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【名盤列伝:48枚目】Blondie『恋のハートビート Eat to the beat (日本盤)』サンデー・ガールと少年だった僕・・・ text by MASH

1枚前の『名盤列伝47枚目』にて『スターマン』ビーチボーイズの『カリフォルニア・ガールズ』を中心に記事を書いていた。

しかし残念ながら、私はあの曲に対し「甘~い」感情を抱いたことも「懐かしい~」という思い出もあるわけではないので「へぇ~!そ~なんだねぇ」と読みながら編集作業を行なった次第である。

記事をアップ後、当店『ジェリーズギター』へ相も変わらず自転車にて向かおうと家を出た矢先「うわぁ、雨だ・・・」と断念し、自宅にて本誌記事に向け「さて、何をしようか?」と考えながら「閃いた!」のがコレである!

帯を外すとこんな感じ!モノクロ写真とカラー文字の組み合わせが秀逸!(79年作品)

デボラ・ハリー・・・彼女は『キュートなアイドル性』を持った稀有な女性ヴォーカリストであり、筆者が最初に恋をした洋楽女性アーティストでもあるわけなのだが・・・、そう。彼女が居たバンド『ブロンディ』はニューヨークのパンク・ムーブメントから登場したものの、今や「焼き直し」と言っても良い『60年代ポップ・ソング風』のシングル・ヒットを連発した曲たちにより、ここ日本でも人気が出たバンドである。

当時の私は彼らのシングル盤をある時期まで購入し、このLPはもう少し大きくなってから中古にて購入した物である。毎度書くことなのがLPはとても高価であり、子供の御小遣いでは到底買えなかったのである・・・(涙)

さて、この日本盤のラストには『サンデー・ガール』(B7)が特別収録されているのだが、私はこの曲が大好きであった。甘いメロディを持つビートリーなポップ・ソングなのだが、「内容は同性愛を歌ったもの・・・?」とも取れるデボラの健気なキュートさが際立って見えた傑作であった。もちろん幼少期の少年にとっては『十分に刺激的』であり「デボラが女の子に恋をするところ」を想像し、ドキドキしながら45回転を回し続けたものである。

以下は独自に訳した歌詞の一部である


彼女がロンリー・ストリートから来たのを知ってるわ
アイスクリームみたいに冷たくて甘いの・・・
涙を拭いて!サンデー・ガール

あなたの彼、違う娘(こ)と一緒のところを見たわ
彼ったら別世界の様に楽しそう・・・
逃げて!隠れて!サンデー・ガール

急いで私のところに来て!
今週ずっと家で待ってたのよ・・・
ブルース気分を抱えながら・・・
私に会いに来て、あなたの愛が欲しいの!

もう一度あなたと夏に会って
もし私を物凄く好きになってくれたら
私・・・サンデー・ガールになれたかもしれない


その後、中学に上がり英語もシッカリ(?)勉強し、今一度聴いたある日「むむっ・・・この歌詞は?」と辞書を片手に熟考した私であった。『サンデー・ガール』とは他ならぬ『彼女(デボラ)自身の中に存在するもうひとりの私』であることに気付いたのである。

『サンデー・ガール』とは歌詞にあるアイスクリームの様に表裏一体であり、彼に会う時は『その甘い部分が出せない・・・』そんな女の子の葛藤をポップ・ソングに仕上げ、デボラは「見事キューティーに歌い上げていた」のである。残念ながら(?)「同性愛の歌ではなかった」のである(苦笑)
ちなみに、この曲はギタリストのクリスが一人で書き上げた物であったから尚のこと驚きであった。

さて、このアルバムにはパンキッシュなビートRockも収められているのだが、私にはヒットしたオープニング曲『ドリーミン』ロックな可愛らしさ・・・ それに続き当時のボウイとニューウェーヴが合わさったようなサウンド(実際ボウイとデボラは仲が良かった)を持つ『アクシデンツ・ネヴァー・ハップン』(A2) そしてこれまたクリスが一人で書き上げたボスの『ネブラスカ的』とも言える女性物語『シェイラ』(A4) 本格レゲエ・アレンジがニクイ『若いうちに死のう!かわいいうちに・・・(Die young stay pretty)』(B1) クリスとデボラによる共作にして『子守唄的』な『サウンド・ア・スリープ』(B4) この辺りが特にお気に入りであり、もちろん特別収録された代表曲『ハート・オブ・グラス(ディスコVer)』(A7)は別格のキュートさにノック・ダウンされ続けているのである。(結局のところ全曲好きなんだけれど・・・)

しかし、やっぱり本作(あくまでも日本盤LPのお話)は『サンデー・ガール』に尽きるのである。この後2作ほど出して1度解散させる彼らだが、「色々やり過ぎてしまった結果」であっただろう。やはり我々は「キュートなデボラだけを欲しており、アーティスティックなバンドを欲してはいなかった・・・」わけである。コレには60年代の人気バンド『ドアーズ』にも重なって見えてしまったくらいであった・・・。

と言うことで・・・私にとって『ずっと、ずっとドキドキする存在・・・』それは『カリフォルニア・ガールズ』ではなく『サンデー・ガール』なんですよ!今も昔も・・・大好き!

そんなデボラ姉さんも既に80歳を超えたと云う・・・・
Die young stay pretty!
勿論、そんなことは無いんだよ(笑)

私の大好きだった『デボラお姉さん』『この盤』さえ回せば、いつでも寄り添ってくれる・・・そして私を『あの時の少年』に引き戻してしまう・・・。
僅か3分強のこの曲を、1日中回していたっけ・・・(後ろには蝉の声が・・・)

そして少年の僕はいつもこう思っていたんだ。

「大好きだよ!僕だけのサンデー・ガール!」

ってね!

今回は『可愛かった頃のMASH少年』のお話でした。
アディオス、アミーゴ!

編集長『MASH』筆 (P)2026

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