見出し画像

慈愛とプロフェッショナルとしての境界線のバランス×HR

▼佐藤さんの前回の記事


私が介護業界で外国籍コーディネーターとして働き始めた頃は、自分の役割は外国籍を採用し、職場や新しい生活に慣れるよう支援することだと考えていました。しかし、この仕事の中心にあるのは「人」です。彼らの夢や悩み、そして時には挫折にも寄り添うことが、何より大切だと気づきました。





多くのコーディネーターと同じように、私もあらゆる問題を解決したいと思ったことがあります。外国籍職員がホームシックに苦しんでいれば励ましたいと思い、施設と職員との間でコミュニケーションがうまくいかなければ、すぐに解決したいと考えました。また、外国籍職員が予期しない困難に直面すると、その悩みをまるで自分自身のことのように抱え込んでしまうこともありました。


当初は、それこそが「仕事に献身する」ということだと思っていました。支援すればするほど、自分は良い仕事をしているのだと信じていたのです。しかし、時間が経つにつれ、「支えること」と「相手のすべての負担を背負うこと」は違うのだと理解するようになりました。自分の行動が本当に相手のためなのか、それとも自分自身が望む結果を実現したいからなのかを、冷静に見極める必要があると分かったのです。



介護業界で働く中で、外国籍介護職員一人ひとりに、それぞれ異なる人生や目標があることを学びました。私の役割は、彼らの代わりに決断することではなく、正確な情報を提供し、適切な助言と励ましを通じて、選択の幅を広げることです。今の職場で働き続けるのか、別の職場へ転職するのか、それとも母国へ帰国するのか。どのような道に進むとしても、本人が心から納得して最終的な決断を下せるよう、全力で寄り添っていきたいと考えています。


また、他者を大切にすることは、自分自身を犠牲にすることではないということも学びました。始めたばかりの頃は、帰宅後も「あの職員は大丈夫だろうか」と気になり、四六時中仕事のことばかりを考えてしまう日もありました。それが責任感の表れだと思っていたのです。しかし、そのような状態を続けていては、知らず知らずのうちに自分自身のエネルギーを消耗し、結果として支援の質にも影響してしまうことに気づきました。



今では、自分自身の心と身体の健康を保つことも、プロのコーディネーターとして欠かせないことだと考えています。私自身がしっかりとリフレッシュし、落ち着いた気持ちで相手と向き合えるときこそ、より丁寧に話を聞き、より分かりやすく伝え、職員にも施設にも最高の支援を提供できるからです。チームの仲間と支え合いながら、お互いに無理のない体制をつくることの大切さにも気づくことができました。


こうして心にゆとりを持って向き合えるようになってから、私が大切な判断をするとき、自分に問いかけるようになった言葉があります。

「これは本当に職員本人のためなのか。それとも、自分が『十分にやった』と感じたいだけなのか。」

 この問いは、一度立ち止まって考えるきっかけを与えてくれます。そして、本当の支援とは結果をコントロールすることではなく、相手の選択を尊重しながら、自らの力で前へ進めるよう後押しすることなのだと気づかせてくれます。


 


外国籍コーディネーターという仕事は、「信頼」の上に成り立っています。一人ひとりの人生や将来に関わる仕事だからこそ、その責任の重さを日々感じる一方で、大きなやりがいも感じています。
この仕事を通じて私が学んだのは、思いやりとは、自分がどれだけ犠牲になったかで測られるものではなく、どれだけ誠実に相手を支え、その意思を尊重できたかで決まるということです。


他者を思いやることと、自分自身を大切にすること。そのバランスを見つけることは、一度身につければ終わりではありません。仕事を続ける限り、何度も向き合い、学び続ける課題です。私にとって、この学びこそが、日本の介護業界で働く中で得られた最も大きな財産の一つだと感じています。




弊社にご興味がある方は、下記Excellent Group Facebookページや自社サイトをご覧ください。


(1) Facebook

 
(2) https://ph.excare.co.jp/support/


▼採用課の前回の記事


いいなと思ったら応援しよう!