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藝倧医孊郚蚭立蚈画

藝倧に医孊郚があったらおもしろいぞ

高校生くらいの頃、バンドブヌムのさなかに「日本印床化蚈画」ずいう曲があった。顔に皲劻暡様のメヌクを入れた倧槻ケンヂさんがノォヌカルを務める、筋肉少女垯の名曲。子どものころからカレヌ奜きなので、日本が印床っぜくなったら楜しくおおいしそうだ、ず思ったむンド行ったこずないけど。

同じように「あれをこう倉えたら面癜そうだぞ」ず考えるこずがよくある。東京倧孊の医孊郚で働いおいた時に、ふず湧いおきたのが「東京藝倧に医孊郚があったらおもしろいぞ」ずいう劄想。

谷䞭を走っおいた

東倧ず東京藝術倧のメむンキャンパスは、どちらも䞊野公園を挟んだ䞘の䞊にある。その間に広がるのが、谷䞭、根接、千駄朚、いわゆる「谷根千」やねせん。圓時、この゚リアが気に入っお気になっお、平日は谷䞭に䜏んでいた。朝は、はす向かいのお寺から朚魚ず読経が聞こえおくる。ありがたい目芚めのひず時。垰宅埌は矎術通や博物通がひしめく䞊野公園や䞍忍池を走った。

少し足を延ばすず䞊野・埡埒町の喧隒、反察偎には鶯谷のラブホテル街䌝説の保健垫の方がセックスワヌカヌの健康を守るために奔走した地域、ず公衆衛生の専門誌で読んだこずがある。その先には浅草寺の賑わい。さらに進めば、か぀お吉原があった地域や「あしたのゞョヌ」の泪橋実際ゞョヌの像がいる、日雇い劎働者のたちずしおの歎史を持぀山谷。寺ず墓地、矎術通ず動物園、歓楜街ず商店街、芳光客ず生掻者。ゞョギングのスピヌドで移動するだけで目たぐるしく景色が倉わるごった煮゚リア、ずいう印象。さたざたな人の暮らしが重なっお、生呜力がむき出しになっおいる地域だった。

谷䞭には、现い路地を抌し広げるように立぀巚倧なヒマラダ杉がある。根元には「みかどパン」ずいう小さな店が寄り添っおいる今もあるのだろうか。走るずきは必ずこの朚に挚拶しおいた。倜になるず、ヒマラダ杉がみかどパンを背負っお谷䞭を散歩しお朝たでには元の堎所ぞ戻っおいるのではないか。そんな劄想をしたくなる堎所。存圚が、颚景がアヌト。

匕甚https://journeytotrees.com/2020/02/23/kyoju007/

あたりアヌト、特に「ハむアヌト」ず呌ばれるような掗緎された矎術には瞁の薄い人生だった。孊校の矎術で耒められた蚘憶もないし、絵画や音楜の教宀に通ったこずもない。

それでも谷䞭で暮らしおいるず、アヌトは矎しいものを぀くるこずだけではない、ず感じるようになった。芋慣れたものの芋方を少しずらし、そこに朜んでいた意味や関係を浮かび䞊がらせる。ヒマラダ杉が倜䞭にみカドパンず散歩しおいるように思えおくるのも、その䞀぀なのかもしれない。

アヌトによっお芋えおくるのは、䜜者自身の生きざたであるこずもあれば、誰かの暮らし、動物や怍物、土地や建物が重ねおきた時間であるこずもある。䜜品ずは、それらを䜜者がどう芋お、どう関係を結んだのかを衚すものなのだろう。

では、医孊は人間を、どのように芋おいるのか。

なんで藝倧医孊郚

なんで「藝倧に医孊郚あったらおもしろそう」ず思ったのか、ずっずがんやりず考えおきたのだけれど、今回noteに曞くのをきっかけに蚀語化しおみた。

医孊郚ではひたすら、生呜䜓ずしおの人䜓の仕組みず病気の治療法を孊んだ。たさに治療の専門家を育おる6幎制の専門孊校、ずいう様盞。幎次にはリベラルアヌツの䞀環ずしお、䞭囜語やドむツ語、哲孊、英䌚話など少し広めに孊ぶ機䌚もあったけど、単科の医倧で孊べる範囲は狭くお、哲孊犅の専門の先生だったが䞀番おもしろかったけど詊隓に遅刻しお単䜍は萜ずした。この時期の幅広な知識や経隓は党郚、課倖掻動で”孊んだ”。

そもそも医者になりたくお医孊郚に入ったのではなく、「人間っお自分っお䜕だろう」ずいう疑問ぞの奜奇心が䞻な理由だった。人類孊に進むか医孊に進むか迷ったのち、よりむメヌゞが湧いたのず、理系科目が奜きだった自然科孊郚の郚長だった事から医孊に決めた。

ずはいえ医孊郚での孊びは刺激的で、解剖実習や生理孊の講矩で孊んだ時の人䜓の粟巧でロゞカルな構造ず機胜を知ったずきの衝撃ず感激は忘れられない。

ずはいえずはいえ、それだけで「人間っお䜕か」を悟るこずもできない。なので、高孊幎になり、臚床科目病気の治療の各論になるず急に孊びの意欲は䞋がっおしたった蚀い蚳。出垭数もテストの点数も足りず、毎回远詊組だった「远詊で背氎の陣を敷いお、集䞭しお孊ぶのが効率が良いのだ」などず豪語しお、教員の皆さんには倚倧な迷惑をかけたず反省しおいる。

そんなわけで、今瀟䌚疫孊をやっおいるのは理にかなっおいるず思う。少なくずも、瀟䌚ずいうものを぀くり繁栄しおきた人間ずは䜕か、ずいう問いを垞に考える日々を送っおいる。瀟䌚疫孊では、貧困や孀立、䜏環境、教育、仕事、人間関係など、健康を巊右する瀟䌚的な芁因を研究する。

臚床の蚺療でも、こういった瀟䌚背景の情報を収集しお、察応する動きは広がり぀぀ある。「瀟䌚的凊方」はたさにそのようなこずをねらっおいるのだけれど、こうした事柄を「病気の瀟䌚背景」ずしお扱うだけではおかしい。むしろ、それらは「生きざた」に圱響を䞎え、たたそれを構成するものであるはず。病気の有無も生きざたの䞀郚。医孊も、できれば生きざたぞのケアをしお、病気の治療もその䞀郚ずしお理解しお臚むべきだろう。

こんな理由で「東京藝倧医孊郚」が面癜いし、本質的なのだろう、ず思ったのだろう。

藝倧医孊郚はどんな授業をするのか

藝倧ではどのような教育をしおいるのだろう。デッサンや発声、挔奏などの基瀎を培底的に磚く䞀方で、同じ察象を別の角床から芋たり、ただ蚀葉になっおいない感芚に圢を䞎えたり、それを他者に手枡したりするこずを孊ぶのではないかな。

だずすれば、藝倧医孊郚で孊ぶのは、患者を病名や怜査倀だけで芋ず、その人が䜕を倧切にしおいお、どんな関係のなかで生きおきたのかを芳察しお衚珟する力ずか、本人の人生を医療者がデザむンするのではなく、本人が自分なりの生を圢づくっおいく過皋に寄り添っお、必芁な環境や関係性を䞀緒に考えるスキルずか、そういうこずかな。ケアのなかに、アヌトに通じる姿勢を取り戻すこず。よく芋お、よく聎いお、すぐに答えを決めない。既にあるものの意味を捉え盎す力も倧切だろう。そしお、本人や呚囲の人たちず䞀緒に、新しい可胜性を圢にしおみるような孊び。

必然的に、生掻の堎である街や職堎、孊校、ずいう環境をケア的な堎にしおいこうずいうこずになるだろう。堎ず、そこで生掻する人たちを芳察する。その人たちず䞀緒に、それぞれの生きざたが衚珟される堎をデザむンしおいく。そんな”授業”がされるのではないだろうかずいうか、そういうのをしたい。これっお、たさに今「瀟䌚的凊方」ずいう蚀葉で日本䞭で行われ぀぀ある掻動にむメヌゞが近い。

健康ずは、単に病気や障害がない、ずいうこずではなく、完党に、身䜓的・粟神的・瀟䌚的に安寧な状態のこず」ず定矩したのがWHO憲章。WHOは、このうち「瀟䌚的な安寧」郚分を「ずっず無芖しおしたった」ず反省しおいお、その察策ずしお「瀟䌚ずの぀ながり」にもっず目を向けるこずを掚奚しお、その具䜓的なアクションずしお瀟䌚的凊方に䞭心的な圹割を期埅しおいる(Report of the WHO Commission on Social Connection)。

本圓の意味で「健康」になる。りェルビヌむングを育む、ずいう目的においお「藝倧医孊郚」の卒業生は結構頌りになる存圚になる気がする。病気や障害があっおもその人が倧切にしおきたものを倧切にできるように、呚囲の関係性の調敎を支揎する。自分なりの生きざたを、誇らしく衚珟できるような機䌚を提䟛する。こういったこずがかなえられる堎を皆ずずもに創っおいく――こういうのが、医孊・医療の本質ず䜍眮付けるこずが圓たり前になっおほしい。

「藝倧付属病院」はちょっず䞍安

ずころで以前、どこかの授業か講挔でこの構想を話しお「藝倧医孊郚で孊んでみたいず思いたすか」ず聞いおみたずころ、「思う」ずいう人は結構倚かった。そこで「ちなみに藝倧附属病院に治療目的で入院したいですか」ず聞くず、「それはちょっず䞍安」ずいう声が倚かった。たあ、気持ちは分かる。

藝倧医孊郚構想、たずは教育から始めるのがよさそう。

先を越されおしたった( Д) 「矎術通付属医孊郚」の衝撃

以前、同じようなこずを先に実珟した人のニュヌスを知った。この蚘事を曞こうず思ったきっかけでもある。共感したのず、先を越された―、ずいう思い、そしお「できるんだね」ずいう勇気をもらった。

アメリカ・アヌカン゜ヌ州に2025幎に開校したAlice L. Walton School of Medicine、略しお「AWSOM」。名前からしおシャレが効いおるのだ。

りォルマヌト創業家のアリス・りォルトンずいう人が蚭立した医孊郚で、圌女が創蚭した矎術通ず同じクリスタル・ブリッゞズ・キャンパスに医孊郚が䜵蚭されたずのこず。矎術通、医孊郚、研究所が敷地内にあり、森林や遊歩道もあるらしい。アヌト、建築、自然、教育、健康を䞀䜓ずしお捉えお埓来の医孊に加えお、芞術や人文孊、身䜓・心理・瀟䌚面を含む「whole health」の考え方が組み蟌たれおいるずいう。治療よりも、予防に重点が眮かれおいる、ずも曞かれおいる。Alice L. Walton School of Medicine、Crystal Bridges Campus

珟圚本気で怜蚎䞭 東京藝倧の皆さんずずもに

ここ数幎共同研究を進めおいる東京藝倧の皆さんに共有したずころ、思いがけず奜反応をいただいた。孊長である珟代アヌティストの日比野克圊さん、共同研究「共生瀟䌚を぀くるアヌトコミュニケヌション共創拠点共創拠点」リヌダヌの䌊藀達矢さんらずずもに、本気で「藝倧医孊郚構想」を進めおいる。

この話を持っお行った時の日比野孊長の蚀葉をずおもよく芚えおいる。

「これたでもね、東倧ずかいろいろな倧孊ず単䜍亀換の制床など䜜ったんだけど、結局お互いがお互いの倧孊の授業を受けに行っお、アりェヌ感をもらっお垰っおくるだけっぜく終わっおしたいがち」「なので、むしろ䞡方の倧孊の倖、たちの䞭をキャンパスにするのが良いず思う。お互いの倧孊の孊生たちが、地域の人たちず䞀緒に、暮らしの堎づくりをするプロゞェクトを実践しお、その掻動に単䜍を出す、みたいな。」圓時の蚘憶を掘り起こしお曞いおたすので、正確ではないのでご了承ください

その䞀぀の実践䟋がこれ
藝倧×東倧ベンチプロゞェクト – 芞術未来研究堎展
note蚘事 ベンチプロゞェクトベンチ
日比野さんの説明動画も発芋Bing 動画

ベンチっお䜕だろうを地域の人たちず考え、あり合わせの材料や機䌚を掻甚するこずが新しい衚珟に぀ながる。意味づけながら、堎を぀くっおいく。いろいろな人の感性が刺激しあっお、行ったり来たりしながら、思いがけない意味が生たれおいく様子がわかる。

この「研究堎」ずいうのは、たさに藝倧医孊郚キャンパスのむメヌゞ。研究所でなくお、研究堎。芞術家の皆さんの想像力ず衚珟力に脱垜です。

僕たちの「藝倧医孊郚プロゞェクト仮称」も、それ自䜓が䞀぀の衚珟になっおほしい。あらかじめ決めた治療を斜し、予定した結果を埗るだけのプロゞェクトではなく。孊生、教員、地域の人たちの感性や経隓が行き来しお、圓初は想像もしなかった意味や関係が生たれおいく。その偶然性を受け止め、圢にしお、たた次の掻動ぞ手枡しおいくような掻動。

完成品だけでなく、ものの芋方や関係性が倉わっおいくプロセスそのものにも䟡倀があるはず。そういう意味で、このプロゞェクト自䜓がアヌトになりうるだろう。

さあ䜕が生たれるのか。期埅しおほしい。ず蚀っおいる自分が䞀番ワクワクしおたす。


いいなず思ったら応揎しよう