Q5 「おおげさ」ではないのですか? (Ⅰ章ある日突然、親しい人が「おかしい」ことになった)
『化学物質過敏症を「悪化」させない 家族・友だち・隣人のシンプルな関わりかた』一部公開5日目。
バナーイラストは、本書から転載しています。化学物質過敏症発症者・小出佳織さんの作品です。
香害を感じていない人や、化学物質過敏症の当事者ではない人たちの、素朴な疑問や思い、今さら聞けない、発症した方には言いにくいことを「Q(質問、疑問)」にしています。
そして、その都度お話しをさせていただいたことを「A(アドバイス)」としています。
保健室の先生、行政担当者、議員など、被害を知っているけれど、その実態や実状がいまひとつわからない方に、おすすめです。
「はじめに」はnoteで公開しています。こちら↓
一部公開5日目。Ⅰ章 ある日突然、親しい人が「おかしい」ことになった
Q5より
Q5 「おおげさ」ではないのですか?
香料製品が多くなったのはわかります。けれど、やはりちょっと大
げさではないですか。過敏すぎて、異常な嗅覚のように思います。
A5 嗅覚の特徴 その1 危険を察知し命を守るもの
香料生産量が増加の一途とはいえ、多くの人にとって「香害」は遠
い世界のこと。
少し前の社会ではあり得なかった強い香料、社会に垂
れ流される量が倍増しそうなほどなのに、その臭気を多くの人が感じ
ないのは、ヒトの嗅覚の特徴に理由があります。
私たちの祖先は、健康を害す食物の腐り、山火事や火山の噴火など、命に関わるニオイには敏感さが必要でした。現代のように人の手で作られた合成化学物質は存在しておらず、嗅ぎ分けられるのは、生き物の生々しい臭気であり、肉や魚が焼けていく香ばしい匂い。
それらを嗅ぎ分ける感度がないと、命の危険にさらされることになりました。嗅覚は心身に良い物と悪い物を嗅ぎ分け、汚物のニオイには反射的に吐き戻してしまうこともあるほどです。
嗅覚(受容体)は、DNAにより大方引き継がれ、2~3 割は生まれてからの記憶も影響するともいわれています。ですから、昭和時代の中盤(1960 年代)くらいまでは、日常生活でも先祖から引き継いだ「危険」を察知する能力である嗅覚は役立っていました。
近年、食物には保存剤が添加され、保管方法も改善され、人体に危柔軟剤の香りがきっかけで、
──この続きは、本書で。目次も以下に掲載。
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