【公務員退職】9月のある日、引継書を半年早く完成させた
人事異動の際には作成が必要不可欠な「引継書」。
引継書は、前任者から後任者へ業務内容を伝えるための文書です。
業務マニュアルとの違いは、誰でも閲覧可能なものではないこと。
そう、引継書の表紙は、「引継ぎする人」と「引継ぎを受ける人」の署名欄があって、一見すると若干機密文書っぽいニオイがします。
業務マニュアルが、
「業務プロセス全体を網羅した恒久的な文書で、組織全体で参照可能」
であるのに対し、引継書は、
「現担当者が抱える業務内容を集約した一時的な文書で、担当者交代時に後任者に提供するもの」
なんですね。
私の自治体でも近年は、この「引継書の作成」が必須になっていて、毎年3月になると、
「異動者は必ず引継書を作ること」
「部下の作成した引継書は、上司が事前にチェックをすること」
と広く周知されます。
年度途中の休職や退職が増えている中、引継書の存在は年々重要性を増しています。
通常の異動ならまだしも、前任者が休職や退職となると、後任者は簡単に連絡を取って質問することも難しいですからね。
職場によっては、同じ係内であっても担当による縦割り業務が横行していて、「副担当」も形骸化し、後任者は周囲の誰に聞いても教えてもらえないことがある。
そんな時、「引継書」にある一言一句が後任者の不安を多少なりとも軽減するんです。
ちなみに異動者の引継書作成はマストですが、最近はさりげなく、
「異動するしないに関わらず、引継書は作っておくこと」
と、さもマストのように通達されています。
これも上述の「年度途中の予測できない休職や退職が増えている」ことを受け、業務の混乱を少しでも防がなければという苦肉の策なんでしょうね。
かくいう私も、ここ数年はいつ辞めてもいいように、引継書は毎年作成・更新しています。
来年3月に早期退職予定の私ですが、先日、公務員人生最後の引継書を完成させました。
現在、私は年休消化で週4勤務しており、さらに来年1月からは週3勤務になります。
つまり、退職日に向け、不在の日が増えていくんです。
ですので、いつどうなってもいいように、半年前の今、完成させました。
(今後、多少の微修正はあるかもしれませんが…)
これを読めば、誰が後任で来てもOK!と言いたいところですが…
実は、本当に伝えたい内容って引継書に書かないですよね。
本当に必要な情報、例えば、
・【部下A】最近、休職から復帰したばかりだからフォローが必要
・【部下B】指示したことをすぐ忘れるので、注意が必要
・【部下C】無駄な生活残業が多いので、残業の申請時は要注意
・【課長D】パワハラ気質で「すぐやれ!」と言うが、基本スルーでよい
・【部長E】業務を分かっていないのに直接指示がくることがあるので、その場合はまずは課長に相談
こういった話は引継書には書かず(書けず)、口頭で引き継ぐことが多いと思います。
引き継ぎを受ける立場からすると、このような人間関係絡みの「口頭での情報引継ぎ」が一番ゾクッとしますね。
かなり前の話ですけど、私も引継ぎを受けた時、
「あなたの隣に座っている、〇〇さんだけど、はじめはビックリすると思うけど、まあ気にしないでね」
と言われて、まだ若く人生経験も少なかった私は、初めは意味が分からなかったけど、実際に異動して、その「〇〇さん」は、やっぱりかなり変わった人だと思いました。
前任者がきちんと教えてくれたおかげで、「隣の人が変だと思っている自分がおかしいのか?」と悩まずに済んだので、本当に良かったです。
さて、引継書の話に戻ります。
引継書の様式は特に決まっていませんが、担当業務を箇条書きに説明し、より詳細な手順は別紙にしたり、関連ファイルのデータ格納場所を追記したりします。
ここで分かれるのが、自分が前任者からもらった引継書の内容を、自分が異動する際に後任者へ伝えているかどうか、です。
部下の状況を見ていると「自分で一から作り直している」パターンが多いようですが、私自身は「前任者からもらったものを追記して後任者へ渡す」やり方です。
自分で作り直すのは、書き方に拘りがある人や、几帳面なタイプですね。
ただ、例えば10年前どうだったかとかは、前任者のみが作成した引継書では分かりません。
「なぜこの業務に多額の費用をかけるのか」
とか、
「この業務はなぜうちの係がやっているのか」
とか、ふとした時に問題になって、理由を確認しようにも、過去の経緯なんて、10年前とか20年前とかに遡ってみないと分からないことも多いです。
引継書ではなく、普段の資料から分かれば良いのですが、よっぽどの重要文書でなければ、10年も20年も保存していないですよね。
このため、私の場合は、延々と引き継がれている「引継書」に「令和7年度の状況」「令和8年度の状況」と追記していき、新規事項があれば新たに書き加えるやり方にしています。
これならそれほど作成に時間もかかりませんし、タイパが良いです。
私が作った引継書は、半年後、いよいよ巣立ちます。
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