Land Sector and Removals Standard|GHGプロトコル
当初の予定からは大幅に遅れましたが、ついに1月30日にVersion 1.0が公開されました。2022年9月にドラフト版が公開されてから、3年半ほどが経過しているのですね。2026年2Q(4月~6月)には付属ガイダンスが公開予定です。
まず大きなこととしては、Forest Carbon Accountingは対象から除外したことがあります。理由は、学術界と実務家の見解に相違があるため他の論点よりも時間がかかることためだそうです。将来の組み込みに向けた活動は継続とのこと。
Standard概要
主要なところは以下と認識しています。まだ深く読めていない章があり、誰かとディスカッションしたこともないため、記載に認識間違いがある可能性が十分にあることはご了承ください。
Chain of Custody
Identity Preservation, Segregation, Controlled Blendingは適格
条件付きで、暫定的にMass Balanceを容認
Book and Claimは不適格
Land Use Change
発生時から20年間は作物に割当
Leakage (Indirect Land Use Change) に関しては、
土地利用面積(単位:ha)を開示
重大なリスク(作物・飼料から他用途への転換、土地利用・管理変化による収量激減)がある場合は排出量(単位:CO2e)を開示
カーボンクレジット
バリューチェーン内で創出されたカーボンクレジットを規定
インベントリとは分けて開示
GHG削減目標のための使用を否定せず
品質要件は付属ガイドラインに記載予定だが、SBTi、ICVCM、VCMI等の参照を推奨
トレーサビリティ
排出量開示のトレーサビリティはいずれの手法も認められる
オプションとして、炭素除去量の開示にはSourcing Region以上、排出量・除去量の開示に農産物を生産しない隣接地を含めるにはLand Management Unit以上が求められる

その他、重要な論点
Biogenic Carbon
Waste and Recycled Material
Product Carbon Storage
今後のビジネス機会
上記を踏まえて、カーボンインセットに向けた動きが具体化していくのではないでしょうか。
従来は認められていなかったSupply Shed (Sourcing Region) の扱いが示されました。さらに、隣接地での取り組みもバリューチェーン内に取り込むことができるのであれば、以下のリンクで紹介されているネスレの取り組みもインセットとして認められることになります。
カーボンクレジットへの需要は大きな盛り上がりに欠けている状況ですが、インセットは比較的活発です。ますますの広がりに期待しています。
