福岡、広島、岡山、東京、千葉。動きまくった一週間。現場に行く意味を思い知った話
先週、僕は西へ東へ日本列島を横断するように動き回っていました。
大阪からフェリーで北九州へ。
そこから広島、岡山、東京、千葉。
最後は新幹線で20年来の元同僚がまさかの隣席に座るという、もはや誰か脚本書いたんかという一週間でした。
外国人材支援はオンラインだけでは見えないものがあります。
求人票だけでは伝わらない空気があります。
制度説明だけでは拾いきれない本音があります。
やっぱり動くこと。
会いに行くこと。
現場を見ること。
そこにしかない情報があるんやと思います。
福岡で感じたのは人手不足の本当の怖さ
一発目は福岡県。
今回は大阪南港から北九州の新門司までフェリーで移動。
飛行機でもなく、新幹線でもなく、フェリー。
正直、乗る前は少しだけ遠足気分。
船が動き出して大阪の景色がゆっくり遠ざかっていくと、不思議と仕事モードに切り替わっていきました。

今回訪問したのは昨年からやり取りを進めている北九州の清掃会社。
私たちクリエの代表と古くからご縁のある会社で同じビルクリーニング分野ということもあり、海外人材の導入についてご相談をいただいていました。
ありがたいことに今では社長とすぐに電話やオンラインで情報交換できる関係になっています。いわゆるホットラインです。
今回の打合せテーマは特定技能の受け入れに向けた入社前・入社後の教育支援。すでに採用されている技人国人材を将来的に特定技能人材の管理者候補としてどう育てていくか、という話でした。
ここに本気度が出ていると感じました。
採用した人材がどんな役割を持ち、どんな経験を積み、どんな未来を描けるのか。ここまで考えている会社はやっぱり強いです。
人手不足と言っても単に人が足りないだけではありません。
本当に怖いのは会社の真ん中を支えてきた人たちが抜けたあと、誰が現場を任されるのかが見えなくなることです。
経験者が定年退職する。
ミドル層が薄くなる。
若手採用も簡単ではない。
でも現場は止められない。
現場は待ってくれません。
この状況で海外人材をただの人手として見るのか。
それとも会社の未来を担う仲間として育てていくのか。
ここで受け入れの質は大きく変わると思います。
焦って採用するのではなく準備を重ねる。
入社後に任せる業務を考える。
OJTの流れを考える。
将来的な役割まで考える。
人の採用に絶対はありません。
けど雑に始めた受け入れと準備して始めた受け入れでは最初の一歩が違います。今回の打合せでは最初の一歩を真剣に考えている空気がありました。


あの時の採用が続いていた
前職でお世話になった建設業の会社にもご挨拶に伺いました。
以前、特定技能の採用と定着のお手伝いをさせていただいた会社です。
当時採用した人材たちが今も現役で頑張ってくれているとのことでした。
社長や皆さんに愛されて仕事もプライベートも充実している。
新しい特定技能社員も活躍してくれている。
そして言っていただきました。
「あの時、悩んだけど採用してよかった」
これはやっぱり嬉しかったです。
当時、特定技能の導入を本当に悩まれていたことを知っているからこそ、余計に胸に来るものがありました。あの時、少しでも背中を押せてよかった。
この仕事はすぐに結果が見えるものばかりではありません。
入社してから現場で日々積み重ねていく仕事です。
すれ違いもあるし悩みもある。
それでもお互いに少しずつ関係ができていく。
その先で採用してよかったと言っていただける瞬間がある。
この仕事の醍醐味やと思います。
広島で感じたのは悔しさ
その日のうちに広島県へ移動しました。
こちらも前職で特定技能を初めて導入していただいた建設業のクライアントです。当時インドネシア人材の採用のお手伝いをさせていただきました。
ただ、今回は少し悔しさの残る話もありました。
その時のインドネシア人スタッフはご家族の事情で帰国されたそうです。
3年目に入り、現場でもかなり戦力になっていた。
会社としても特定技能2号に向けて育成に力を入れていた。
それだけに社長や職人さんたちの落胆も大きかったと伺いました。
最終的には会社と本人が話し合い、双方納得の上で帰国という選択になったそうです。
もちろん家族の事情は誰にも責められません。
本人にも本人の人生があります。
ただ僕としては悔しさもありました。
もし、あの時に今のクリエのスタッフが支援に入れていたら。
もっと早く本人の気持ちに気づけたかもしれない。
会社との間に入って、別の選択肢を一緒に考えられたかもしれない。
これは全部「たられば」です。
支援があれば絶対変わったとは言い切れません。
そんな簡単な話ではありません。
もしかしたら関わりの余地はあったかもしれない。
外国人材支援は成功事例だけでは語れません。
うまくいった話もあれば、悔しさが残る話もあります。
支援しても届かないこともある。
支援があったから拾える不安もある。
きれいごとでは済まない話です。
今回ありがたいことに社長から直接ご連絡をいただき、改めて支援のご依頼をいただきました。
これは本当に嬉しかったです。
同時に責任はかなり重たい。
今、建設業は本当に大変やと思うんです。
材料費の高騰。
工期の調整。
人手不足。
現場を支える職人さんの高齢化。
どこも簡単な状況ではありません。
前回の経験があるから次はもっと丁寧に進めたい。
候補者選定、入社前説明、入社後支援、現場とのすり合わせも。
もう一度、採用し、育てようとしてくださった社長の覚悟にこちらも本気で応えたいと思いました。
岡山で感じたのは配属初日の空気
翌日は広島から岡山へ。
午前中は現在特定技能の導入に向けてやり取りをしているクライアントを訪問しました。
初めての受け入れは制度そのものよりも、
結局、うちは何をしたらいいのかが不安になります。
その不安をひとつずつ現実の準備に落としていく時間でした。
求人内容。
必要書類。
今後の採用スケジュール。
入職までの流れ。
現場で出やすい不安。
社長だけでなく人事担当者様、事務担当者様にも同席いただき、受け入れ前の確認を進めました。
制度を知ることも大事です。
それ以上に大事なのは現場で誰が何をするのかが見えていることです。
ここが曖昧なまま始まると、受け入れる側も働く本人も不安になります。
午後は同じく岡山県内の介護施設様へ。
ミャンマー人材の配属入社に同席しました。

午前中からクリエの別働隊でスタッフが動いてくれていました。
銀行口座の作成。
市役所での転入届。
健康診断。
生活面の初期対応。
午後14時にスタッフと現地集合。
こちらの施設様はすでに先輩のミャンマー人材も働いています。
そのため今回の配属も比較的スムーズに進みました。
その時のnoteはこちらです。
配属の瞬間って何回立ち会っても背筋が伸びます。
本人はこれから頑張ろうとしてる。
めっちゃ緊張もしてる。
うまくやれるかな。
先輩と仲良くできるかな。
日本語は通じるかな。
迷惑かけないかな。
受け入れる施設様にも同じように緊張があります。
どんな人なんだろう。
どう声をかけたらいいんだろう。
何に気をつけたらいいんだろう。
そんな空気感が配属初日にはあります。
この日、弊社のスタッフたちが自然に動いてくれていました。
本人へのフォロー。
施設担当者様との確認。
先輩スタッフとのつなぎ。
少し不安そうな表情を見た時の声かけ。
横で見ていて、安心しました。

ちなみに僕はというと、
担当者様や支援者の方と楽しくお話ししていました。
ほな、お前は何しに行ったんねん問題です。笑
スタッフたちが自分たちで動き、現場と関係をつくっている姿を見られたことは僕にとって大きな収穫でした。
支援は僕ひとりが前に出てどうこうする仕事ではありません。
むしろスタッフが積極的に動いてくれている時ほど、現場はうまく回っているんです。
チームで動けること。
現場で自然にフォローできること。
本人と企業の間に押しつけではなく入れること。
そこに支援機関としての力が出るんやと感じさせてもらえました。
東京で感じたのは動いている人たちの速さ
6月17日は年に一度の外国人雇用協議会の交流会に参加するため東京へ行きました。外国人材領域の第一線で動かれている方々が多く集まる場です。

正直、思いました。
こんなすごい方々の中に単身大阪から行って大丈夫やったんかな。笑
結果、参加してほんまによかったです。
言葉にすると少しチープに聞こえるかもしれませんが、その場で感じたのは結果を出している人ほど、決断と行動が早いということでした。
情報を集めるだけで終わらずにすぐに動く。
発信する。
試す。
修正する。
そのスピード感に自分自身の足りなさも感じました。

新しく理事に就任された方々にもご挨拶だけさせていただきました。
30代でバリバリ動かれていて、熱量とオーラがすごい。
こういう方々と同じ空間にいると刺激を受けます。
目の前の仕事に向き合うのは当然です。
それだけで十分かと言うとやっぱり違う。
制度、市場、採用ルート、外国人材側の価値観も変わっていきます。
自分の感覚はズレていないか。
軸はブレていないか。
もっと良い支援の形はないか。
そういうことを確認する意味でも、
外に出て、人に会い、話を聞くことは必要やと感じました。
まだまだ力不足です。
これはほんまに毎回思います。
足りないと感じるからこそ動くしかない。
学ばせてもらうしかない。
目の前の現場に持ち帰るしかない。
そんな時間でした。

千葉で感じたのは現場を見ないと教育は作れないということ
翌日は千葉県へ。
今年からクライアントになっていただいた外食分野のラーメン店様を訪問しました。今回、初めて内定者が出たため配属予定の店舗見学です。
支援者が実際に働くお店はどんな場所にあるのか。
店舗の雰囲気はどうか。
一緒に働くスタッフの方々はどんな方なのか。
厨房の動線はどうなっているのか。
これは求人票だけではわかりません。
オンライン面談でも拾いきれません。
写真だけでも伝わりません。
求人票には空気までは載りません。
だから現場を見る必要があります。
今回、スタッフの方に許可をいただきラーメンの調理工程を一から動画撮影をさせていただきました。
どんな順番で作るのか。
どこに注意するのか。
どんな声かけがあるのか。
ピークタイムには何が起きそうか。
店内の導線はどうなっているのか。
詳しく教えていただきました。
動画は内定者に事前に見てもらう教材になります。

今回の内定者は厨房での調理を希望しています。
クライアント様からの評価も高く、将来的には特定技能2号を目指してほしいと太鼓判をいただいています。
現職では接客サービスが中心です。
やる気はある。
評価も高い。
でも実際の厨房現場をまだ十分には知らない。
ここが大事です。
やる気があると現場を知っているは違います。
やる気だけではピークタイムの厨房は乗り切れません。
もちろん気持ちは大事です。
どんな仕事が待っているのかを事前に知っておくことで不安は減らせます。
本人も準備ができます。
企業側も受け入れやすくなります。
入社後のミスマッチも減らせます。
大げさな研修だけが教育支援ではありません。
現場で撮った一本の動画。
事前に伝える一つの注意点。
本人にかける一言。
受け入れ先に共有する一つの補足。
そういう小さな準備が定着の確率を上げていくと思います。
もちろんラーメンはいただきました。
お世辞抜きで美味しかったです。
横浜家系ラーメン。
最近、お腹周りが少しずつ自己主張を強めてきているので少しだけ食事を気にしているんです。
にもかかわらず、
固め。
濃いめ。
多め。
で注文しました。

これは現場理解のためです。
すみません。完全に言い訳です。笑
美味しかったので後悔はしていません。
反省は明日からします。
最後の最後でまさかの再会
最後に東京から新大阪へ帰る新幹線に乗りました。
本当はPC充電したかったんでA席を取りたかったんです。
でも空いていたのはC席だけ。
泣く泣くC席を選びました。
まあ仕方ない。
出張も終わりやし、ゆっくり振り返りながら帰ろう。
そう思って座っていました。
東京駅から品川駅までは隣のA席には誰も乗っていませんでした。
そしたら品川駅でなんと、そのA席に座ってきたのが前職で20年間一緒に苦楽を共にした元同僚。今では無二の友人です。
お互い、第一声はほぼ同じでした。
「え、なんでおるん?」
いや、ほんまにそれです。
東京出張やったん?
ほんで同じ新幹線なん?
しかも隣なん?
念のため、二人でチケットを確認しました。
間違っていませんでした。
新幹線って、16両ありますよね。
座席、何百席もありますよね。
その中で、隣。
なんの偶然やねん。笑

そこから新大阪までの2時間ちょっと近況報告も兼ねてしゃべりっぱなしでした。ちなみにその元同僚も同業者です。
どこまで仕事好きやねんという話です。
こういう偶然も動いていないと起きません。
会いに行くから縁がつながる。
現場に行くから本音が聞ける。
移動するから次の仕事が生まれる。
今回の出張はそのことを何度も教えてくれる一週間でした。
会いに行く支援には意味がある
外国人材支援はきれいごとだけではできません。
うまくいくこともあれば悔しさが残ることもあります。
支援しても届かないこともあります。
それでも現場に行くと次にできることが見えてきます。
書類には出てこない空気がある。
画面越しでは拾いきれない本音がある。
会って話すからこそ少しだけ見える不安がある。
僕はやっぱり会いに行く支援を大事にしたい。
移動は大変です。
お金も掛かります。
正直、疲れます。
お腹も空きます。
ラーメンは濃いめにしてしまいます。
それでも現場に行く意味はある。
ヒントはね、ほんま現場にあるんですよ。
──外国人材、現場からは以上です。
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