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【衝撃!】斎藤知事、昨年8月に文書問題を3時間38分かけて説明 — 公益通報者保護法に違反していなかった


冒頭

2024年から兵庫県政で話題となっている「元県民局長による文書問題」。一部の報道では「斎藤知事が公益通報者保護法に違反した」と誤解される内容があり、記者が同様の質問を繰り返す場面も見られました。

しかし、知事自身は2024年8月に3時間38分に渡り、詳細かつ丁寧に説明しており、法制度の趣旨に沿った正当な判断であることが明確になっています。それにもかかわらず、いまだに「公益通報者を処分したのではないか」という誤解が一部で残っています。

一部報道では「内部通報を行った職員を処分=公益通報者保護法違反」との印象を与える内容もありました。しかし実際には、処分の対象となったのは通報以前に行われた『虚偽を含む文書の作成・配布』などの4つの非違行為であり、通報行為そのものではありません。

本記事では、斎藤知事の会見説明をもとに、時系列と法的根拠を要点を整理して、簡潔に解説します。

詳細を確認したい場合は、早川氏の記事をご参照ください。

なお、兵庫県のHPにも全文が掲載されております。

動画はこちら(文書問題に関する頭出し済み)


1. 文書作成・配布の経緯

2024年3月12日、元兵庫県民局長が「斎藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」という文書を作成し、マスコミや県議会などに送付しました。この文書には知事本人のほか、多数の職員、企業、団体の実名が記載されていました。

ところが、文書の記載内容には事実と異なる点が多数あり、裏付けとなる証拠も存在しませんでした。

知事自身は当初この文書を職員から直接受け取ったわけではありませんが、民間の方を通じて2024年3月20日にその存在を把握しました。

この時点で知事は、「放置しておくと多方面に著しい不利益が及ぶ」と判断しました。ここで言う「多方面の不利益」とは、職員や企業など関係者の信用低下、社会的混乱、業務上の損害などを指します。


2. 調査・事情聴取の指示

2024年3月21日、知事は文書内容を幹部職員に共有し、調査と対応を指示しました。

調査の過程で「元県民局長が文書作成に関わっている可能性が高い」という意見が出され、知事は公用メールの調査を指示しました。

総務部長が人事課に調査を命じた結果、2024年3月23日に公用メールから文書の骨子データが発見されました。さらに、片山元副知事らから「本人への事情聴取が必要」と進言があり、知事はこれを了承しました。


3. 元県民局長の事情聴取

西播磨県民局で本人への聴取が実施され、公用パソコンも調査対象となりました。2024年3月25日、知事に報告が上がり、以下の4つの懲戒事由が確認されました。

  • 文書を作成・配布した行為

  • 人事データ専用端末の不正利用

  • 職務専念義務違反

  • ハラスメント行為

これらはいずれも懲戒処分の対象となる非違行為です。さらに、本人は次の点を認めました。

・「一人で噂話を集めて、当該文書を作成・配布した」

つまり、事実確認をせず、噂をもとに文書を作成・配布した行為そのものを本人が実際に行ったことを認めたということです。


4. 人事対応

事情聴取の報告を受け、知事は元県民局長を県民局長の地位から外し、部長級(総務部付)に異動させる人事措置を実施しました。この判断には以下の背景があります。

  • 元県民局長の行為が懲戒事由に該当するため、県民局長としての職務を続けさせることは不適切

  • 定年引き上げにより、元県民局長は当時61歳で、退職願提出は保留

2024年3月27日に元県民局長を部長級の総務部付とする人事異動を発令し、人事課からも記者発表がありました。文書作成・配布を本人が認めたため、県民局長としての任務を解いた旨が説明されました。


5. 懲戒処分の決定

2024年4月30日、人事課は以下の報告を行いました。

  • 文書に記載されている7つの項目全てにおいて、記載内容の核心部分が事実でないと認定

  • 元県民局長の行為(文書作成・配布、人事データ不正利用、職務専念義務違反、ハラスメント)が懲戒事由に該当

  • 処分は停職3ヶ月が妥当

2024年5月2日に綱紀委員会で処分の妥当性を確認、5月7日に正式に懲戒処分を本人に通知し、記者発表されました。停職処分の場合、退職金は減額されません。


6. 公益通報との関係

元県民局長は、文書作成後の2024年4月4日に兵庫県職員公益通報制度に通報しました。ここで重要な点は以下です。

6-1. 公益通報制度の趣旨
公益通報制度は、「通報したことによって不利益を生じさせない」ことを保護する制度です。

  • 通報によって発生する不利益を防ぐ

  • 通報以前に行われた不正行為は制度の保護対象にならない

6-2. 今回のケース

  • 元県民局長は3月12日に当該文書を外部に配布

  • 4月4日に内部通報制度に通報

  • 文書作成・配布は通報以前の行為であるため、公益通報制度の保護対象にならない

  • 停職対象の4つの非違行為(文書作成・配布、人事データ不正利用、職務専念義務違反、ハラスメント)を認定し、処分が行われた

6-3. 公益通報者保護法との関係
公益通報者保護法の外部通報が保護されるためには、
① 通報対象の事実が法令違反などの犯罪行為に該当していること、
② その内容が真実であると信ずるに足りる相当な理由があること

の両方を満たす必要があります。

この「真実であると信ずるに足りる相当な理由」とは、単なる憶測や伝聞ではなく、通報内容が真実であることを裏付ける証拠や、関係者による信用性の高い供述など、客観的な根拠があることを意味します。

しかし、今回の文書にはそのような根拠は一切存在しませんでした。

元県民局長自身も、3月25日の時点で「文書は噂話を集めて作成した」と説明しています。

県は本人に対して合計6回の事情聴取を行いましたが、その説明が変わることはありませんでした。

さらに、文書に記載された内容の大半は、公益通報者保護法で保護される「犯罪行為に関する事実」ではなかったのです。

したがって、この行為は外部通報として保護される要件を満たさず、公益通報者保護法の保護対象ではないことが明確です。

なお、詳しくは当協会による以下の記事でも解説されています。

結論として、今回の処分は法律上も問題なく、公益通報者保護法違反ではないことが明確です。


7. まとめ

  • 元県民局長は、事実と異なる文書を噂話を集めて作成・配布した

  • 文書には実名情報が多数含まれ、多方面に著しい不利益が及ぶ恐れがあった

  • 調査・事情聴取の結果、懲戒に該当する行為が確認された

  • 部長級への人事異動と停職3ヶ月の懲戒処分が実施された

  • 真実相当性のない文書作成・配布は、公益通報者保護法で保護されるものではない

  • 4月4日の通報は通報後の行為や内部通報自体の保護であり、過去の文書作成・配布やその他非違行為の保護にはならない

  • よって、今回の処分は法律上も問題なく、公益通報者保護法違反ではない

ポイント解説

  • 公益通報制度は「通報した行為による不利益を防ぐ」制度

  • 虚偽や噂を集めた(真実相当性のない)文書の外部配布は保護対象外

  • 懲戒処分は事実確認と法律の趣旨に沿った正当な対応


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