暮らしの森|図書館を目指す二人|モコとハヤト、ここまでの道のり
ここまで別々に見えていた物語が、
今日、ひとつの場所で交わります。
こんにちは。森の管理人こよりです。
アキラのいる森の図書館で、
今、新しい物語が動き始めています。
自動整理ロボットの『リブロ』の登場で、
森にはまた違う風が吹きはじめました。

アキラとリブロ、ハヤトとモコ、
アツコにマダム・ザマス。
それぞれの物語は、
別々の場所で動いているようで、
裏では一本に繋がっていました。
今回は、
ハヤトの冒険から、モコの探検、
そして森の図書館へ。
ここまでの道のりを、絵本のページをめくるように振り返ってみましょう。


すべての始まりは、
ハヤトが不思議な黒猫キキと出会い、
森の奥へ冒険に出かけたことでした。

何度目かの冒険の時、
モコも一緒に行くことになりました。

ハヤトにとっては、森の奥の探索。
モコにとっては、ピクニック。
初めのうちは、ハヤトとの冒険を楽しんでいたモコですが、森の奥へと進んでいくうちに、だんだん怖くなってきてしまって。
モコは、途中で帰ってしまいました。
それでも、ハヤトとの冒険は、
楽しかったのでしょう。
森に戻ったモコは、
次の日からキレイなものを見つけては、
大事そうに眺めるようになりました。
ある日、川の近くで見つけた石。
光を受けて輝いていました。
「キレイだモコ」

せっかく見つけたからには、
誰かに見せたい。
そんなモコが最初にたどり着いたのが、
森の中にできたばかりの図書館でした。

「いいもの見つけたモコーーー!!」
勢いよく中へ入っていったモコを待っていたのが、司書のアキラです。
「……シーッ。ここでは少し静かにね」
森には、それまであまりいなかったタイプの、静かで大人びた住人でした。

ここから、アキラの物語が始まります。
森の図書館は、
半年前まではボロボロの建物でした。
今にも朽ち果てそうで、
近付く人もほとんど居ない場所です。
それでも、アキラが関わるようになったことで、森の図書館は少しずつ生まれ変わっていきました。
古い建物を片付けて、本を整理して。
長い時間をかけて、ようやく図書館が形になっていきます。
その頃、ハヤトにも別の出来事が起きていました。
森の奥にあった遺跡から持ち帰ったもの。
それは、本物の宝箱でした。

ところが、木箱には鍵がかかっていて、
何度試しても開きません。
ハヤトはますます木箱に夢中になります。
そしてある夜、眠れなくてゴソゴソと箱を触っているところを、とうとう親に見つかってしまいました。
「返してきなさい!」
そう言われても、
ハヤトには返したくない理由がありました。
まだ、中身を見ていない。
モコにだって見せていない。
だから、こっそり隠しておくことにしました。
せめて一目見てから返そうと決心したのです。
ただ、遠くまで一人で行ったこと。
(本当はキキも一緒だったのですが)
知らない場所から無断で持ち帰ったこと。
そのことは、お母さんだけでなく、
お父さんにもこってり叱られました。
その後、ハヤトはしばらく、
森の奥へ行くことを禁じられました。
一方。
その頃のモコはというと。
すっかり宝探しにハマったようです。

松ぼっくりにどんぐり。
それに、きれいな石。
他の人から見れば、「それ、宝物なの?」というようなものばかり。でも、モコにとっては、どれも大切なものでした。
見つけるたびに拾って。
拾うたびに、また次の宝物を探して。
気付けば麻袋いっぱいになりました。
「モコ、持てる分だけにするザマス」
マダム・ザマスからも、そんな助言を受けました。

「いやだモコ!!」
モコは減らしませんでした。
だって、モコにとっては全部が宝物です。
「ぜんぶ、モコのだモコ」
ズルズル。
ズルズル。
その度に転がる木の実と、擦れていく袋。
そして。
麻袋はとうとう破れてしまいました。

「アツコーーー!!」
困った時のかけ込み寺、アツコの森の工房へ。
「あらあら。ずいぶん頑張った袋ね」
アツコは、モコが困った時に、
いつも助けてくれます。

今回も、破れた麻袋をカットして、
ミシンで縫い直してくれました。
しかも、ただ直すだけではありません。
アツコは、袋に負荷がかからないように、
リュックにしてくれました。
「うわぁ〜✨」

「モコ、とっても似合うわよ。ハヤトみたい」
モコはその言葉に、ぴたりと動きを止め、
それから、ぴんと背筋を伸ばしました。
「かっこいいモコ……!」
モコは震えながら大喜び。
さっそく見せに行くことにしました。

ところが。
ハヤトの家に行ってみると、
出てきたのはハヤトのお母さん。
「いらっしゃい。でも今日はね、遊べないの」
ハヤトはまだ、遊びに行くことを止められていたのです。

せっかく見せたかったのに。
モコはしゅんとしてしまいます。
でも後日、森でばったりハヤトに会いました。
「ハヤトーーー!!
見せたいものがあるモコーーー!!」
まだ落ち込んでいるハヤトをよそに、モコはぐいっと袖をつかんで、そのまま家へ連れていきました。
「おお、リュックいいじゃん」
念願叶ってモコは大喜び。

でも、ハヤトの心は他のことでいっぱいです。
ここでハヤトはモコに相談しました。
森の奥で宝箱を見つけたこと。
それが開かなくて困っていること。
「困った時は調べるモコ」
「本がいっぱいあるモコ」
「そっか!図書館か!」
こうして、ハヤトの宝箱とモコが見つけた図書館、そしてアキラの物語がひとつに繋がりました。
そして今、モコとハヤトは森の図書館に向かっている最中です。そこには、アキラとリブロが待っています。
さて、この先はいったいどうなるのでしょう。
森の物語は、いよいよ先へ進みます。
今回の始まりになった、ハヤトの冒険
(これまでのあらすじ)⬇︎
森の図書館とアキラの物語
(これまでの物語を、短く)⬇︎
