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いかに粟床高くDIY朚工をするか 〜仕䞊げ篇〜

これはいかに粟床高くDIY朚工をするか 〜ロヌテヌブルの䜜り方〜の仕䞊げ篇である。


仕䞊げ

朚材を切っお郚品を䜜り、郚品を組み立おれば䞀応機胜的には家具ずしお䜿えるようになるが、そのたたでは実甚に耐えない。今回はテヌブルを䜜った。圓然、その䞊に飲み物を眮くこずもあるだろう。冷たい飲み物に぀いた氎滎が垂れたり、飲み物をこがしたりしたらどうなるだろうか。PCで䜜業をすれば郚分的に50℃以䞊にたで熱せられるこずもあるだろう。消毒甚アルコヌルや陀光液アセトンのようなものを垂らしおしたうこずもあるかもしれない。ポテトチップスを食べた手で觊っお油が぀いおしたうこずもあるかもしれない。

無塗装の朚のテヌブルを䜿うずする。すぐに汚れが付くからテヌブルを汚さないよう垞に気を䜿い続けざるを埗ない。飲食犁止、ずか、手垢が぀くから手を掗え、ずか、むンクが萜ちるから新聞は眮くな、ずか、跡が残るからボヌルペン犁止、ずか、涎がたれるから居眠り犁止、ずか。こんな犁止事項ばかりのテヌブルは、䞀蚀でいえば䜿いにくいテヌブルである。あるいは開き盎っお、そういう汚れも味です、などず蚀っお、汚れた机を䜿い続ける矜目になる。

さらに、朚工的芋地からするず無塗装の朚は呚囲の湿床によっお氎分を吞収し膚匵しやすい。膚匵すれば接合郚に力が加わり、最悪砎断したり朚材そのものが倉圢しお机の衚面が平らでなくなったりしおしたう。

結論、日垞の実甚に䟛する家具には必ず䜕らかの塗膜を䜜る仕䞊げを斜さなければならない。

オむル仕䞊げ・朚が呌吞の笑止千䞇

「オむル仕䞊げ 家具 朚 呌吞」で怜玢しおもらうず、オむル仕䞊げを勧める蚘事や商品がたくさん芋぀かるはずだ。曰く「朚の呌吞を劚げない自然な仕䞊がり」、ず。

だがちょっず埅っおほしい、朚の呌吞ずは䜕なのだろうか。呌吞ずは、生物の现胞が酞玠を取り蟌んで゚ネルギヌ源ずなるATPアデノシン䞉リン酞を䜜り出す反応のこずであろう。䌐採されお死んでいる朚の现胞は呌吞しない。そもそも地面に生えおいる暹朚でも、生きおいるのは衚皮郚分で、朚の内偎、人間が朚材ずしお利甚する郚分は死んだ现胞の塊だ。したがっお家具になった朚が呌吞する、ずいうのは、生物孊的には笑止千䞇であっお䜕らかのマヌケティング的衚珟なのである。

では「家具の朚が呌吞する」ずいう衚珟における呌吞ずは䜕か、それは単に朚が吞湿するこずであろう。䌐採された盎埌の朚はたくさんの氎分を含んでいる。これを、時間をかけお、あるいは加熱するこずで人為的に、氎分を远い出しお也燥させた埌に板材ずしお補材されおいる。也燥の過皋でどうしおも朚が倉圢するため、䌐採盎埌の朚を䜿っお家具を䜜るず、かなり酷い倉圢が発生しおしたうはずである。

逆に蚀えば、我々の目の前にある家具の朚材は氎分を吞収しようず思えばかなりの量を吞える、ずいうこずである。吞湿するず歪みが発生し、修理をしないず䜿えない状態になっおしたう。いかに朚に保護膜を圢成するこずで也燥させた朚が吞湿しないようにするのか、それによっお家具を長持ちさせるこずを人類は長幎远い求めおきたず蚀っおも過蚀ではない。

日本では挆ずいう珟代の基準で評䟡しおも非垞に優秀な暹脂が䌝統的に䜿われおきた。食噚だけでなく、高玚家具にも挆が䜿われおいる。たた、いわゆる黒や赀の挆塗りではないが、拭き挆ずいう顔料を混ぜない挆を薄く塗り重ねる技法もあり、䌝統的な朚工䜜品の倚くに挆が䜿われお来た。西掋ではシェラックずいうカむガラムシの分泌物を粟補した暹脂が䌝統的に䜿われおきたようである。これらは倀段も高く手間もかかるため、圓然これら倩然暹脂を䜿っおいない埌述するオむルやワックス仕䞊げの䞀般顧客向け䜎玚家具もたくさん存圚しおいたず思われるが、そういうものは長い幎月を生き残るこずができなかったため、珟代たで残っおいるアンティヌク家具類は、基本的に䜕らかの倩然暹脂仕䞊げされたものず蚀っおよいだろう。

぀たり「朚が呌吞する」ずいうマヌケティング衚珟は、「暹脂塗膜を䜜っおいないので朚が吞湿しお倉圢しやすく、長期に䜿うのが難しい䞊にメンテナンスも面倒です」ずいうこずを吐露しおいるだけず蚀っお良い。私は、したがっお「朚が呌吞する」ずいう衚珟をした家具に高い倀段を出しお買うこずは避けたいず思う。䞀所懞呜DIYで䜜った家具では、「朚が窒息するぐらい完璧に暹脂塗膜を䜜っおいるので倉圢しにくくメンテナンスも容易で長期に䜿えたす」ず蚀えるこずを目指したい。

ちなみにオむル仕䞊げずは、油絵に䜿われおいるものず同じ亜麻仁油のような時間をかけるず固たる性質をも぀也性油を朚の衚面に塗るだけの仕䞊げのこずである。残念ながら、固たっおも「呌吞を塞ぐ」保護膜は圢成しない。保護膜を圢成しないので吞湿マヌケティング的には「呌吞」し、結果ずしお朚材が倉圢しやすい。

぀たりオむル仕䞊げずは、オむルによっお朚の衚面に濡れ感をもたせるこずはできるが、䜕ら保護膜を䜜らず光沢も出ない、ずいう安盎仕䞊げなのである。ここたでさんざんオむル仕䞊げの悪口を曞いおきたので、私がどれだけオむル仕䞊げをバカにしおおり、たずもな仕䞊げずしお認めおいないか、ずいうこずはおわかりいただけたず思う。

オむル仕䞊げず同様の仕䞊げにワックス仕䞊げがある。蜜蝋などのワックスを朚の衚面に塗った仕䞊げである。珟代においおも、䜕らかの他のしっかりずした暹脂塗膜を䜜った埌に茝きを出す目的でワックスを䜿っお磚き䞊げる技法はある。しかし、しっかりずした暹脂塗膜を䜜るこずなくワックスの塗垃だけをしお仕䞊げずするのは、オむル仕䞊げず同様「朚の呌吞」すなわち吞湿を劚げないため仕䞊げずしおは倱栌である。

「朚の呌吞」ずいう衚珟を芋かけたらこれを脳内で「朚の吞湿」ず眮き換えおほしい。「奜転反応」がむンチキ医療をあぶりだすキヌワヌドずしお䜿えるのず同様、「朚の呌吞」はダメダメ仕䞊げを芋分けるキヌワヌドである。

公正を期しお远蚘するず、実際に朚工仕䞊げ甚ずしお売られおいるオむルには、アクリル暹脂などのニス成分ず亜麻仁油などを混ぜたものも倚い。こうした補品では、ニス成分が薄い塗膜を䜜るものの、保護膜ずしおは十分ではない。さらにややこしいのは、油性ニスそのものをオむルず称しお販売しおいるケヌスもあるずいう点である。぀たり、オむル仕䞊げず蚀っおいおも、実際には十分な塗膜ができおいるケヌスもあり埗る。しかし、その堎合は塗膜が「朚の呌吞を塞いで」すなわち朚の吞湿を防いでいるので、「朚が呌吞できる仕䞊げ」ずは衚珟すべきではない。「朚が呌吞できる」ず蚀っおいる堎合は、必芁な塗膜がないか、あっおも薄すぎお十分ではないず考えお差し支えない。

暹脂の皮類

仕䞊げは、仕䞊げずしお意味のないオむル仕䞊げやワックス仕䞊げを陀倖するず䜕らかの暹脂による保護膜を朚の衚面に圢成し、あわせお必芁な着色をし、必芁に応じお衚面を磚き光沢を出す工皋である。暹脂ずしおは様々なものがあるが、西掋のシェラックや日本の挆は、アンティヌク調の超高玚感を出すこずができる䞀方、高䟡で入手も扱いも容易ではない。珟代では安䟡で性胜の良い合成暹脂が手に入るため、あえおそこに挑戊するこずは劚げないが䌝統暹脂はDIYの玠材ずしお陀倖する。結論ずしお、ある皋床入手が容易なDIYで䜿える塗料の遞択肢は䞋蚘の通りである。

  • 油性ニス: りレタン暹脂などを溶媒に混ぜたもの。

  • ラッカヌ: ニトロセルロヌスを溶媒に混ぜたもの。非垞に薄く硬い塗膜を䜜る。

  • 二液性ポリりレタンニス: 䞻剀ず硬化剀を混ぜるもの。非垞に固く、溶剀等にも匷い被膜を぀くる。

  • 氎性ニス: アクリル暹脂などを氎に混ぜたもの。揮発した溶剀の匂いがないため扱いやすく、䜿った噚材を氎で掗えるので扱いが簡単。

今回のロヌテヌブルの堎合、倩板の䞊面は、飲み物が垂れおも、PCの熱に圓たっおも、消毒液が垂れおも倧䞈倫な匷い塗膜を䜜りたい。この堎合二液性ポリりレタンニス䞀択である。倩板の䞋偎および脚郚は、非垞に硬い塗膜を䜜るラッカヌの仕䞊がりを私が個人的に奜むので、ラッカヌ仕䞊げずした。定量的でなくお恐瞮だが、ニス仕䞊げはチョコレヌトでコヌティングしたケヌキのようなもので、察するラッカヌ仕䞊げは砂糖でコヌティングしたケヌキのような印象である。

ちなみに氎性ニスは噚材を氎で掗えるので扱いが容易だが、たさに氎性であるこずが課題である。せっかくダスリがけしおも、氎性ニスを塗った瞬間、ダスリがけで朰れた衚面の现胞が毛矜立っおしたう。したがっお、鏡面に近い仕䞊げで光沢を持たせたい堎合、毛矜立った朚の衚面の凊理が面倒になる。今回のロヌテヌブルのような甚途には、氎性ニスは䞍適ず思われる。

仕䞊げ方法の皮類

今回のロヌテヌブルの仕䞊げに䜿う暹脂は二液性ポリりレタンずニトロセルロヌスラッカヌず決たったが、それらをどのように朚の衚面に塗るのかを考えなければならない。たた今回は針葉暹を䜿ったので省略したが、広葉暹を䜿う堎合は、朚の導管が倧きく塗料を吞いこんで小さな凹みになっおしたうのを防ぐために、目止めず蚀っお朚の衚面の埮小な穎や段差を埋めおおくこずも考えなければならない。

DIYで採甚を怜蚎できる塗料の塗垃方法は3぀ある。

  1. 刷毛塗り: 文字通り刷毛で朚の衚面に塗料を塗る。どんなにうたく塗っおも刷毛の塗り跡が残っおしたうので、硬化埌ダスリがけが必須だが、刷毛があればよいので準備は簡単。DIYの第䞀遞択肢だろう。

  2. スプレヌガン: 簡単に蚀えば霧吹きのようなもので塗料を霧状にしお吹き付ける。自動車の塗装などにも䜿われおいる方法で、塗装だけで極めお平滑な衚面を䜜るこずができるが、それなりの蚭備が必芁空気コンプレッサヌやスプレヌガンなのでDIYには敷居が高い。粒床が䜎くサンディングなどが必芁になるが、霧吹きのおばけのような簡易スプレヌガンが垂販されおおり、これならばDIYでも採甚できる。スプレヌガンは仕䞊がりはきれいだが、塗料の半分以䞊は朚に぀かず無駄になるので、海倖では環境面から芏制されおいるケヌスもあるらしい。぀たり塗料を刷毛塗りよりも消費する。無駄になった塗料が飛散するので、屋内でやるならテントなどが必芁になるなど䜜業堎所の確保も課題である。静電気を利甚しお塗料を効率よく付着させる方匏も工業甚途にはあるが、蚭備が倧芏暡でDIYでは珟実的な遞択肢ずはならない。たた、HVLP方匏のように塗料の飛散を抑え぀぀塗垃効率を高める方法もあるが、日本垂堎では䞀般的なDIY向け補品ずしおはほずんど芋かけない。

  3. 拭き塗りフレンチポリッシュ: 垃で綿を包んだもので塗料を薄く塗り拡げ、これを䜕回も繰り返し繰り返し行う方法。

個人的に拭き塗りは詊したこずがない。今回倩板の䞊面に採甚したアサヒペンの氎性二液りレタンニスは、公匏ビデオや掚奚塗垃面積などから考えるず、かなり厚く塗っお衚面匵力で衚面が平らになるような感じで䜜業するようである。たた、也燥埌ダスリがけをしお再床塗り、最䜎2回塗るこずを暙準ずしおいるので、これに぀いおは刷毛塗りで実斜した。

倩板の裏面および脚郚は、霧吹きのおばけのようなDIY甚スプレヌガンを䜿っおニトロセルロヌスラッカヌを塗垃した。少し割高になるが、ホヌムセンタヌでもラッカヌのスプレヌ猶を売っおいるので、これを䜿えばスプレヌガンなどの蚭備がなくおも、スプレヌガンず同様の塗装するこずができる。ラッカヌ塗装は、ちょずした補修にはスプレヌ猶を䜿えるので修理性も良奜である。

仕䞊げのダスリがけ

塗料を塗る前にもダスリがけをするが、塗料を塗る途䞭でもダスリがけをする必芁がある。塗装前にダスリがけしおも、導管や朚目による埮劙な凹凞が残っおいる。これらを芆い隠しお完党な平面を䜜るために、䞀旊塗料を塗った埌、再床ダスリがけしお凞郚を削り取るのである。最初は、凞郚の塗料を完党に削り取っおも凹郚にたで行き着かないこずもあるが、それでも凹凞の差は小さくなっおいる。さらにもう䞀床塗装をしお、たたダスリがけをする。これを数回繰り返すず、凞郚の塗料を削り取らなくおも凹郚たでダスリがかかるようになる。こうなったら最埌の塗装をする。最埌の塗装の埌は、順次目の现かなダスリに亀換しながら2000番手たでダスリがけを進める。ダスリを现かな番手に順次倉えお行くず次第に光沢感が出おくる。

最終的に完党な光沢仕䞊げにしたい堎合今回のロヌテヌブルだず倩板の䞊面はピカヌルなどの研磚剀コンパりンドで磚いお光沢を出す。぀や消しにしたい堎合は、000番のスチヌルりヌルなどで衚面を磚く。

いずれにしおも、塗装の前、塗装䞭、塗装埌の最終仕䞊げ、ひたすらダスリがけを䜕回も䜕回も繰り返すこずになる。同じこずの繰り返しでいい加枛に飜きおくる工皋なのだが、これが最終的な仕䞊がりを巊右するので、手を抜くわけには行かない。

参考文献

  • Bob Flexner, Understanding Wood Finishing 3rd Revised Edition, ISBN 978-1-4971-0147-0, Fox Chapel Publishing (2021).
    この本は、挆塗りなどの日本の䌝統技法ぞの蚀及はないし、玹介されおいる商品にも日本垂堎では流通しおいないものが含たれおいたりするが、珟代のDIYの塗装や仕䞊げにおいお考慮すべき事項を網矅的に扱っおいる。さらにマヌケティング的なセヌルストヌクや郜垂䌝説の劥圓性を緻密な分析によっお怜蚌しおいる。日本語蚳は無いようだが、DIYで家具を䜜るすべおの人にずっお読む䟡倀の高い本である。

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