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【第15話】借金400万円の完済

小さい頃、
テレビ番組でよく見かけた言葉があります。

「賞金100万円!」

私たちの世代は、このフレーズに
どこか特別な響きを感じている人も
多いのではないでしょうか?

ですが実際に、
月100万円の利益を達成してみると…

思っていたより、
ずっと"あっさり"していました。

翌日も普通に仕事をしていますし、
夜になれば、普通に介護施設の夜勤に向かう。

特別なイベントが起きる訳でもない。
私の生活は、淡々と続いていきました。

ですが、
確実に変わっていたことがあります。

借金です。

物販の利益を返済に回していくと、
借金は想像以上のスピードで減っていきました。

月に30万円。
多い時は40万円。

そしてついに。

あの「倒産の日」から2年と少し。

私は、400万円の借金を完済しました。

最後の支払いを終え、車に乗り込む。

そして…
思いきり叫びました。

よっしゃーーー!!
終わったーー!!
自由だーーーー!!

自分でも驚くぐらい、大きな声が出ました。

これまで背負っていた重りが、
一気に軽くなったような感覚。

やっと終わった。
本当に終わった。

あの絶望的な状況から、
私はここまで戻ってくることが
できたのです。

もちろん、この2年間が
順風満帆だったわけではありません。

海外からの仕入れなので、
配送トラブルもありました。

お客さんとのやり取りが
うまくいかないこともありました。

そして何より…

税金。

これが、なかなか強烈でした。

「こんなに持っていかれるのか…」

そう思ったことも、
一度や二度ではありません。

ですが、
上手く行かない事やトラブルが起こったり
想定外の出来事があると、その度に、
師匠が言っていた言葉を思い出しました。

師:
大丈夫。焦らないことです。
淡々と解決策を講じよう!
(言い方は軽い)


この「淡々と」という言葉。

私は、けっこう好きになりました。

師匠と出会う前の私は、何かにつけて
「劇的な変化」を期待していました。

でも現実は違う。

淡々と積み上げた先に、
気がつけば大きな変化がある。

振り返ると、
この2年間はまさにそれでした。

そしてこの頃には、もう一つのテーマが
浮かび上がっていました。

さて、今後をどうしていくか?

借金は完済
物販は順調
介護の仕事も続けている

おかげで生活は安定している。

これを維持するのか?
もっと高見を目指すのか?

借金を完済させた後、
師匠とのミーティングの内容は?
というと…

師:
いやー、おめでとう!
本当に頑張りましたね。
立派ですよ。胸張っていいと思います。

私:
ありがとうございます。
自分でも出来るという自信が
持てるようになりました。

師:
その上で、今後どうするか?ですよね?

お母さんの手前もあるし、
いきなり介護の現場を
辞める訳にもいかんですよね?

私:
あの…それがですね。
職場の早番に可愛い娘がいるんですよね。

なので、もう少し続けたいと思ってます。

師:
ん?…(無言)

無言の師匠の感情を読み取りつつ、
私は話を続けました。

私:
あと、自分の事業だけになると、
社会との距離が出来ちゃう
気もするんですよね。
外に出る機会も減りそうですし…

師:
…「職場の可愛い娘」と「社会との距離」
どっちの方が優先順位高い?

私:
… 両方?
  同じくらい高い…かな?

この会話の流れは、完全に実話です(笑)


借金完済という
人生のミッションをクリアした私は、

この、ものすごく人間くさい理由で
介護の仕事を続けることにしたのです。

師匠の反応は?というと…

師:
君が決めた事ですからね。
それで良いと思いますよ。

もう、ビジネスだけじゃなくて、
私生活も安定させないとですしね。


今後の方向性が定まったミーティングの夜
私は少しだけ考えていました。

会社が倒産した日のパニック

現実を受け入れられず、
近所の池で釣りをしていた、あの頃の自分。

いつも凄そうな人ばかりを目で追う。
人生の判断を誰かに委ねていた自分。

でも今は違います。

自分で考えて
自分で決めて
自分で動く

相談はするけれど、最後に決めるのは自分。

あの時、師匠に言われた言葉
「キミシダイ」

そういう生き方が、
少しだけ出来るようになってきました。

だから今なら、
こう言ってもいいのかもしれません。

私はもう、
「人生委ねる君」ではないのかもしれません。


次回に続きます。


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桐谷光一|会社経営者だけど夜勤もしてます よろしければ応援お願いします! いただいたチップは「夜勤の際のコーヒー代」と、クリエイターとしての活動費に使わせていただきます!