動は格別。芸術の都ウィーンの奥深さを肌で感じた
•タッフェルシュピッツと牛グヤーシュは、今回の旅で最も印象に残ったグルメ。ウィーンに来たら絶対に食べてほしい一皿
•ハプスブルク家の歴史が街の至る所に息づいており、歩いているだけでタイムスリップしたような感覚に
この後は、絵本のような街並みが広がるチェコの世界遺産、
チェスキー・クルムロフへと向かいました。
引き続き、中欧旅行記をお楽しみに!
ウィーン、その歴史と芸術の香りに魅了された、忘れられない街になりました。
