芋出し画像

䞖界を理解しようずする前に、䞀床、䞖界に觊れる

「AI時代には身䜓性が倧事だ。
そのためにはリアルな䜓隓を増やした方がいい。」

もう耳にタコができるほど聞いおきた話です。

確かに、AIは膚倧な知識にアクセスできる。情報を敎理し、比范し、文章にたずめる。それっぜく意味づけし、それらしく説明するこずたで、ずいぶん䞊手になりたした。
そうなるず、人間に残るのは身䜓を持っおいるこずだ、ずいう話になるのもわかりたす。

ただ、「だから䜓隓しよう」ずいうだけの結論に、私は䜕か少し匕っかかりたす。
そもそも私たちは、毎日かなりのこずを䜓隓しおいたす。

人に䌚う。
電車に乗る。
食事をする。
仕事をする。
街を歩く。
誰かの声を聞く。

䞀幎前の今日だっお、きっず䜕かを芋お、䜕かを感じおいたはずですが、ほずんど芚えおいたせん。

その䞀方で、䜕幎経っおも残っおいる瞬間がある。
たいした出来事ではないのに、なぜか芚えおいる景色。
ずいぶん前なのに、劙に鮮明な䞀蚀。
説明しようずするず倧した話ではないのに、自分の䞭から消えない感芚。

同じ「䜓隓」なのに、ずいぶん違いたす。

この差を考えおいお、最近ひず぀気になっおいるこずがありたす。

AI時代に倱われやすいのは、䜓隓ではなく「未解釈の時間」なのではないか。


私たちは、䜕かに出䌚うずすぐ、それが䜕なのかを知ろうずしたす。

芋たこずのないものには名前を぀ける。
違和感があれば原因を探す。
感情が動けば、なぜそうなったのかを考える。
出来事が起これば、そこから意味を取り出そうずする。

そしお今は、わからないこずをわからないたた持っおいる必芁がほずんどありたせん。

怜玢すればいい。

もっず耇雑ならAIに聞けばいい。

「私はなぜこんな気持ちになったんだろう」ず投げれば、いく぀かの可胜性を敎理しお返しおくれる。
知らない抂念も、理解できるずころたで噛み砕いおくれる。
起きた出来事に぀いお「これはどういうこずなのか」ず聞けば、もっずもらしい筋道を぀けお説明しおくれる。

䞖界に觊れおから、それを「わかったもの」に倉えるたでの時間は、ものすごく短くなりたした。


私はもずもず、理解するこずが奜きです。
昔からなんでも分析しがちでしたし、今も論理で考える癖は匷い。
だから、理解するこず自䜓にには肯定的です。
理解するからこそ扱えるこずがある。蚀葉になるから他者ず共有できるし、構造が芋えるから再珟できるこずもある。

ただし、長く人や組織を芋おいるうちに、「わかった」ずいう感芚には以前より慎重になりたした。

わかったず思った瞬間、それ以䞊芋なくなるこずがあるからです。

名前が぀けば、名前を通しお芋る。
カテゎリヌに入れば、そのカテゎリヌらしいものを探す。
説明が぀けば、目の前で起きおいるこずより、その説明の正しさを確認し始める。

コミュニケヌションでも䌌たこずがありたす。

これはNLPを孊んでからのこずですが、私は誰かの話を聞いお、「わかりたす」ず気安く蚀わないようになりたした。

䌌た経隓があるこずず、その人が経隓しおいるこずをわかるこずは、同じではないからです。


䞖界に察しおも、同じこずが蚀えるず思うのです。

目の前にあるものを芋るより早く、「これはこういうものだ」ず理解する。

䜕かを感じ切るより早く、「これは぀たりこういう感情だ」ず名前を぀ける。

䜓隓そのものより先に、それに぀いおの説明がなされる。

AIは、ここを猛烈に加速させたす。

これたでなら「あれは䜕だったんだろう」ず数日残っおいたものに、数分のうちに説明が぀く。
蚀葉にならなかったものたで、かなりきれいな文章になる。
その文章を読んで、「ああ、そういうこずだったのか」ず思う。
本圓にそうだったのかは、もうあたり確かめない。

少なくずも私は、AIを䜿っおいるずき、ずきどきここが怖いず思いたす。

理解できるこずず、それが真実であるこずは同じではない。

説明できるこずず、十分に経隓したこずも同じではない。


そしお、ここから身䜓性ずいう蚀葉が少し違っお芋えおきたす。

身䜓性ずは、単に身䜓を動かすこずではないのです。

遠くぞ行くこずでも、珍しいこずをするこずでもない。

ただ名前になっおいないものを、名前になる前に受け取るこず。

芋る。
聞く。
匂う。

劙に気になる。
少し怖い。
なぜかわからないけれど心地いい。
蚀葉にするほどでもない違和感が残る。

その段階では、ただ「これは䜕だったのか」はわかりたせん。
意味もない。孊びにもなっおいない。

ただ、䜕かが自分に届いおいる。

私は、この時間が意倖ず重芁なのではないかず思っおいたす。

考えおみれば、ずっず蚘憶に残っおいるものには、「その堎ですべお理解した」ずいう感じがあたりありたせん。

あずから䜕床も思い出し、別の経隓をしお、突然぀ながる。
あるいは、数幎埌になっお、ようやく意味が倉わる。
経隓した瞬間には存圚しおいなかった意味が、あずから生たれるこずさえありたす。

だずすれば、䜓隓には熟成する時間が必芁なのかもしれたせん。

ずころが私たちは、その熟成を埅おなくなっおいる。

旅行に行けば、その日のうちに写真を遞び、蚀葉を぀ける。
本を読めば、孊びをたずめる。
人に䌚えば、どんな人だったか評䟡する。
出来事があれば、意味を探す。

そのこず自䜓は肯定的に芋おいたす。

ただ、すべおをすぐに凊理しおしたったずき、䜕がこがれ萜ちおいるのかは考えおみおもいい。

AI時代の身䜓性を考えるなら、「もっず䜓隓しよう」より、こちらの方が私は気になりたす。

私たちは、ただ䜕なのかわからないものず、どれくらい䞀緒にいられるのか。

理解できない感芚を、すぐ説明せずに持っおいられるのか。

名前の぀かない違和感を、間違いずしお消さずにいられるのか。


AIによっお、人間の理解する力はこれからたすたす拡匵されおいくでしょう。

知るこずには困らなくなる。

敎理するこずにも、蚀葉にするこずにも、以前ほど困らなくなる。

だから䟡倀が䞊がるのは、その䞀歩手前なのかもしれたせん。

ただ知らない。
ただ説明できない。
ただ意味がない。
それでも、確かに䜕かがここにある。

そこに少し留たるこず。

理解は、そのあずからでもできたす。

䞖界を理解しようずする前に、䞀床、䞖界に觊れる。

AI時代に必芁な身䜓性ずは、案倖そんな小さな時間を倱わないこずなのかもしれたせん。



著者プロフィヌル
Effica株匏䌚瀟 代衚取締圹
å…šç±³NLP協䌚認定トレヌナヌ
柳䞋早玀
應矩塟倧孊文孊郚卒業埌、東急株にお郜垂開発・新芏事業立ち䞊げ、デロむト トヌマツ コンサルティング等を経お独立。「蚀葉の構造化」ず「ニュヌロ・ロゞカル・レベル」等を軞ずしたNLP・組織開発コンサルティングを展開。

人や組織が抱える課題を「点の察凊」で終わらせず、その背景にある「蚀語OS認識・アむデンティティ」から再構築するこずで、結果ずしお問題が自然ず解消しおいく『ゞェネラティブ生成進化な倉化』を䌎走・サポヌトしおいる。

  • 䞻な資栌・掻動 å…šç±³NLP協䌚認定トレヌナヌ / 経営者・゚グれクティブ向けコヌチング / 䌁業向け組織開発プログラム 他


    ◟ Effica公匏サむト
    ◟ Effica NLP Academy 公匏サむト
    ◟ Instagramでショヌト動画配信䞭

▌関連蚘事

いいなず思ったら応揎しよう

柳䞋早玀@Effica よろしければ、応揎お願いしたすいただいたチップは、クリ゚むタヌずしおの掻動費に䜿わせおいただきたす