フェミニズムはなぜ嫌われるようになったか〜ラベルの毒性化と左派による消耗〜
以前、似非フェミニズムの病理について書いた。
その後、専業主婦論争を通じて「理念と運動の乖離」を整理した。
今回は、そもそもなぜ「フェミニスト」というラベル自体が嫌われるようになったのかを掘り下げる。
スウェーデンの奇妙なデータ
フェミニズムの先進国とされるスウェーデンで、興味深い数字がある。
「自分をフェミニストと定義する」と答えた女性は46%、男性は28%。世界で最も男女平等が進んだ国の一つで、半数以上の女性がフェミニストを自称しない。
YouGov(2023年)の国際調査では、「フェミニストか」と直接問えば各国で15〜48%程度の支持だが、「男女の平等な権利に賛成か」という形で問えば74〜91%に達する。設問の違いだけでこれだけ開く。
つまり、嫌われているのは理念ではなくラベルだ。
「フェミニスト」という言葉に何かが付着しており、その言葉を引き受けることへの抵抗が広がっている。では、何が付着したのか。
バックラッシュは欧米共通現象だ
スウェーデンだけの話ではない。
Ipsosの調査(2018年)では、スウェーデンで「フェミニストと自称する」と答えた人は56%だった。現在の46%との比較で、減少は数字として確認できる。
若い男性の離脱は特に顕著だ。2023年の調査では、18〜23歳の男性のうち「フェミニズムがアメリカをより良くした」と答えたのは半数以下で、年長世代の男性より低かった。Ipsos 2024〜2025年の30カ国調査でも、「男性は平等のためにやりすぎを求められている」に同意する割合は、男性全体で女性より有意に高く、若い男性でその傾向が強かった。
これはスウェーデン固有の現象でも、日本固有の現象でもない。西側諸国全体で、特に若い世代の男性がフェミニズムから距離を置く構造が進行している。
問題は「なぜ若い男性が離れるか」ではなく、「なぜ運動がそれを止められないか」だ。
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