「重くなりたくない」と思った日から、恋愛が息苦しくなった。──好きを隠すと、もっと苦しくなる。
「重くなりたくない」
……最初は、
そんなこと考えてもいなかった。
会いたいときに、会いたいって言えた。
声が聞きたいときに、電話した。
返信が少し遅くても、
「忙しいのかな」で済ませられた。
好きって気持ちを出すことに、
こんなにビクビクしていなかった。
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それがいつからか、変わった。
LINEを送る前に、
一回考えるようになった。
「昨日も私から送ったし、今日は待とう」
「これだと重いかな。もう少し軽く書き直そう」
「既読ついてから時間経ってるけど……
もう一回送ったら、しつこいかな」
好きを出す前に、
彼の顔色を読むようになった。
嬉しくても、100で出さない。
寂しくても、言わない。
会いたくても、自分からは言わない。
それが「大人の恋愛」だと、
自分に言い聞かせてきた。
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きっかけは、小さなことだったと思う。
「重くない?」って
笑われた帰り道だったかもしれない。
勇気を出して送ったLINEが、
既読のまま夜を越えた日だったかもしれない。
「今忙しい」の一言で電話を切られた、
あの瞬間だったかもしれない。
直接「重い」って言われたわけじゃない。
でも、伝わってきた。
好きを出すと、何かが壊れる気がした。
だから、出さないようにした。
好きを小さくした。
隠した。
なかったことにした。
✶✶✶✶✶
「重くなりたくない」と思った日から、 恋愛が、息苦しくなった。
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おかしいと思わない?
重くなりたくなくて、好きを隠したはずなのに。
なのに、隠せば隠すほど、苦しくなっていく。
彼の返信が遅いと、不安になる。
既読がついているのに返ってこないと、
頭の中でいろんなストーリーが走り始める。
「嫌われたかな」
「重いと思ってるのかな」
「私のこと、もう好きじゃないのかな」
好きを出さないようにしているのに、
頭の中は彼のことでいっぱいになる。
好きを隠せば楽になると思っていた。
でも全然、楽じゃなかった。
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好きを出すのも怖い。
隠すのも苦しい。
どっちに行っても出口がない気がして、
気づいたら、恋愛そのものが
重たいものになっていた。
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ねえ、…ちょっと思い出してみてほしい。
最初は違ったはず。
あんなに自然に、好きを出せていた。
変わったのは、気持ちじゃない。
好きの強さでもない。
じゃあ、何が変わったんだろう。
何が、あなたの好きを
こんなに息苦しいものにしてしまったんだろう。
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その正体が、わかったとき。
好きを隠さなくてよくなる。
あなたが重いんじゃない。
ただ、誰も教えてくれなかっただけ。
