質問箱|遠足にホールケーキを持っていきたい
質問箱に投書をいただいたので、架空のラジオ番組風に回答したいと思います。今回は2通あります。
こんばんは。noteクリエイターのペットボトルロケット団です。
サカナクションの山口一郎さん、お疲れさまでした。この時間は、わたくしペットボトルロケット団がオールノートニッポン0をお送りしてまいります。
さっそく1通目のお便りを紹介します。
👩「ペットボトルロケット団さん、こんにちは」
こんにちは!
👩「ハッ!!!明日は何の日ですか、?!」
ふふふ、やだなあ〜。
明日は日本国ラジオ憲法記念日じゃないですか〜。
お忘れでしたか?
国民の祝日だから、学校も仕事もお休みですよ。
気づいて良かったですね。
ちなみに、ラジオ憲法は覚えてますよね?
え? 忘れちゃった?
しかたないですねー。
それでは復習しておきましょうか。
日本国ラジオ憲法 前文
日本国民は、正当に選挙されたラジオパーソナリティを通じて行動し、われらとわれらのリスナーのために、諸ハガキ職人との協和による成果(ノベルティ)と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢(リアクションメール)を確保し、パーソナリティの不用意な行為によって再び放送事故の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権がラジオリスナーに存することを宣言し、この憲法を確定する。 …
……もっと続けられますけど、最後まで聞きたいです?
あ、けっこうですか。
続いては、こちらのお便りです。
えー、ラジオネーム:三半規管弱美さん。おっ、うちの番組の看板ハガキ職人さんからじゃないですか。いつもありがとうございます。
👩「ペットボトルロケット団さん、先日は弱音のことでご相談にのっていただき、ありがとうございました」
いえいと、とんでもございません。こちらの記事の件ですね。
👩「私は手紙で弱音の好きなところ、尊敬しているところを伝えました」
あのアドバイスを実行していただけたのですか!
👩「あと、ラジオもお勧めしておきました」
えー!うれしい!
👩「そしたら弱音、なんだか吹っ切れたみたいで、実家に帰ってレモン育ててみるって… 私がどうしたの?って聞いたら、それが一番好きって言ってました。」
ふふふ。それは、私の採用ネタ「実家でレモンを育ててる俺! Fruits Zikker (フルーツ実家ー)かい!」のことですね。弱音さんに気に入ってもらえて嬉しいです。
👩「私には何のことだか分からないのですが、とにかく本当にありがとうございます!」
どういたしまして。弱美さんもぜひ、マヂラブさんのラジオをお聴きになってみてくださいね。
👩「ところで信頼するペットボトルロケット団さんに、またお聞きしたいことがあるんです」
はい、なんでしょう?
👩「遠足のおやつにホールケーキを許される為には、おやつにバナナが入るところから始めて、どういう展開でいけばいいと思いますか?」
ほー、遠足のおやつ問題ですね。
しかも、ホールケーキと来ましたか。
👩「私はバナナが許されるならシャインマスカットも許されると思うんです。だって皮まで食べられるからゴミもそんなに出ませんし」
なるほど、なるほど。
👩「でもシャインマスカットからどういう手で展開していけばホールケーキにいけるかが見えないんです」
たしかに、次の一手は難しそうですね。
👩「何手でいけるかもちょっと予測すらつかないです。どうにかお力を借りられませんか?」
なるほどー。
これは難問がやってきましたね。
遠足にホールケーキを持っていくのは合法的である、と先生を説得したいわけですか。おやつの範疇に入るからいいだろうと。しかし、先生は「ホールケーキは遠足のおやつじゃない」と言い張る。平行線ですね。
状況が分かりました。
そして、途中まで解法のヒントをくださり感謝します。しかし、弱美さん。大変申し訳ないのですが、私は少し別のやり方で証明してみようと思います。高校数学を使うと、簡単に示せそうだと感じました。
まず、証明したい命題を明らかにしておきますね。
「ホールケーキは遠足のおやつに含まれる」
これがYesなら、弱美さんは大手を振ってホールケーキを持っていけます。では、どう証明するか。ここでは「背理法」を使ってみたいと思います。
少し難しい話になりますが、証明には「演繹法」の他に「背理法」というやり方があります。
弱美さんが挑戦していたのが演繹法です。これは明らかな事実からスタートし、論理的に正しい根拠を積上げていく方法ですね。バナナはおやつに入る。これは明らかな事実です。
ただ、演繹法はゴールまで遠い場合、どう展開したらいいか困るという弱点があります。今回は特に、道筋を立てづらい命題かと思いました。
そこで、もう一つの方法「背理法」を使ってみます。
背理法は、証明したいものとは「真逆の命題」を最初に仮定し、その穴を見つけていく方法です。
今回の場合で言えば、「ホールケーキは遠足のおやつに含まれる」を証明したいわけですから、その真逆「ホールケーキは遠足のおやつに含まれない」を仮定してみます。
この仮定に穴、つまり1つでも矛盾があれば、証明は完了です。
さて、仮定「ホールケーキは遠足のおやつに含まれない」ですが、これを扱いやすくするために、言い回しを数学っぽくしてみましょう。
仮定:ホールケーキならば、遠足のおやつではない。
「Aならば、Bではない」という形になりましたね。ここで、すみません、ややこしいのですが、もう一つだけ、高校数学のワザを使わせてください。対偶を取ります。
対偶というのは、「Aならば、Bではない」という命題の、上の句と下の句を両方否定しつつ、かつ上下を入れ替える手口です。つまり「Bならば、Aではない」が対偶となります。
対偶のいいところは、対偶が矛盾することを示せば、元の命題も矛盾したことになる、という点です。今回は、対偶の言い回しの方が矛盾を突きやすいため、対偶を取ってみました。整理すると、
仮定の対偶:遠足のおやつならば、ホールケーキではない。
だいぶ入り組んできましたね。いったん深呼吸しましょうか。ひーーー。ひーーー。ふーーー。なんでラマーズ法やねん!
はい、では戻ります。
今やるべきことは、上で挙げた「仮定の対偶」の矛盾を突くことです。つまり、
「これ、遠足のおやつだけど、ホールケーキでもあるよなー…」というものが一つでも見つかれば勝利、ということになります。
果たして、そんなものがあるでしょうか? 安心してください。あるんです。
まず、遠足のおやつをいくつか挙げてみましょう。
・モロッコヨーグル
・ヤングドーナツ
・マシュマロ
・タラタラしてんじゃねーよ
・ポッキーいちご味
これは誰がどう見ても、遠足のおやつですよね。これを使ってホールケーキを作れたら勝ちです。それでは、あの方に来ていただきましょう。おーい。グッチ裕三さーん。
👨「はーい」
あー、よかった! グッチさんに来てもらえたら勝ち確定です。グッチさんと言えば、ニンゲン観察バラエティ モニタリングで披露されていた「フェイク料理」の達人ですからね。
ねえ、グッチさん。この駄菓子たちを使って、先生を「ホールケーキだコレ!」と騙してもらえませんか?
👨「そんなの簡単だよ!お安い御用!」
やったー! ……こうして、先生は見事だまされましたとさ。めでたし。めでたし。
という訳で、うまく矛盾を突けましたので、元の命題「ホールケーキは遠足のおやつに含まれる」を証明することができました。Q.E.D
弱美さん、遠足に行く際は、ぜひグッチさんを連れていってあげてくださいね。
今回も楽しい質問をありがとうございました!
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