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猛暑の木曽・伊那ドライブ旅(後編)

長野県南信エリアの旅行記後編です。前編はこちら⇓

阿寺渓谷から妻籠宿の前を通り過ぎ、清内路峠を越えて約1時間で、伊那谷を代表する景勝地である天竜峡に到着。天竜川にかかる自動車道の橋の下にある遊歩道「そらさんぽ天竜峡」を歩きます。

橋の全長は280m、地上からの高さは最大で80mとのこと

この日は県内各地で猛暑日となる暑さ。車道の下なので直射日光は避けられるが、風はほとんどなく歩いているうちにまた汗だくになる。

緩やかにカーブして歩道が続く

遊歩道からは眼下に天竜峡の景色を楽しむことができるが、もう一つの魅力は近くを飯田線が通っていること。タイミングが合えば、峡谷を走る列車を撮影できる絶好のスポットになるのだ。

到着してすぐに下りの特急伊那路が天竜川の橋梁を通過。まあこれに間に合うように予定を立てたんですけどね。

ゆっくり走るがシャッターチャンスは一瞬

しばらくして、今度は上りの普通列車がやってきた。少々アングルを変えて狙ってみる。にわか撮り鉄として県内各路線を撮ってきたが、ようやく飯田線も撮影できた。

遊歩道を対岸まで渡ると、少し歩いて千代駅まで行くことも可能で、秘境駅から一駅だけ列車に乗り戻ってくる回遊コースも楽しそうだが、なにせこの暑さ。しかも列車はしばらく来ないので、おとなしく駐車場へ引き返す。

本数が少ないので事前に調べておいた方がいいかも

天竜峡駅近くの食堂で昼ご飯。そらさんぽの駐車場から歩けない距離ではないが、この暑さではちとしんどい…。

天竜峡駅構内

駅周辺には観光地らしく土産店や飲食店が何軒かあるが、人影はまばら。ご飯を食べた店も客は自分だけだったし。出歩くことすらためらわれる暑さのせいもあるかもしれないが、紅葉シーズンには賑わうのかな?

駅からすぐでこの景色

車に乗るなりエアコンかけても、もはやサウナと化した車内では一向に汗も引かず。少し北上して飯田市街地に入ってきた。

昔飯田線に乗って通過しただけなので、初めての街歩きを楽しみたい所だが、この暑さではさすがに無理。こんな時は涼しい屋内施設に限る、ということでやってきたのは飯田市美術博物館。

アルプスの山並みをモチーフにしたという斬新なデザインの建物

美術館と博物館、プラネタリウムなどのある複合文化施設。館内の造りなどを見るに、いかにも景気の良い時代に建てられたのだろうなあと感じる。

プラネタリウムは週末のみ上映とのことだが、貸し切り状態の館内をゆっくり見て回る。

巨大な吹き抜け空間

博物館ゾーンは飯田市を中心とした南信の自然、歴史、文化、産業など多様な展示。

美術館ゾーンでは飯田出身の日本画家、菱田春草の作品を多数展示しているそうだが、ちょうど展示替え中で見られず残念。美術好きの母上に自慢したかったのに…。

それでも割安な料金で知識や教養を高められ、暑さもしのげて十分満足だった。

巨大な立体地形図を2階から撮ってみた。
え中央構造線がはっきりわかる

屋上の目立たない場所に展望台があったので登ってみる。

飯田は丘の上に広がる城下町。さほど高さはないが見晴らしはいい。

展望塔から南方向。段丘の地形がよくわかる
上とは反対方向の市中心部方面。奥には風越山

暑さは収まらないけど、博物館でクールダウンしたので町中をちょっとだけ散策。やってきたのは、中心部を南北に延びるりんご並木。もうすでに青い実がたくさん生っていた。

リンゴ並木

城下町特有の碁盤目状の町並みに、比較的広い通りが縦横に延びている。

飯田はかつて市街地の大半を焼き尽くす大火があり、復興の際に先ほど通ったりんご並木などが、防火帯の機能を担うために整備されたのだ。

町中の交差点。中央奥に三連蔵。
電話局の鉄塔は地域の中心都市の証

そしてもう一つの防火対策が、通りとは反対側の家々の裏を貫く裏界線。気づかずに通り過ぎてしまいそうな、細い路地がまっすぐ伸びるこの町特有の風景。

所々に古い蔵も残る

唯一の鉄道はほとんどが普通列車のローカル線だが、人口約10万の下伊那エリアの中心都市だけあって、やっぱり街の賑わいは地元とは格段に違う。長いアーケードの続く商店街も、シャッターの降りた店は少ない印象。

何年か後にリニアが開通したら、この町の様子はどう変わるのだろうか?

強い日差しを避けられるアーケードはありがたい

街中のカフェでひと休み、と思ったのだが、お目当ての店は何と休業中。GoogleMapを頼りに、古びたマンションの1階にある喫茶店に何とかたどり着いた。

レトロ感漂う店内は近所の奥様方の社交場みたいでちょいと落ち着かないけど、冷たいスイーツで気力回復。

アイスのボリュームが思った以上だった

当初は夜に高速をひた走って帰宅するつもりだったが、市内の宿泊施設を割安な料金で予約できたので予定変更。猛暑の中意外と歩いて疲れたことだし、温泉浸かってゆっくり過ごすことに。

城の本丸跡に建つ温泉旅館

日が沈み涼しくなってから、夕ご飯を食べに再び町中へ出かける。

飯田は焼肉の街として有名らしいが、1人だとなかなか入りづらいので、普通の定食屋を探す。しかし、お目当ての店は材料が無くなったとやらで既にのれんを降ろしていた。えっ?そんなぁ…。

歩き回ってまた汗だくになりながら、オーダーストップ間際の別の店に何とか滑り込んだ。

帰ったら再度風呂に行く気力も失せ、ふとんへバッタン。

でも肉は食べたい

翌朝、早起きして暑くなる前に市内散策。まずはホテル横の神社へ参拝。

長姫神社

この時間だと開いているお店や施設は無いが、初めて訪れる街を歩くのは楽しい。

入り組んだ路地に歴史的建物が並ぶ一角、中心部に延びるアーケードと、様々な街の様子をうかがい知ることができる。

崖下の小路を行く
菱田春草生誕地。公園として整備されている
古い建物が並ぶ春草通り

通勤・通学で足早に行き交う人々を横目にのんびりと歩いてみたが、ホテルに戻る頃にはやっぱり汗だくに。今日も暑くなりそうだ。

現役の小学校校舎。建てられてからどれほど経っているのだろう?

ということで、暑さから少しでも逃れるために今度は山の上へ。

天竜川に沿って北上し、さらに山道を上がって陣馬形山に到着。頂上へ続く道は途中通行止め箇所がありう回路を通ったが、車1台がやっとの狭さにかなりの急坂。対向車が来ないか冷や冷やしながら登った。

頂上付近はキャンプ場になっている

標高は1400mほどで、日差しは強いがさすがに暑さは和らぐ。キャンプ場を抜けて、山頂の展望台までは歩いてすぐの距離。

山頂へ続く道

山頂の展望台からは2つのアルプスを望むことのできる絶景スポット。中央アルプスは少し雲がかかってしまったが、眼下に広がる伊那谷の景色にしばし見とれる。

中央アルプスと田切地形もはっきりわかる伊那谷の景色
反対側には3000メートル級の山々が連なる南アルプス

眺めも良く過ごしやすい場所だけど、キャンプする人はごくわずか。アルプスに沈む夕日に夜は満天の星空も望めるそうな。

キャンプの受付も兼ねた山小屋はカフェ営業もしており、日陰のテラスでひと休み。

天空のコーヒーテラス

絶景を堪能して名残惜しいが、再びポツンと一軒家に出てくるような険しい林道を灼熱の下界へと引き返す。

麓の道の駅で昼ご飯を食べようと思ったが、レストランが定休日。仕方なく、売店の五平餅で軽めのご飯とする。

続いて駒ヶ根にあるくらすわの森を目指す。ここには養命酒の製造工場があり、予約なしでも中を見学できるので、暑い日にうってつけの観光スポット。のはずが、何と定休日。昨日から何度ハズレくじを引いたことか…。7月末で一部施設が休業するのでその前に来たかったんだけどなあ。

道の駅近くの田園地帯をゆく飯田線。
奥にはさっきまでいた陣馬形山。

やむなく北上を続け、伊那市にあるかんてんぱぱガーデンへ。ここは定休日がないようでほっとした。

寒天を使った食品各種を製造

本社工場を中心に広い敷地内には、レストランや自社製品を扱うショップ、美術館など様々な施設が森の中に点在。工場見学のコースはないが、工場併設の店舗から製造工程の一部を見学できる。

結構広いな
庭園ではまだアジサイが見頃

自分用のお土産をいくつか購入して、セレクトショップ内にあるカフェでコーヒータイム。

カフェテラスからの眺め

最後にもう一か所、同じ伊那市にある産直市場グリーンファームに立ち寄ってみた。

名前からして農産物の直売所を想像したのだが、どうも雰囲気が怪しい。

建物の周りには骨董品なのかガラクタなのか判断できぬ様々な雑貨が置かれており、館内は普通に農産物や食料品が並ぶが、奥へ進むと古い電化製品や何かの部品やらが無造作に置かれ、挙句の果てには段ボール箱の上でどこかの猫が寝ているなど、まさにカオス。でも、結構賑わってた。

どこまでが売り物なのやら
温室内にも所狭しと。誰が買うのか?
猫は自由なり その②

旬の果物などを買って、ちょいと早いが家路につく。

初めて訪れる場所を中心にまわったが、同じ県内なのに走行距離は500㌔近く。やっぱり長野は広い!

とにかく暑かった1日

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