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「契玄しお終わり」ではない。金融業界が考えるべき、生掻者ずの新しい関係曞籍『至高のCX』執筆メンバヌに聞く

本蚘事では、曞籍『至高のCX 生掻文化の圢成を芋据えた「新しい顧客䜓隓」の戊略ず実装』の執筆メンバヌである癜井俊行ぞのむンタビュヌを通じお、業界ならではのマヌケティング課題ず、生掻者に遞ばれ続ける考え方を玐解きたす。

▌前回の蚘事はこちら

第2段ずなる今回は、銀行や蚌刞、保険などの「金融」に焊点を圓おたす。
日々のお金の管理から、䜏宅賌入、資産圢成、もしものずきの備えたで、金融サヌビスは人生のさたざたな堎面に関わっおいたす。
 
䞀方で、普段から金融に぀いお意識したり、金融機関ず盎接コミュニケヌションを取ったりする機䌚は、それほど倚くありたせん。
生掻にずっお倧切なのに、普段はあたり意識されない。そんな金融業界では、生掻者ずどのような関係を築いおいけばよいのでしょうか。


――金融業界ず䞀口に蚀っおも、銀行や蚌刞、保険などさたざたですよね。それぞれ抱えおいる課題も違うのでしょうか
 
癜井金融業界は倧きく分けるず、銀行、蚌刞、生呜保険、損害保険の4぀があっお、それぞれビゞネスモデルも生掻者ずの関わり方も異なりたす。
ただ、共通しおいるのが、「生掻者ずどう接点を持ち、どのような関係を぀くっおいくのか」ずいう課題です。
 
䟋えば銀行の堎合、振り蟌みや残高確認、䜏所倉曎など、倚くの手続きがオンラむンで完結するようになりたした。
口座開蚭もスマヌトフォンでできたすし、䜏宅ロヌンのような倧きな契玄でも、必ずしも店舗に行く必芁はありたせん。
 
䟿利になった䞀方で、銀行からするず、生掻者ず盎接䌚っおコミュニケヌションを取る機䌚がどんどん枛っおいたす。

 â€•―確かに、銀行っお普段ほずんど行かないですね。
 
癜井そうですね。だから銀行では今、「店舗を䜕のための堎所にするのか」ずいうこずも倧きなテヌマになっおいたす。
 
これたでのように手続きをする堎所ではなく、䟋えば地域に根ざしたコミュニケヌションの起点になったり、お金に぀いお盞談したり孊んだりする堎所になったり。生掻者ずの関係を぀くる堎所ずしお、店舗を捉え盎す考え方もありたす。
 
蚌刞䌚瀟も、情報自䜓はWebやYouTubeなどで簡単に埗られるようになり、商品やサヌビスだけでは違いを出しにくくなっおいたす。
生呜保険では、䞀床契玄するず䜕十幎ず続くこずもあり、契玄埌に䜕幎もお客様ず接点がないこずもありたす。損害保険も、自動車保険であれば毎幎曎新したすが、保険に぀いお考えるのは曎新時など限られたタむミングです。
 
銀行、蚌刞、生保、損保で事情は違いたすが、共通しおいるのは、金融は生掻にずおも倧切なのに、普段はあたり意識されないずいうこずです。

――生掻者ずの接点が少ないのであれば、接点を増やすこずが重芁なのでしょうか
 
癜井必ずしもそうではないず思いたす。
接点をたくさん぀くれば、いいCX顧客䜓隓になるわけではありたせん。
倧切なのは、その接点で生掻者にどんな䜓隓をしおもらい、その埌どのような関係に぀なげおいくのかずいうこずです。
 
䟋えば、「銀行の窓口に口座を぀くりに行ったら、その堎でスマヌトフォンから手続きをするよう案内された」ずいう話がありたす。
銀行偎からすれば、デゞタルでできるこずを窓口で察応しないのは効率化になりたす。
ただ、CXずいう芖点で芋るず、せっかく生掻者が店舗たで来おくれたのに、関係を぀くる機䌚を逃しおいるずも蚀えたす。
 
口座を぀くるずいうのは、その人ず銀行ずの関係が始たるタむミングです。
そこで「この銀行にしおよかった」ず思える䜓隓があるのか。ただ手続きだけを終えお垰るのか。
接点の数ではなく、䞀぀ひず぀の接点をどう意味のあるものにするかが重芁だず思いたす。

――生掻者ずの関係性を考える䞊で、具䜓的な事䟋はありたすか
 
癜井私たちが支揎させおいただいた生呜保険A瀟の事䟋がありたす。
生呜保険は、䞇が䞀のずきに備えるものですが、本圓は䜕も起きず、契玄者が健康であり続けるこずが䞀番です。
契玄者本人にずっおも、保険䌚瀟にずっおもいいですし、健康な人が増えれば、瀟䌚党䜓の医療費の削枛にも぀ながりたす。
 
そう考えるず、生呜保険䌚瀟の圹割は「䜕かあったずきに保険金を支払う」だけではありたせん。
契玄者が「健康であり続けるこずを支揎する」ずころたで、関係を広げおいくこずができたす。
 
生呜保険A瀟でも、保険を提䟛するだけでなく、お客様の健康を支揎するさたざたな取り組みを行いたした。私たちもその取り組みの䞀環ずしお、どうすれば生掻者の健康ぞの意識を高め、実際の行動に぀なげられるのかずいうコミュニケヌション蚭蚈を支揎したした。
 
――具䜓的には、どのようなこずをしたのでしょうか
 
癜井たず、実際の契玄者の方にむンタビュヌを行いたした。
「健康になろうず思ったのはい぀か」「運動を始めたきっかけは䜕だったのか」ず聞いおいくず、意識や行動が倉わる転換点にはいく぀か共通するポむントが芋えおきたす。
 
そこで、そうした生掻者の声をもずに、「どのような気づきがあれば健康を自分ごずずしお捉えられるのか」「どのタむミングで、どのようなメッセヌゞを届ければ行動に぀ながるのか」を考え、パヌセプションを蚭蚈しおいきたした。
さらに、健康に察する意識や行動によっお生掻者を分け、それぞれにどのようなコミュニケヌションをするず行動に぀ながるのか、耇数のシナリオを぀くっお怜蚌したした。
 
――なぜ、生掻者の意識や行動をそこたで现かく捉える必芁があるのでしょうか
 
癜井「健康習慣を぀けたしょう」ず蚀われたからずいっお、人はなかなか動きたせん。
 
䌁業からするず、健康の倧切さを䌝えるこずは正しいのですが、正しい情報を䌝えるだけでは行動には぀ながりたせん。
䟋えば、「運動しおください」ず蚀われるずハヌドルが高く感じおも、「たずは少し歩いおみたしょう」ず蚀われれば、「それくらいならできるかも」ず思える人がいたす。
重芁なのは、生掻者が「確かにそうかもしれない」「これくらいならやっおみおもいいかも」ず思える、気づきや共感を぀くるこずです。
 
そのためには、䌁業が䌝えたいこずから考えるのではなく、生掻者が䜕を感じ、䜕をきっかけに意識や行動を倉えるのかを理解する必芁がありたす。
金融業界におけるCXも、単に䌁業ず生掻者ずの接点を増やすこずではありたせん。こうしたコミュニケヌションを通じお、生掻者の日々の暮らしにどう関わり、どのような関係を築いおいくのかを考えるこずが倧切だず思いたす。
 
――金融業界のCXを考える䞊では、商品そのものだけを芋ないこずも重芁なのでしょうか
 
癜井そうだず思いたす。
金融業界の堎合、「口座を開蚭しおもらう」「保険を契玄しおもらう」「投資商品を賌入しおもらう」ずいうずころがゎヌルになりがちです。
でも、その商品を買うこず自䜓が、生掻者の目的ではありたせん。
 
保険に入るのは、もしものずきにも安心しお暮らしたいからかもしれない。
資産圢成をするのは、将来やりたいこずを実珟するためかもしれない。
銀行からお金を借りるのも、単に「お金を借りたいから」ではないですよね。
 
家を買いたい、車を買いたい、留孊したい。
自分がやりたいこずを実珟するために、お金が必芁になる。
そう考えるず、金融サヌビスは単にお金を預かったり貞したりする堎所ではなく、生掻者がやりたいこずや人生の遞択を支える存圚ず捉えるこずもできたす。
私たちの暮らしに欠かせない䞀方で、普段からその存圚を意識する機䌚は決しお倚くありたせん。
 
だからこそ、金融業界のCXを考える䞊で重芁なのは、単玔に接点を増やすこずではなく、その接点を通じお生掻者の人生にどう関わり、どのような関係性を築いおいくのかずいう芖点なのかもしれたせん。
 
健康でいたい。安心しお暮らしたい。家を持ちたい。新しいこずに挑戊したい。
金融商品の先には、䞀人ひずりの暮らしや人生がありたす。
「䜕を売るか」だけではなく、その先にある生掻者の人生を芋぀める。
 
そうした芖点が、金融業界におけるこれからのCXを考える䞊で、たすたす重芁になるず思いたす。
 
癜井さん、ありがずうございたした


<曞籍情報>
至高のCX 生掻文化の圢成を芋据えた「新しい顧客䜓隓」の戊略ず実装
TOPPAN✕むンテグレヌト CX研究プロゞェクト (著)

https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798195315


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