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時々刻々を受け入れる「器」¦谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館

こんにちは

時間が少しだけ空きましたが、いま自主設計の空家再生工事が始まっていて、そちらに時間を費やしている状況です。
現在も工事が進行中ですので、どこかしらのタイミングでnoteに綴っていこと思っています。

空家再生中

では、今回は金沢で訪ねた建築のお話をしていこうと思います。

お時間があるときにのぞいてもらえると嬉しいです。


|谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館

金沢で訪ねた内の一つが「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」
まずは、この美術館について触れていこうと思います。

「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」は建築家 谷口吉生氏が生前に手掛けた建築です。
そもそも谷口吉生氏の父で同じく建築家 谷口吉郎氏が石川県金沢市のご出身で住居の跡地に建設されました。

吉郎氏は金沢育ちの建築家で、東宮御所の設計やその他建築界での数々の功績を認められて文化勲章を受章するとともに、金沢の景観まちづくりにも尽力した人物です。吉生氏は世界で活躍する一方で、金沢に鈴木大拙館などの設計を通して、金沢の新たな魅力を創出しています。また吉生氏は幼少期、金沢に疎開した経験があり、祖父と父から金沢の文化を教えられて育ったと語っています。このように「金沢が育み、金沢を育てた」建築家親子の建築思想を伝えていきます。

谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館HPより引用

見どころの一つとしては、吉郎氏が設計した迎賓館赤坂離宮 和風別館「游心亭(ゆうしんてい)」の広間と茶室が再現された常設展示室です。

「游心亭」広間
「游心亭」茶室

広間から外に目を向けると、吉生氏の代名詞の一つ「水庭(みずにわ)」が広がり、水面の先にある犀川(さいがわ)の自然が借景されています。
父・吉郎氏が生まれ育った金沢の風景を息子・吉生氏によってモダンで洗練された建築でまとめ、内部に父の伝統的な和の意匠が作りあげられています。

金沢建築館では日本の建築界に大きな影響を与えた谷口親子の建築共演を体感できる貴重なスポットではないかと思います。

「游心亭」広間と水庭

金沢建築館の近くには「にし茶屋街」があります。
そこは「ひがし茶屋街」と「主計町(かずえまち)茶屋街」に並ぶ金沢三茶屋街のひとつと言われています。
江戸時代の面影を残す出格子と石畳の街並みは情緒あふれる花街としての歴史を持ち、現在も多くの芸妓さんが活躍しています。

にし茶屋街

近代建築と伝統的な建築群があるエリアを体験しながら散策するのも良いかもしれませんね。


|どこか日本らしさを感じる

それではここからは
ボクが体験した金沢建築館についてツラツラ綴ってまいります。

これまで谷口建築を綴った記事では外(自然)で起こる現象を受け入れる「器」のような建築ではないか、そしてその上で現代建築でありながらどこか日本的な特徴を感じさせる空間が展開されている、という印象をお話してきました。

アプローチ

ここ「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」は他の谷口建築に比べると規模も抑えられていて、そこまで複雑ではありませんが同様な特徴を持った建築だと思います。

エントランスホール
外と中を結ぶ

エントランスホール、和室から見る水の庭、そのどれもが縁側的な空間であり、「器」として具現化されている場所ではないでしょうか。
もう少し言うとすれば、そこは外と中を結び、どちらとも言えない中間で、曖昧な場所に日本っぽさを感じさせてくれます。

開口部越しに過ごすのもいい

例えば、谷口建築の大きな特徴の一つである水盤の庭、静寂の中で広がる水面を眺めているだけでも気持ちが良いです。

ただ、ボクが訪ねた時は雨が降り始めていて、水盤に無数の水紋が現れ、通常が「静」の状態なだけに突如の「動」の出現に屋内もなんだか躍動感をもたらしているかのような印象にさせてくれます。

雨が降ったからこそ
生まれる水紋
現象は意図されていない

意図的に建築が、人が、自然をコントロールすることなく日々、時々刻々、一つ一つ起こる現象を、自然との関係性を受け入れるような空間づくりに日本らしさと谷口建築の「器」的な特徴が表れていると感じています。

格子のベンチ、スダレ、水庭、植樹、街並み
全てが合わさった縁側的な空間

金沢には谷口吉生氏が手掛けた鈴木大拙館もあります。
歴史がある街で伝統と近代の建築を巡るのも良いかもしれません。
これから金沢に行こうと考えている方は計画の一つにしてみてはいかがでしょうか。

人も自然も流れが一つになる

ということで
この辺り失礼します。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

ではまた



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▼谷口建築

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